〔2009/7/2〕NTTコムウェア、ブロードバンド経由でDLNAテレビに映像を出力する実験に成功

 NTTコムウェアは、家庭内のDLNA対応デジタル家電をブロードバンドネットワークに接続し、デジタルコンテンツ配信などのネットワークサービス提供を可能とする実験に成功したと発表した。DLNA(Digital Living Network Alliance)は、デジタル家電が異なるメーカー間で相互接続できるように定めた業界標準のガイドライン。
これにより、コールセンターからユーザー宅のテレビへ電子チラシや商品説明の動画を送りながら商談する、TVに番組視聴中に自治体が防災、危険情報の配信を行う、コールセンターからユーザー宅のテレビへ説明書画像を送信しながら手順の説明を行うといったことが可能になるという。
近年、家庭内で相互接続できるDLNA対応デジタル家電が各社から発売され、ホームネットワーク環境を楽しむユーザーが増加している。DLNAは、デジタルAV機器同士や、パソコンを相互に接続することで動画、音楽、画像データを共有するホームネットワークの標準規格であり、従来、ブロードバンドとの接続は一般的ではなかった。NTTコムウェアでは、NGN時代のユビキタスサービスの実現に向けて、家庭内のデジタル家電へブロードバンドネットワークサービスを提供するための技術研究開発に取り組んできた。そして、今回、DLNA対応デジタル家電をセンター設備とネットワーク経由で接続する技術の実験に成功した。本技術を用いることで、家庭側で操作をしなくても、センターのコンテンツを家庭のDLNA対応デジタルテレビに配信したり、センターから家電の状態を確認したりといったDLNA対応デジタル家電に向けたブロードバンドネットワークサービスの提供が可能となる。
今回の検証にあたっては、宅内機器遠隔管理プロトコル(CWMP)のプロトコルスタック技術やデジタル家電のホームネットワーク規格と通信向けの端末プロトコルの相互接続を可能にする技術の研究開発を行っている。実験では、公衆のブロードネットワーク回線をLAN上に仮想的に構築し、センター側から動画や静止を送信し、ユーザー宅側で正しく視聴できるかを確認したという。今後は、フレッツ光などの商用の公衆回線を利用した実験も行って行く予定。


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