コンタクトセンター関連ベンダー動向
〔2025/11/6〕モビルス子会社vottia、コンタクトセンター向けAIエージェントプラットフォームを提供開始
モビルスは、子会社のvottia(本社:東京都品川区、石井智宏社長)が、コンタクトセンター向けAIエージェントプラットフォーム「maestra(マエストラ)」の提供を2025年11月より開始することを発表した。
maestraは、多数のAIエージェントが連携し複雑な問い合わせに対応する「マルチエージェント」をノーコードで構築できるAIエージェントプラットフォーム。AIが複数のシステムを横断して照会や手続きを自動で行い、まるで人が対応しているかのような自然で高度な応対を実現する。自社業務に最適化した構築・運用が可能で、コンタクトセンター業務の効率化、オペレーター人材不足の解消、業務担当者の負担軽減など、「ストレスのない」問い合わせ窓口の確立に貢献する。
FAQを自動対応するチャットボットの普及により、コンタクトセンターへの単純な情報照会など、簡単な問い合わせは減少傾向にある。一方で、オペレーターによる対応では、複数のシステムを照会したり、状況に応じた判断や手続きを代行したりするなど、より複雑で高度な対応が求められている。こうした業務の効率化や自動化は、依然として多くの企業にとって課題となっている。
また、コンタクトセンター業界ではオペレーターの採用や育成の難しさから人手不足が深刻化しており、個人の経験に依存しない応対品質の維持と省人化への対応が急務となっている。
こうした状況の中、生成AIの進化とAIエージェント技術の発展により、利用者との複雑な対話やシステム連携を自動化できる技術基盤が整いつつある。モビルスではAIエージェントプラットフォームの開発を目的とし、2025年4月にコールセンター大手のトランスコスモスとvottiaを合弁で設立した。
vottiaでは、AIを活用した顧客体験の革新をめざし、コンタクトセンター業務の現場知見と生成AIを組み合わせた実践的なプラットフォーム開発を進めてきた。今回提供を開始するmaestraは、その共同開発によるもの。
maestraは、コンタクトセンターの顧客対応に特化したAIエージェントプラットフォーム。システムはSaaS型で提供され、複数のAIが連携して複雑な問い合わせに対応する「マルチエージェント」をノーコードで構築することができる。
従来、システム構築には専門知識が求められ、エンジニアの支援が不可欠でしたが、maestraでは、ノーコードで構築できるため、現場担当者が自社の業務に合わせて柔軟に構築・運用することが可能。さまざまな業種・業態に対応した「業務特化型AIエージェント」のラインアップも順次拡充しており、自社に最適化したAIエージェントサービスを効率よく構築できる。
〔2025/11/5〕コムデザイン、クラウドCTI「CT-e1/SaaS」が、コンタクトセンター向け感情解析データ活用支援サービス「感情カルテ」との連携検証を完了
コンタクトセンター向けクラウド型CTI「CT-e1/SaaS」を月額サービスで提供するコムデザイン(本社:東京都千代田区、寺尾憲二社長)は、スカパー・カスタマーリレーションズ(本社:東京都品川区、松谷浩一社長、以下、SPCC)が提供するコンタクトセンター向け感情解析データ活用支援サービス「感情カルテ」との連携検証が完了した。両社は本成果を基盤に、2026年1月のサービス提供開始を目指して、機能開発と協業を進めていく。
SPCCが提供する「感情カルテ」は、通話データをもとにオペレーターの感情や顧客満足度を見える化する、コンタクトセンター向けの感情解析データ活用支援サービス。オペレーターのモチベーションを把握する「ココロの体温計」や、苦手業務を可視化する「ココロのスキルチャート」といった機能により、目に見えない従業員のストレスや不安を視覚的に捉えられる。これによって、迅速なフォローや、1人ひとりに合わせた適切な業務研修の実施が可能になる。さらに、全通話データから客観的な顧客満足度を算出する「ココロのタッチポイント」の解析結果は、オペレーターの応対品質評価に対する納得感の向上に寄与する。
この度の連携検証により、音声データをもとに「オペレーターのモチベーション」「業務の理解度」「顧客満足度」を感情分析し、結果はわかりやすく視覚化した状態で確認することができる。
この連携により、応対中における従業員の心理的な変化や、得意・不得意な業務の傾向を可視化できる。この結果は、従業員の心の状態に応じたアフターフォローに加え、苦手分野の克服や得意分野の強化を目的とした研修の設計、さらに業務単位での適切なリソース配分の検討などに活用できる。
また、すべての音声データをもとに顧客満足度を算出できるため、従来のアンケート調査に依存せず、より効率的で客観性の高いデータ取得が実現する。導き出された指標は、従業員の応対品質評価にも活かすことができ、客観的データに裏打ちされた納得感のあるフィードバックにつながる。
両社は、本機能の本格的な提供開始に向けてパートナーシップを一層強化し、オペレーターおよび管理者・SVが働きやすいセンター運営の実現に向けて尽力していく。
すでにCT-e1/SaaS利用企業は、追加の機器やシステム導入の必要はなく、スムーズに感情カルテを導入できる。またコンタクトセンターソリューションを提供される企業には、ローコストでAI活用をしやすくなり、近年コンタクトセンターにおける大きな課題の1つとなっている労働力不足などの問題解決や業務の効率化に役立ちできるものと考えている。
感情カルテとの連携開始により、コムデザインがプラットフォームコンセプトとして掲げるCCP(Converged Communications Platform)はさらに発展していく。
〔2025/11/5〕バーチャレクス、AWS LCA基盤によるリアルタイム通話分析でオペレーター対応業務を支援
バーチャレクス・コンサルティング(本社:東京都港区、丸山勇人社長、以下、バーチャレクス)は、アマゾンウェブサービス(以下、AWS)の「Amazon Transcribe Live Call Analytics(以下、LCA)」を基盤とした通話音声のリアルタイム解析・可視化ソリューションの日本語対応版の提供を開始した。
同ソリューションは、2025年9月にリリースしたLCAによるソリューションを、日本のコンタクトセンターの業務実態に合わせて機能強化し、最適化したもの。
コンタクトセンターにおける顧客満足度の向上には、顧客の感情や状況をリアルタイムで把握し、オペレーターが迅速かつ的確な対応することが不可欠。バーチャレクスは、この課題を解決するためにAWSのLCAを活用したソリューションを提供してきたが、日本市場での本格導入を加速させるため、機能強化を行った。
今回は、従来のLCAの機能に加え、コンタクトセンターでの利便性向上を鑑み、以下の機能開発・検証を行った。
1.日本語ユーザーインターフェースの実装
LCA画面のラベルやボタンを日本語化し、オペレーターやスーパーバイザーが直感的に操作可能にした。
2.Amazon Connect Agent WorkSpaceとの連携強化
着信と同時にLCAの分析画面がAgent WorkSpace(オペレーター画面)内に自動で表示され、画面を切り替えることなくリアルタイムの文字起こしや感情分析結果を確認できる。
3.生成AIによるボイスボット会話の要約と引き継ぎ
オペレーター対応に切り替わる前に、ボイスボット(自動音声応答)との会話内容とその要約をLCA画面に表示、Amazon Lexによる自動応答とお客様との会話をAmazon BedrockのLLM(大規模言語モデル)を用いた自動要約により、顧客の状況把握を迅速化する。
4.AWS東京リージョンでの動作確認
AWS東京リージョンでの安定稼働を確認済みのため、国内環境でも安心して導入できる。
〔2025/11/5〕オプテージ、生成AIを活用した応答品質向上支援サービス「Enour QualityPartners」の有償トライアルを開始
オプテージは、コンタクトセンター運営支援ソリューション「Enour(エナ―)」において、生成AIを活用した応答品質向上支援サービス「Enour QualityPartners」の有償トライアルを開始した。同システムはAIの活用により、管理者の応対品質評価業務の効率化と、ゲーミフィケーション要素によるオペレーターのスキルアップ・モチベーション向上を同時に実現する。
AI技術の進展により、コンタクトセンターでは自動応答や自動記録などの業務効率化が進んでいる。一方、応対品質の評価では、応対データの書き起こしをいまだに人手に頼るケースも多く、管理者によるフィードバック業務も工数に制限があるため、オペレーターのモチベーション向上には依然として課題が残っている。
こうした状況から、同社はAIによる応対品質評価とキャラクター(パートナー)による自動フィードバックを組み合わせた「Enour QualityPartners」を開発した。同システムを利用することで、従来は月に1~2回しか行えなかったフィードバックを、毎日の評価へと増加させるとともに運用コストの大幅な低減を実現することが可能。
また、オペレーターは、選択したキャラクターから、応対内容に対するフィードバックを受けるほか、評価に応じたキャラクターの獲得など、ゲーム性も取り入れることで、楽しみながらオペレーターの応対品質向上とモチベーション向上を支援する。
Enour QualityPartnersは、オペレーターの発話内容を中心に生成AIが詳細に分析し、応対品質評価とフィードバックを自動生成するシステム。なお、応対品質評価の評価軸は、利用するコンタクトセンターごとに柔軟に設定することが可能。また、自動生成されたフィードバックは、オペレーター自身が選択したキャラクターを通じて本人に通知され、その評価に応じたバッジの獲得など、ゲーミフィケーションを通じて個々人の成長を可視化し、楽しみながらスキルアップできる環境を提供する。加えて、評価スコアの急落や優れた応対などが自動的に抽出されるため、管理者は早期フォローや好事例の共有にも活用でき、業務効率化とオペレーターのモチベーション向上の両立を実現する。
〔2025/11/5〕リンク、「BIZTEL」とスカパー・カスタマーリレーションズのオペレーターの感情を可視化する「感情カルテ」の連携検証が完了
クラウド型CTI/コールセンターシステム「BIZTEL」を展開する社リンク(本社:東京都港区、岡田元治社長)は、スカパー・カスタマーリレーションズ(本社:東京都品川区、松谷浩一社長、以下、SPCC)が提供する、コールセンター向け感情解析データ活用支援サービス「感情カルテ」との連携検証が完了したことを発表した。本連携機能は、2026年1月頃の提供開始を予定している。
リンクが提供するBIZTELは、1席の手軽な運用から数百席以上の大規模な利用にまで対応できるクラウド型のコールセンターシステム。メーカー・金融・製薬・IT・サービス業といったさまざまな業界の2,000社以上で利用されている。クリアな通話品質、安定したシステム、高水準のセキュリティに加え、生成AI による通話の要約・カスハラの自動判定、ボイスボット連携などの多彩な機能を提供しており、企業の電話業務の効率化・自動化を支援している。
SPCCが提供する感情カルテは、通話データからオペレーターの感情や顧客満足度を可視化する、コールセンター向けの感情解析データ活用支援サービス。オペレーターのモチベーションを把握する「心の体温計」や、苦手な業務を可視化する「心のスキルチャート」といった機能で、目には見えないオペレーターのストレスや不安を視覚的に察知できる。これにより、迅速なフォローや1人ひとりにあわせた適切な業務研修の実施が可能。他にも、全通話データから客観的な顧客満足度を算出する「心のタッチポイント」により、オペレーターの応対品質評価の納得感を高める効果も期待できる。
この度の連携検証により、BIZTELで取得した通話録音ファイルを“感情値”に変換する新たな機能を用いることで、データを感情カルテに連携できることが確認できた。感情カルテは、連携されたデータをもとに「オペレーターのモチベーション」「業務の理解度」「顧客満足度」を分析し、結果はわかりやすく視覚化した状態で確認することができる。
この連携により、BIZTELで取得したすべての通話録音ファイルから応対時のオペレーターの心の変化や業務の得意不得意を可視化することができる。この結果は、オペレーターの心理的な変化に応じたアフターフォローのほか、苦手業務の克服や得意業務を伸ばすための研修の実施、さらに業務ごとのリソース配置を検討する際などに役立つ。
また、すべての通話録音ファイルをもとにした顧客満足度の算出も可能なため、満足度アンケートを顧客へ求める調査方法よりも効率的かつ客観的なデータを取得することが可能。算出された結果は、オペレーターの応対品質評価に活用できることに加え、また客観的なデータにもとづく納得感のあるフィードバックの一助にもなる。
〔2025/11/4〕イーリアルティ、プライムスタイルのAI活用型コンタクトセンター基盤「SemantiQ」で協業
不動産の売買、仲介、賃貸及び管理、不動産に関するコンサルティンを行うグイーリアルティ(本社:東京都港区、菅原貴弘社長)は、プライムスタイル(本社:東京都新宿区、奥田聡社長)が提供するAI活用型コンタクトセンター基盤「SemantiQ(セマンティック)」を活用した協業を開始した。
本協業の第1弾として、イーリアルティにSemantiQを導入し、不動産プロパティマネジメント業務の効率化と顧客満足度向上を目指す取り組みを行う。
本取り組みにより、不動産オーナーや入居者からの問い合わせ対応において、AIを活用したデータ分析とVOCデータの活用により、迅速かつ精度の高い応対を実現し、業務効率化と顧客満足度の向上を同時に目指す。
不動産プロパティマネジメント業務では、以下のような課題が顕在化している。
・多様化する問い合わせ対応:オーナー様・入居者様からの問い合わせ内容の複雑化
・業務効率化の必要性:限られた人的リソースで、効率的、且つ質の高いサービスの提供
・情報管理の煩雑さ:最新の物件情報、入居者情報の取得・更新、迅速な情報検索
・応対品質の標準化:担当者ごとの問い合わせに対する回答のブレ
AI音声認識技術を活用し、通話内容を自動的にテキスト化。テキスト化することで、データを自動的に分類・整理。過去の対応履歴との照合・分析を効率化し、質問に対する回答を検出。
VOCの体系的な分析を行い、データドリブンな業務プロセスの改善を推進。データから傾向やパターンを読み取り、潜在的な課題を早期に発見して対応。予防保全型の物件管理を推進。
定型的な問い合わせや一次対応はAIに、専門性の高いケースや複雑な判断が必要なケースは人に振り分ける。AIと人の強みを組み合わせたハイブリッド運用により、リソースの活用を最適化。
将来的には、自己解決支援機能として、AIを活用して入居者・オーナー向けのFAQを自動生成することで、情報量の増加、情報取得の利便性を高め、自己解決域の拡大を目指す。
〔2025/11/4〕コムデザインのクラウドCTI「CT-e1/SaaS」、エーアイスクエアのAI要約「QuickSummary2.0」との連携サービスを提供開始
コンタクトセンター向けクラウド型CTI「CT-e1/SaaS」を月額サービスで提供するコムデザイン(本社:東京都千代田、寺尾憲二社長)は、エーアイスクエア(本社:東京都港区、堀友彦社長)が提供するコンタクトセンター向けAI要約サービス「QuickSummary2.0」と連携し、サービス提供を開始した。
この連携により、CT-e1/SaaSはテレフォニープラットフォームとしてさらに発展し、コンタクトセンターの業務効率化の推進を可能にする。
コンタクトセンター業界は現在、人口減少と労働力不足を背景に人材の確保が困難になっており、加えて、問合せチャネルの多様化や応対品質への要求の高まりにより、離職率も高くなっている。これらの課題に対応し、業界全体で業務を高度化し、ES・CSを両立させ、好循環を生み出すという視点が求められるようになった。
こうした状況下で、AIや音声認識技術の進歩、そしてそれらを支えるインフラ環境の整備による、新たな解決策が注目を集めており、特に、音声認識とAI要約を組み合わせたオペレータ支援ソリューションへの期待が高まっている。
今回の取り組みにより、CT-e1/SaaSを利用中のクライアント企業は、QuickSummary2.0のテキスト化機能と生成要約機能を導入できる。QuickSummary2.0のテキスト化機能は、OpenAI社提供のオープンソースの音声認識モデル「Whisper」をコンタクトセンター向けにカスタマイズしたモデルで、ベースとなるモデル性能の高さに加えて、専門用語辞書を用いた独自の誤変換補正機能も搭載しており、90%を超える高い認識精度を実現している。
本連携によって電話応対・会話のテキスト化・要約がシームレスに繋がり、通話内容の即時チェックや、履歴の自動作成、AIによるオペレータ評価が可能となり、コンタクトセンター業務の高度化を強力にサポートする。