インハウスセンター動向

〔2025/3/5〕ジャパネットコミュニケーションズ、コールセンター拠点を拡大し、札幌拠点を新設

 ジャパネットホールディングス (本社:長崎県佐世保市、高田旭人社長)のグループ会社で、注文時の受付から購入後の問い合わせ応対までを行うジャパネットコミュニケーションズ(本社:福岡県福岡市、立石有太郎社長)は、コールセンター拠点を拡大し、北海道 札幌拠点を新設することを発表した。昨今の災害や天候不良などを鑑みて、BCP対策を拡充させるとともに、従業員の安全確保と顧客への応対品質強化を両立する。
 新拠点の場所は「The Link Sapporo」(札幌市北区)に決定。同ビルは北海道最大の拠点駅であるJR札幌駅と地下鉄さっぽろ駅から徒歩3分という利便性高い立地。322坪の1フロアをすべて占有エリアとし、広々としたオフィス環境で業務が可能。
 現在、通信販売事業への入電は年間約760万コール。2024年7月にグループに加わった宿泊予約事業を行うゆこゆこへの年間約126万コールを合わせて、計886万コールをジャパネットコミュニケーションズで応対している。新設する北海道 札幌拠点を加え、ジャパネットグループとして全国13拠点のコールセンター運営で、今後は、通信販売事業と、宿泊予約事業のコールセンター業務を段階的に融合していく。
 北海道・本州・九州の3エリアでの拠点編成により、BCP対策を強化。台風や豪雨・豪雪など天候による不測の事態や、災害発生が増えていることを鑑み、リスクを分散させ、電話応対のさらなる安定化を図る。ジャパネットコミュニケーションズでは、2,000人を超えるコミュニケーターを自社採用し、顧客を待たせない体制を構築。通常応答率は96%を維持している(全国平均値は例年90%前後)。新拠点設立により、万一の災害時にも従業員の安全を確保しつつ、お客様対応も継続可能となる体制をさらに強化していく。
 北海道 札幌拠点の新設にともない、正社員・非正規社員〔契約社員・パート・アルバイト〕を合わせて約200人の採用計画を進めている。
 正社員・契約社員はジャパネットグループの就業ルールを適用し、「週休2日制」、「週3日のノー残業デー」、「最大16日間のリフレッシュ休暇制度」が利用できる。また、パート・アルバイト含む全従業員に対しても「月5回のランチ代サポート」などの福利厚生を充実させ、イキイキと働くことのできる環境で、持続的な雇用創出へとつなげていく。

〔2025/2/27〕大日本印刷とあいおいニッセイ同和損保、生成AIを活用した代理店向けFAQチャットボットを提供開始

 大日本印刷(以下、DNP)とMS&ADインシュアランス グループのあいおいニッセイ同和損害保険(以下、あいおいニッセイ同和損保)は、生成AIを活用した問い合わせ対応用のFAQチャットボットを開発し、約4万店のあいおいニッセイ同和損保の代理店に向けて、2025年2月27日より運用を開始した。なお、フォームに質問を入力すると生成AIにより自動生成された回答を取得できるFAQチャットボットを、代理店専用システムを利用するすべての代理店へ提供するのは、損保業界初となる。
 あいおいニッセイ同和損保は、将来的な人手不足を見越して、コンタクトセンターでの業務効率化に取り組んでいる。コンタクトセンターでは、代理店からのシステムログインに関する簡単な質問から、保険商品の内容に関する複雑な質問まで、さまざまな照会に電話で対応しているため、照会対応の効率化が課題となっていた。
 DNPは、DNPドキュメント制作・管理システムPROMAX NEO(プロマックス ネオ)を提供しており、大量のマニュアルやFAQなどを管理し、最新の情報に基づき、生成AIで高精度な回答を提示するシステム構築ノウハウを有している。
 今回、あいおいニッセイ同和損保とDNPは、AIの学習モデルや利用状況に応じた適切な対象領域の選定や生成AIのチューニング(最適化)パターンの検討などにより、代理店からの照会に迅速に回答できる新たなFAQチャットボットを開発した。
 代理店システムのログイン方法や操作に関する質問に対し、該当するマニュアルやFAQなどの最新情報に基づき、生成AIが高精度な回答を提示する。まずは、あいおいニッセイ同和損保の代理店向けのコンタクトセンターにおいて、毎月4,000件以上受け付けている代理店専用システムのログインや接続操作に関する照会の半減を目指す。
 今後は、代理店から入力される質問内容を踏まえて、AIの学習モデルや利用状況に応じて、細かく生成AIをチューニングすることで、回答精度を向上させ*3、対応領域の拡大を図っていく予定。

〔2025/2/26〕インテック、金融機関向け「CRMサービス」をバージョンアップし質の高い商談と速やかな提案を実現

 インテック(本社:富山県富山市、疋田秀三社長)は、金融機関向けソリューション「fcube(エフキューブ)」の「CRMサービス」をバージョンアップしたことを発表した。
 CRMサービスは、地域金融機関における顧客情報管理・営業活動を支援するサービス。今回、顧客変化の見える化や営業活動におけるアシスタント通知機能などを拡充したことで、顧客のニーズに合った質の高い商談や速やかな提案を実現する。営業活動の高度化や営業行員の早期戦力化に活用できることが期待され、百五銀行への採用が決定している。
 CRMサービスのバージョンアップの概要は、以下のとおり。
1.時系列データの蓄積で顧客変化を見える化
 顧客との関係性や状況の変化を一目で把握できるように画面レイアウトを一新。個人顧客の資産状況やライフイベント、法人顧客の業況からニーズを発掘し、ビジネスの課題解決に向けた提案を支援。
2.アシスタント通知機能で顧客変化の気づきを提供
 顧客の状況や変化にいち早く気づくためのアシスタント通知機能を強化。提案に必要な関連資料や類似案件の抽出も行い、個人スキルに依存しない提案準備で営業プロセスの定型化を行うことにより、組織的な生産性・提案品質向上を実現。
3.標準APIで外部サービスや社内システムと柔軟に接続
 標準APIの実装で、CRMサービスとfcube各種機能(グループ会社連携、音声認識、地図サービス連携、生成AIなど)や外部サービス、社内システムと柔軟な接続を実現。
4.ノーコードで画面レイアウトのセルフカスタマイズが可能に
 システム改修不要で金融機関自身が画面レイアウトや顧客情報の項目変更が可能。
 百五銀行では、資産運用やローンなどの専門部門が増えたことで営業店組織が拡大している。組織の変化に伴う働き方改革に対応するため、業務システムの抜本的な見直しによる業務フロー全体の最適化を目指している。なかでも法人顧客向けの渉外業務を担当する行員の早期戦力化が課題となっていることから、システム刷新により業務の仕組み化や効率化を実現しようとしている。
 インテックは百五銀行の現行CRMシステムの初期構築から携わっており、20年以上にわたり培ってきた操作性やノウハウなどを活用できる点や、これまでのデータベースの再構築が不要な点などが評価され、採用に至った。

〔2025/2/21〕PKSHA Technology、京都銀行が「PKSHA Chatbot」上で生成AIを活用したドキュメント検索機能を活用

 PKSHA Technology(以下、PKSHA)は、グループ会社であるPKSHA Workplace(本社:東京都文京区、佐藤哲也社長)が、京都銀行と「PKSHA Chatbot」に、生成AIを活用したドキュメント検索・回答生成機能を2025年2月に追加導入したことを発表した。PKSHA WorkplaceはPKSHA AI ヘルプデスクを中心とするナレッジマネジメントプラットフォームを通じて、働く人の知恵とつながりを企業の力に変え、人とソフトウエアが共に進化する職場作りを支援する。
 京都銀行では、行内における各種手続き等に関する問い合わせが非常に多く発生しており、チャットボット窓口にも1日平均400件程度の照会があった。以前からAI チャットボットを活用して問い合わせの自動化を進めていたが、FAQ登録自体が業務負荷となることから、登録がない質問への自動回答が進まず、人的な対応が続いていた。特に、頻度の少ない質問に対するFAQ作成は優先度が下がるため、チャットボットでは回答できない状況が続いていた。この問題を解決するため、規程やマニュアルからAIが自動で回答を検索・生成するドキュメント検索機能の導入を決定した。実証実験を経て、精度検証を行った結果、86%の検索精度を達成し、行員の9割が導入を希望するなど、高い効果が期待されたことから本導入に至った。
 本導入にあたり、数カ月の検証を経て、行内向けに展開しているチャットボットに、新たに生成AIを活用したドキュメント検索機能が搭載された。まず、預かり資産業務、人事・総務・システム関連業務など、問い合わせが多い業務に関する規程やマニュアルを対象として開始していく。 ドキュメント検索機能の導入により、年間8,000時間の削減効果を見込んでいることに加えて、本部におけるFAQ作成・メンテナンスの作業負担軽減、営業店行員の規程検索時間の短縮など、副次的効果も期待される。
 2025年2月より、行内向けに約1,000件の規程やマニュアルに対応したドキュメント検索機能の運用を開始し、今後、対象となる範囲を段階的に拡大予定。
 PKSHA Workplaceは、企業内コミュニケーションのプロダクト導入実績およびPKSHAグループが保持する自然言語処理をはじめとする技術力を基盤に、AIと人が協働するベストケースを創出し、企業独自のナレッジマネジメントを加速させていく。

〔2025/2/17〕ジブラルタ生命保険、「保全ペーパーレスシステム」の手続き機能拡充

 ジブラルタ生命保険(本社:東京都千代田区、添田毅司社長)は、顧客の利便性をさらに向上するため、2月17日から「保全ペーパーレスシステム」に、同社Myページを利用して非対面で保全手続きが行える機能を追加した。
 この機能では、保全手続きについて、顧客から担当ライフプラン・コンサルタントや担当代理店、コールセンターに申出をすることとで、申出内容を保全ペーパーレスシステムに登録し、顧客にはMyページからその内容を確認・同意することで手続きが完結する。対面(オンライン含む)の時間が取れない場合も手続きが可能で、書類郵送の代替としても利用できるため、顧客に手続き方法をより幅広く選択いただくことが可能となった。

〔2025/2/15〕TACT、リコーリースで電話自動案内システム「AIコンシェルジュ」を2月より本格稼働

 USEN&U-NEXT GROUPのTACT(本社:東京都渋谷区、溝辺和広社長)は、リコーリースへ2024年7月から同社のAIによる電話自動案内システム「AIコンシェルジュ」を用いて、コールセンター業務の一部自動化を実施してきた。このたび、リース物件の引き揚げ・返却受付などコールセンターの受電における8つの問い合わせ内容の自動対応を2025年2月より本格稼働したことを発表した。
 リコーリースのコールセンターの受電業務は、AIコンシェルジュとオペレーターが、内容により対応を振り分ける新たな運用方法を構築した。AIコンシェルジュでは、8つの問い合わせ内容を自動対応し、ご要望の受付や必要に応じてSMS送信によるWEB誘導を行う。
 代表的な問い合わせの1つである「契約満了に伴う引き揚げ・返却受付」に関するフローでは、AIコンシェルジュがリース物件の受付を行う。担当者氏名や会社名、契約番号などの顧客情報をヒアリングし、引き揚げ依頼の方には、設置先の住所やエレベーターの使用可否などを伺う。また、返却希望の方には、返却先情報が記載された書類の送付希望の有無などを伺い、受付を完了する。ヒアリングした情報はテキスト化してオペレーターに連携されるため、スムーズに後続処理を行うことが可能。
 これまでは定型的な内容も含むすべての受電業務をオペレーターが対応していたが、AIコンシェルジュの導入により、定型的な問い合わせの自動化を行い、オペレーターは複雑な電話へ顧客対応を集中することができる。これにより、顧客満足度の向上を目指す。また、後続処理の工程を含む運用全体の整備を行うことで、業務の効率化を図る。

〔2025/2/13〕ファンケル、カスタマーサービスの満足度向上を目的にモビルスのCX戦略支援を採用

 モビルスは、ファンケル(本社:神奈川県横浜市、三橋英記社長)が、同社のCX戦略支援サービスを採用し、「CX Consulting」および有人チャット「MOBI AGENT」、チャットボット「MOBI BOT」を導入したことを発表した。これにより、ファンケルはカスタマーサービスで提供しているチャットボットのシナリオ編集等が自社内で行えるようになり、チャット運用の自走化を実現した。また、これまでチャットボットの情報更新は、LINEとウェブチャットのチャネルごとで作業が必要であったが、本導入により共通で管理できる環境を整備し、さらに各チャネルとFAQ(よくある質問)でシステム連携を行なった結果、情報更新の作業時間を3分の1に削減した。
 化粧品・サプリメントの大手ファンケルではカスタマーサービスで「お客さま一人ひとりに最高の体験価値(CX)を提供すること」をビジョンに掲げている。また、カスタマーサービス自体を従来のお客さま相談室のようなコストセンターではなく、売上につながるプロフィットセンターとして位置付けている。これらを実現するためには、利用者一人ひとりと向き合うことが運営上欠かせない。そのためにオペレーター一人ひとりの対話力や提供する情報の質向上に加え、十分な応対時間を確保するために、オペレーター人材の確保や業務の効率化など、顧客対応とオペレーションの両面から同時に改善していく必要があった。
 ファンケルでは、化粧品やサプリメントなどにおいて定期便を提供しており、配送日の変更や停⽌といった内容の問い合わせを多く受けている。これらの手続きは電話やウェブサイト上のマイページで行うことができる。しかし「マイページのID・パスワードを忘れてしまった・ログインできない」といった利用者が多く、これは利用者自身でパスワードの再設定などを行うことで自己解決が可能な内容ですが、電話に問い合わせが集中してしまう課題を抱えていた。
 ファンケルでは、これまでもウェブチャットやLINE、FAQで利用者が自己解決できる仕組みはあったが、このように利用者自身で解決できずに電話での問い合わせに行き着くケースが多数発生しており、案内内容や導線に改善の余地があった。問い合わせ対応数を増やすには電話対応オペレーターの増員が近道だが、人件費の高騰や人手不足により難しい面があった。
 そのため、カスタマーサービスではこれまで外部に依頼していたチャット運用の自走化やチャットボットとFAQの連携、LINEとウェブチャットの管理共通化を行うことで、情報更新の作業時間の削減や更新頻度の向上を目指していた。
 これらすべてが実現できること、またコスト面での評価から、ファンケルは同社のCX戦略支援サービスを採用し、チャットボットをはじめとしたモビルスの各サービスを導入するに至った。
 ファンケルは、同社のCX戦略支援サービスを採用し、有人チャットシステム「MOBI AGENT」と、チャットボット「MOBI BOT」、さらに「CX Consulting」の「導入支援プラン」と「あんしんサポート」を導入した。これにより、事務的な手続きなど定型的な問い合わせへの対応はチャットボットで自動化し、チャットボットでは解決できない時には有人チャットできめ細やかな顧客対応を行う体制を構築した。また、CX支援サービスによりモビルスの専任担当者が、効果的なチャットボットのシナリオ設計・構築、さらに運用自走化に向けて離脱ポイントなどの課題特定分析などのノウハウや操作方法の解説など運用面においてもサポートした。
 加えてシステム開発を行い、FAQ・LINE・ウェブチャット間の情報更新の共通管理ができる環境を整備した。これによりチャットボットの自動回答の精度向上や業務効率化につながり、オペレーターを増員せずとも十分な問い合わせ対応ができるようになった。
 ファンケルではカスタマーサポート専用のLINE公式アカウントを2024年1月に新設した。問い合わせ導線を改善しつつチャットボットを経由して本人特定を行い、さらに有⼈チャットによるサポート対応をすることでLINEやウェブチャットでも個々の利用者の要望に応じて手続きを行えるようになった。これにより、チャットでの手続きが可能になり、電話への集約が低減し、問い合わせ導線の最適化に成功している。
 モビルスのサービス導入前はチャットシナリオの変更や追加をベンダーに依頼していた。導入を機に自社での編集が可能になり、シナリオ構築の自走化を実現している。また、FAQとの連携やLINEとウェブチャットの情報更新を共通で管理できるようになったり、自己解決可能な問い合わせには自動回答による対応ができるようになったりしたことで、導入前と比べ情報更新の作業時間を3分の1に短縮した。
 このような迅速な情報公開体制の強化により、利用者が高い関心を寄せる情報をタイムリーに提供できるようになった。この改善は、利用者がファンケルに期待するブランドイメージ「安心・安全」に応えることにもつながっている。
 近年は業務効率化の観点からノンボイス比率を高めたり電話応答を削減したりする通販企業が増えている。一方で、利用者が求めるチャネルでの対応を重視しているファンケルでは、主要利用者が40歳以上の中高年という背景もあり、利用者の困りごとに対応するために電話とチャットなどのノンボイス双方に配慮したカスタマーサービスを提供している。利用者が望む手段で問い合わせができるよう、電話窓口は最後まで守っていくとしている。本導入により、業務効率化を実現したことで、電話で話したい利用者と向き合うための時間の確保や環境の構築につながっている。
 ファンケルでは、CXや売上向上につながるプロフィットセンターを目指して、より高度なCRM連携やLINE運用、VOC活用を目指し、生成AI導入も視野に入れている。モビルスはオペレーション支援AI「MooA」などのCXソリューションやコンサルティング機能を提供し、ファンケルのカスタマーサービス戦略ならびにCX向上を実現するビジネスパートナーとして引き続き支援していく。


PAGE TOP