〔2012/10/29〕IDC Japan、国内ビジネスアナリティクスソフトウェア市場予測を発表

 IDC Japanは、国内ビジネスアナリティクス(BA)ソフトウェア市場について、2011年の分析と2016年までの予測を発表した。2011年の国内BA市場規模は1371億7800万円で、前年比成長率は4.8%だった。2011年~2016年の年平均成長率は5.4%で、2016年には1784億2600万円に達すると予測している。
 ビジネスアナリティクスとは、自社内外にある膨大なデータを活用して未来を予測し、業務改善や質の高い意思決定に役立てるために使うソフトウェアの分野。IDCが定義するBAソフトウェア群は市場規模が大きい順に(1)DWH(データウェアハウス)2011年前年比の成長率5.0%、(2)BI(ビジネスインテリジェンス)ツール 同4.9%、(3)パフォーマンス管理/アナリティクスアプリケーション 同6.6%だった。この中で今後特に成長率が高いのは(3)のパフォーマンス管理/アナリティクスアプリケーション群のワークフォース(人材管理)とCRM分野だ。この分野は2011年~2016年に年間平均10%以上の成長率で伸びるという。
 また、現在は小さい市場であるが、コンテンツ分析ツールの分野は2011年~2016年で年平均成長率24.0%という高い値を示す。これは、構造化データだけでなく、SNSやコンタクトセンター、Webサイト上でのFAQ、レビューコメントなど、顧客の声の素早い分析に対するIT投資が拡大するためだという。
 国内でも拡大するBAソフトウェア市場だが、世界市場では年平均成長率が10%を超える数字を示している。IDC Japanは「国内BAソフトウェアは世界市場同様に、年平均2桁台で拡大する潜在的市場規模があるが、企業のビジネスアナリストが欧米諸国に比べて不足している点が成長率に差がつく1つの要因だ」とコメントしている。


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