〔2014/11/5〕アイティフォー、コンタクトセンターで声紋を利用して個人認証を行うシステムを販売開始
アイティフォーは、コンタクトセンターにおいて声紋を利用して個人認証を行う「ナイス・リアルタイム個人認証」の販売を開始した。
コンタクトセンターにおいて全通話録音した音声データから顧客の声紋情報を自動生成してデータベース化、次回からは数秒間の自然な通話で個人認証を実現するもの。「個人情報のやりとりによる認証」が不要となることから尋問の印象を与えず、顧客対応時間を大幅に短縮することが可能。ブラックリストとの照合による不正対策や重要顧客を即座に認識して対応できるなど顧客満足度の向上にも貢献する。
本製品には2つの用途がある。1つは本人かどうかを確かめる「本人確認」。もう1つは不正コールによる被害を防ぐ「不正対策」。いずれも登録された声紋情報と照合することで一致、不一致を判定する。不正対策はブラックリストと照らし合わせることで要注意人物を特定する。要注意人物とは過去の通話において「本人へのなりすまし」など不正行為を働こうとした人物。該当する通話にエージェントがチェックを付けることでブラックリスト化する。
同社の調べでは、コンタクトセンターの66%のコールにおいて個人認証が必要であり、その内の94%はエージェントの質問に答える方法で行われている。一方、認証のために住所、氏名、生年月日などを質問されることは尋問の印象を与えることから好まれないのが実情。同社の統計では個人認証に必要なやりとりには1回あたり約30秒を要し、平均応答時間の25%に達する。これはエージェントの4人に1人が1日中、個人認証のやりとりだけをしている計算となる。本製品の採用によりこれらの人員コストが削減可能となり、多大な投資対効果を期待できる。
価格は、5000万円からで、銀行、保険、通販など個人の特定を重視する企業を対象に、同社では1年間で10社からの受注を目指す。