〔2012/3/14〕J.D.パワー、2012年生命保険金請求対応満足度調査結果を発表

 J.D.パワー アジア・パシフィック(本社:東京都港区、アルバート ラパーズ社長)は、2012年生命保険金請求対応満足度調査の結果を発表した。
今回の調査では、保険金請求をした人の約4割が保険の見直し意向があり、保険商品を契約しているが未だ保険金請求をしていない人と比べると、その契約見直し意向は1.5倍高いことが確認された。これは保険金請求をすることが保険契約見直しのきっかけになりうる可能性が高いことを示している。この見直し意向は保険金請求満足度が高いグループでは3割に低下し、低いグループでは5割に増加する。満足度が高まると見直し意向は低下するため、請求を機に起こりうる見直し意向を低減させるためには保険金請求時点での満足度向上がよりいっそう重要であると言える。
また、今回保険金請求を行った人の8割は今回請求した保険会社以外の保険会社との契約を持っている実態が明らかになっている。見直し意向は請求した会社以外の保険商品も含めたものであり、保険金請求満足度を高めることは、顧客流出を防ぐためにも重要な要素と言える。
本調査は2011年12月に実施されたが、保険金請求についての満足度は業界全体で生活保障セグメントで30ポイント向上し607ポイント、医療給付金セグメントで29ポイント向上し647ポイントとなった。生命保険会社各社は大震災以降、保険金支払いに向けたさまざまな対策を実施しており、その取り組みは、被災したことで保険金請求を行った場合のみならず、すべての保険金請求に良い影響を与えたと想定される。実際に業界全体で、保険金請求の請求書類提出から入金までの期間が「1週間以内」である割合が、生活保障金セグメントで23%から29%、医療給付金セグメントで26%から35%と増加し、支払が早くなっていることが伺える。このことが、今回の満足度向上に大きく寄与したものと考えられる。一方、契約者からはこのような対応が今後はスタンダードと見られると想定され、生命保険会社各社はいっそう保険金請求対応プロセスについて、品質を維持、向上させていくことが求められるだろう。
生活保障金セグメントの顧客満足度ランキングでは、対象となった10社中、ソニー生命が645ポイントで第1位となった。次いで、メットライフアリコ(631ポイント)が第2位、アフラック(618ポイント)が第3位であった。医療給付金セグメントの顧客満足度ランキングでは、対象となった20社中、プルデンシャル生命が719ポイントで2年連続第1位となった。次いでソニー生命(698ポイント)が第2位、富国生命(673ポイント)が第3位であった。請求した窓口別に総合満足度を見ると、コールセンターの向上が大きかった。
当調査は、直近1年以内に生命保険金・給付金の申請手続きを行った顧客を対象に、請求プロセスにおける保険会社に対する満足度や各種活動実態を調べたものである。調査第2回となる本年は、2011年12月にインターネット調査を実施し、7549人から回答を得た。


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