〔2009/5/12〕IDC Japan、国内ビジネスサービス市場規模予測を発表。BPOサービス市場は年間平均成長率4.5%

 IDC Japan は、ビジネスコンサルティング、BPOサービスから構成される国内ビジネスサービス市場規模予測を発表した。これによると、2008年の市場規模は、ビジネスコンサルティング市場 2,943億円、BPOサービス市場 9,317億円。2009年の国内ビジネスコンサルティング市場は前年比マイナス1.7%と市場規模が縮小するが、景気回復が見込まれる2010年以降、再び拡大していく見込み。また、国内BPOサービス市場は2009年以降も成長を続け、2008年から2013年にかけて年間平均成長率4.5%で推移し、2013年の市場規模は1兆1,626億円に達する見込み。
業務実行/支援を提供するBPOサービスでは、給与計算、コールセンターなどコモディティ化が進んでいる定型/労働集約型サービスへの価格低下圧力は高まっている。一方、業務の効率化やコスト削減、業務量増減の調整などに対する企業の期待からBPOサービスの需要は増加している。国内BPOサービス市場は、同市場規模において大きな割合を占める人事、カスタマーケアBPOサービスが安定成長期を迎えており成長率が鈍化しているものの、全体としては堅調な成長をIDCは予測している。国内BPOサービス市場規模は、2010年に1兆円を超える見込み。
同社のITサービスリサーチマネージャー、松本聡氏は、「現在、企業は時間をかけて経営や業務を改革することよりも、短期的にコストを削減することを重要視している。しかし、短期的な効果だけを追求し、業務改革に対する取り組みが疎かになると、将来的な競争力を失う可能性がある」と指摘している。
今回の発表内容の詳細は、IDC Japanが発行したリポート「国内ビジネスサービス市場2008年の推定と2009年~2013年の予測」に掲載されている。同リポートでは、国内ビジネス・コンサルティング市場とBPOサービス市場について、2009年から2013年までの市場規模予測を行っている。また、BPOサービスでは、人事、カスタマーケア、財務/経理、調達/購買業務といった分野ごとの調査分析も加えている。


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