〔2015/8/4〕IDC Japan、国内EAソフトウェア市場予測を発表
IDC Japan(本社:東京都千代田区、竹内正人社長)は、Enterprise Resource Management(ERM)、Customer Relationship Management(CRM)、Supply Chain Management(SCM)、製造管理の各ソフトウェア市場を「国内EA(Enterprise Applications)ソフトウェア市場」と位置付け、その2014年実績と2015年~2019年の予測を発表した。
2014年の国内EAソフトウェア市場規模は、Windows XPサポート終了に伴う消費増税直前の中小企業の駆け込み需要と、製造業など主要産業の業績が好調だったことから、前年比成長率4.3%で市場規模は3,155億8,300万円となった。
この市場の約6割を構成するERMソフトウェア市場は1,849億1,000万円、前年比成長率は4.3%だった。CRMソフトウェア市場は648億7,500万円で、前年比成長率は3.1%だった。
SCMソフトウェア市場は、339億4,300万円で、前年比成長率は4.8%だった。また、製造管理ソフトウェア市場は、最も高い前年比成長率となる5.9%で成長し、318億5,500万円となった。
国内EAソフトウェア市場におけるSaaS利用は、4ソフトウェア市場の合計で258億3,500万円、国内EAソフトウェア全体の8.2%の規模になった。CRMが全体の55.1%を占めている。カスタマーサービスやマーケティング、タレントマネジメント、既存製品への機能追加となるアドオン導入などで利用が拡大している。
2014年~2019年の国内EAソフトウェア市場の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は4.0%で推移し、2019年の市場規模は3,837億100万円に達すると予測している。
安定した市場成長に加え、2020年の東京オリンピック/パラリンピックに向けた事業投資が2015年~2016年に増加し、システム投資はその翌年の2017年まで続くとIDCでは分析している。この間では、特に顧客とのリレーション強化でCRMソフトウェア市場が活性化し、AGR5.8%で好調に市場規模を拡大するとみている。