〔2015/4/30〕スカパー・カスタマーリレーションズ、KPIデータ活用に「Qlik Sense」を採用

 アシスト(本社:東京都千代田区、大塚辰男社長)が取り扱うセルフサービス型分析プラットフォーム「Qlik Sense」(開発元/販売元:米国Qlik Technologies社、クリックテック・ジャパン)が、スカパー・カスタマーリレーションズ(本社:東京都品川区、出水啓一朗社長、略記:SPCC)の情報分析プラットフォームとして採用された。本システムのプロジェクト進行は伊藤忠テクノソリューションズが、拡張機能の開発はエイム(本社:東京都中央区、槇本幸恵社長)が、また、Qlik Senseの検証支援はアシストがそれぞれ行った。
 有料多チャンネル放送「スカパー!」のカスタマーセンターを全国6拠点で運営するSPCCでは、オペレーターが顧客からの申し込みや問い合わせに電話で対応し、番組案内や最適な視聴プランを提案している。カスタマーセンターでは、品質の継続的な向上や加入契約の増加を目指してさまざまなKPIを策定しており、2013年12月に導入した連想型高速インメモリBIプラットフォーム「QlikView」のダッシュボードで高度な分析に取り組み、主に本社 運用統括部がマネジメントに活用している。
 QlikViewの導入後、SPCCでは次のステップとして、現場を指揮するSVにもダッシュボードを展開し、SV自身が各拠点・ユニットの実情に即した観点を追加しながら、自分自身の手でデータ分析を進められる環境の構築に取り組んだ。
 2014年9月に無償版デスクトップ製品の「Qlik Sense Desktop」が発表されると、その先進的なコンセプトや機能に注目したSPCCはデスクトップ版での検証を開始、運用面を含めた大規模展開の要件を満たすことも確認し、2015年3月に日本国内で初となる「Qlik Sense」の導入を決定した。
 SPCCがQlik Senseを採用した主な理由は、次のとおり。
・直観的にデータを探索できるためSVが自分で分析しながら課題を発見でき、現場のオペレーターへの提案や指示などアクションにつなげるサイクルをより早められる。
・セキュリティやデータ管理のガバナンスを効かせられるため、IT部門とビジネス現場のニーズを双方ともに満たした分析環境を提供できる。
・ライトユーザーにとって親しみやすいユーザインターフェイスを持つと共に、独自の機能拡張を柔軟に行える。
 本システムのリリースにあたり、ダッシュボードの要件を補う拡張機能をエイムが開発し、Qlik Senseが提供するAPIを利用して独自モジュールを提供している。また、CTCは本プロジェクトの進行をリードし円滑なリリースに導いている。アシストは、2012年にQlik Technologies社が立ち上げたQlik Senseの正式リリースに向けた評価、改善プロジェクトに参加し、β版から携わってきたノウハウをもとに、SPCCの検証を支援した。
 SPCCでは、Qlik Senseを活用した品質向上への取り組みが始まっているが、今後は、QlikViewとQlik Senseを経営層から現場まで共通の標準分析プラットフォームと捉え、要員の充足管理、コスト管理、入電分析などへの活用を目指す。


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