〔2013/10/4〕ベルシステム24、顧客のセールスプロセスを効率的に受託する成果報酬型セールス専門センターを本格稼働
ベルシステム24は、コンタクトセンター運営受託の強みを活かして顧客のバリューチェーンを戦略的かつ包括的に支援する事業展開を企図している。その一環としてセールスプロセスの受託に特化した専門センターを9月から80席稼働させ、本格的な稼働を開始したと発表した。
一部業務では成果報酬型での請負を始めており、来年には首都圏周辺に400席、続いて全国に400席、再来年には1400席を目指し、3年後売上100億円を目指す。
本センターの機能として、データ分析機能がある。これは膨大な顧客データの中から、効果の高いターゲットにアプローチを実施するためのスコアリングと、その結果による優先順位付けを、さまざまな変数からデータ分析により導き出す取り組み。一部先行して実施された、通信販売会社の再購入促進のためのアウトバウンドにおいて、アプローチ先をスコアリングして、優先順位を決めた後アプローチした結果、CPO(Cost per Order:1件の注文を獲得するためにかかった費用)が60%改善されるという結果も出ており、その成果は実証されている。
また、データの分析は業務プロセスの効率化にも活用する。例えば、少ない発信回数でターゲット本人にコンタクトするために、社会一般的な在宅の傾向に加え、ターゲット本人特有の行動・特徴を解析した上で、最適タイミングでアプローチを実施する。これにより、従来より高いコンタクト率を保ち、効率化を促進できる。
このような分析の精度を高め続けるために、同社が長年培ったコミュニケーションデザイン力を生かす。これは、どんな質問をしたら追加情報を聞き出せるか、どんな履歴入力をしたらデータ分析の際に生かせるのかを設計した運用をすることで、保有する顧客データの情報量と価値を高め、新商品開発や品質改善などにも役立つデータとするもの。
セールスには特有の人材育成が必要。そのため、スキルやマインド醸成を行う教育プログラムの実施や、セールスに適した人材採用の実施も今後行っていき、成果を出すことを目的とした専門組織を構築する。そして、重要なのはその人材を最大限に活用すること。そのために、セールスオペレータスキルを可視化した、人材のデータマネジメントを行う。同社はWFM(ワークフォースマネジメント)と呼ぶオペレーション中央統制システムを保有している。これはオペレーションデータを集約し、最適配置を中央制御する仕組み。これを活用し、そのオペレータが対応した業界、商材、それに対する成績を個人ごとにデータ化し、「この商材で成果を生むには、いつ、誰が、どのように、どのような体制でアプローチすると成果があがりやすいか」を導きだし、従来、人の経験則に頼っていた人材アサイン、シフトフォーメーションも、すべて数値化された分析に基づいて行う。