〔2013/12/17〕日本アバイア、第6回「コンタクトセンターにおける顧客体験調査」を発表

 日本アバイア(本社:東京都港区、井上公夫社長)は、日本を含むアジアパシフィック7カ国の一般消費者を対象に行った「コンタクトセンターにおける顧客体験調査」の結果を発表した。2008年にスタートし、今年で6回目となる。
 本調査の日本語版サマリおよびインフォグラフィックスは、http://www3.avaya.com/jp/cem/cem-index.aspからダウンロードできる。
1. 「よいサービス」の重要性が増している。
 製品主導のビジネスモデルが限界を迎える中、カスタマーエクスペリエンスを管理し、顧客に優れたサービスを提供することは、企業にとってこれまで以上に重要な課題となっている。本年度の調査では、カスタマーエクスペリエンスの質が顧客の今後の購買動向に大きな影響を与えることが浮き彫りになった。
* 消費者の大半(56%)は、一貫して優れた顧客サービスを提供する企業に少なくとも10%高いコストをかけてもよいと考えている。
* 顧客の7割は、質の悪いサービスを提供された場合、家族や友人にその企業を利用しないよう積極的に勧める。
* 顧客の8割は、質の悪い顧客サービスを提供する企業の製品やサービスの購入を積極的に避ける。
 本調査では、顧客が製品やサービスを乗り換える理由として、「質の悪い製品/サービス」 (72%)、「わかりづらい顧客サービス」(66%)、「値上げ」(45%)が上位にあがった。「わかりづらい顧客サービス」が2位となったことからわかるように、優れたカスタマーエクスペリエンスが提供されない場合、企業に何かしらのリスクがもたらされることが示された。
2. マルチチャネル化の展望
 カスタマーエクスペリエンスへの対応を強化する企業が直面する課題の1つに、顧客が企業への問い合わせで利用するチャネルが複数になるにつれ、その管理が複雑になることがあげられる。現在では、店頭での対面という旧来の手段に加えて、バーチャルオペレータなどの20以上のチャネルが提供されるようになっている。
 顧客は、さまざまな理由から複数のチャネルを使って企業にコンタクトする。本調査では、消費者のチャネル利用に関するいくつかの事実が明らかになった。
* 平均すると、顧客は1つの企業に3カ月間で少なくとも3回の問い合わせを行い、その際に概ね2種類のチャネルを利用した。
 この行動は、顧客が複数の問い合わせをするために、都度異なるチャネルで問い合わせを行ったということも言える。ただし、顧客が異なるチャネルを利用したのは、最初に使ったチャネルで問題が適切に解決されなかったから、ということも推測される。
* 問題を解決するために必要だった企業への問い合わせの平均回数は3回をやや超える(3.07)。
 複数のチャネルを利用する中で、顧客はチャネルの種類に関係なく、シームレスに統合されたエクスペリエンスを期待するようになっている。しかし、これに対する企業の対応については評価が低く、より効果的なカスタマーエクスペリエンス戦略を展開したい企業の課題となっている。カスタマーサービスが「よい」または「優れている」と評価された点としては、下記があげられている。
* アカウントのIDや個人情報を毎回伝える必要がない(60% よい/優れている)。
* 問い合わせごとの情報が統合されている(60%)。
* 異なるチャネル間で履歴が把握されている(49%)。
* 同一案件の場合、問い合わせ内容を毎回伝える必要がない(37%)。


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