〔2009/3/5〕IDC Japan、国内IPコンタクトセンターシステム市場予測を発表、2008年の国内市場規模は前年比6.4%増の410億円

 IDC Japanは、国内IPコンタクトセンターシステム市場を調査し、2008年の同市場の分析と2009~2013年の市場予測を発表した。IPコンタクトセンターシステムは、以前から市場に存在したコンタクトセンターシステムのインフラをIPネットワーク化し、ユニファイドコミュニケーション機能を加えて、高度な顧客とのコミュニケーション手段を提供するシステム。従来のコンタクトセンターシステムと比べ、顧客満足度の向上はもとより、オペレーターや管理者の業務効率向上が期待でる。IDCでは、IPコンタクトセンターシステムをユニファイドコミュニケーションを利用したCRMソリューションの一部として捉え、ユニファイドコミュニケーション市場調査の一環として2007年より調査、分析を行っている。
プラットフォーム用サーバーやIP電話機などを含む国内IPコンタクトセンターシステム市場は、2007年には前年比9.5%増の385億円となり、高い成長を遂げた。2008年の同市場は前年比6.4%増の410億円となった。2008年には、国内IPコンタクトセンター市場に日本アスペクト・ソフトウェアが参入し、見かけ上の前年比成長率は6.4%となっている。しかし、同社を除く2008年の前年比成長率は1.5%増となっており、国内経済状況の急変が影響している。2008年~2013年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は4.3%で推移し、2013年には505億円となる見込み。
国内IPコンタクトセンターシステム市場は、国内経済状況の変化、プラットフォームとなるサーバなどハードウェアの急速な値下がりの影響などで、市場成長率が鈍化している。このような中で同市場は、ソフトウェアを含む「アプリケーション市場」およびプロフェッショナルサービスを含む「サービス市場」へのシフトが進んでいる。また、設備投資抑制により、自営設備を持たずにASP/SaaS型サービスを活用するユーザーも今後は増加するとIDCでは予測している。


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