〔2012/9/13〕矢野経済研究所、コールセンターとコンタクトセンター/CRMソリューション市場の調査結果を発表

 矢野経済研究所は、国内のコールセンター市場、コンタクトセンター/CRMソリューション市場の調査を実施した。調査期間は、2012年6月~8月で、調査対象はテレマーケティング・エージェンシー、コンタクトセンター/CRMソリューションベンダ。
 それによると、2011年度は、震災の影響により、テレマーケティングサービスを利用し拠点の分散化を図る企業が増加したため、コールセンター(テレマーケティング)市場は、前年度比6.2%増の6,517 億円(事業者売上高べース)に拡大した。しかし、2012年度以降は、大きな成長要因が見当たらないため、横ばいでの推移が続くと予測する。今後の需要拡大を期待できるものに、ソーシャルメディアへの対応サービスがあるが、まだ規模は小さく、市場全体に大きな影響を与えるには時間が掛かると考える。2009年度から2014年度までの年平均成長率(CAGR)は2.2%で推移し、2014年度には6,628 億円になると予測する。
 また、2011 年度以降、事業継続対策を目的に自社のコールセンター拠点を分散化する企業が増加していることやスマートフォンの普及への対応を進める企業が増加していたため、コンタクトセンターに関連したIT投資が拡大している。そのため、2012 年度のコンタクトセンター/CRM ソリューション市場は前年度比3.8%増の4,490 億円(事業者売上高ベース)に成長すると予測する。しかし、2013 年度以降はそれらの成長要因が落ち着きを見せることやSaaSをはじめとするクラウド型のサービスの普及が、ソリューションの単価を低下させていくため、市場の伸びは鈍化していくと予測する。


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