コンタクトセンター関連ベンダー動向

〔2026/8/24〕バーチャレクス、コンタクトセンター向け次世代AIエージェント「CC-ExpAI」の独自技術2件が特許査定

 バーチャレクスグループのバーチャレクス・コンサルティング(本社:東京都港区、丸山勇人社長、以下、バーチャレクス)は、コンタクトセンター向け次世代AIエージェント「CC-ExpAI(コンタクトセンター・エキスパートAI)」の中核をなす独自技術について、特許庁より特許査定を受けたことを発表した。
 対象は、2026年5月のチャット版βを公開した際、「熟練オペレーターの“思考と振る舞い”をAIへ実装する特許出願中の独自技術」として発表したもので、原出願および分割出願の計2件。今後、設定登録の手続きを経て特許権が発生する予定。
 コンタクトセンター業界では、人手不足や、オペレーターの経験・スキルの違いによる応対品質のばらつきが長年の課題となっている。生成AIを活用したFAQ回答や要約支援などの活用が広がる一方、感情を伴う複雑な問い合わせや非定型な相談への対応には、依然として難しさが残っている。今回特許査定を受けた2件の技術は、こうした状況に対し、AIが対話の状況をリアルタイムに捉えながら応対を制御するという独自のアプローチで応えるものであり、CC-ExpAIの差別化を支える中核技術。
 CC-ExpAIは、顧客の発話内容だけでなく、対話の局面や感情、理解度などを捉えながら、相手や状況に応じて応対の仕方を動的に変えるAIエージェント。
 今回査定を受けた2件は、CC-ExpAIが相手や状況に応じて「どう応対するか」を制御する技術と、音声対話において「どう話すか」を制御する技術に関するもの。

〔2026/8/21〕OKI、生成AIを活用した次世代コンタクトセンターシステム「CTstage AIコンシェルジュ」を開発

 OKIは、次世代コンタクトセンターシステム「CTstageシリーズ」の新商品として、AIを活用した「CTstage AIコンシェルジュ」を開発し、2027年1月より提供を開始することを発表した。企業のコンタクトセンター向けに、問い合わせの一次振り分けや応対支援を自動化し、応対品質向上と運用負荷軽減を図る。2029年度までの3年間で100セットの販売を目指す。
 コンタクトセンター市場では、問い合わせ内容の多様化と慢性的な人材不足が進み、限られた人材でいかに迅速に、的確に、わかりやすく対応するかが課題となっている。また、会話の中で得られた情報を応対だけで終わらせず、社内業務や改善活動に活かしたいというニーズも高まっている。一方、従来の運用では、業務ごとの応対設計やナレッジ整備に手間がかかり、現場ごとの最適化にも負荷が生じていた。OKIは、こうした課題に対し、AIの活用と現場運用のしやすさを両立する新たなコンタクトセンターシステムを開発した。
 同システムは、「AIの自律性」と「管理の容易性」を両立したコンタクトセンターシステム。「AIの自律性」では、会話形式の問い合わせから本質的な要望をAIが理解し、ナレッジによる自己解決への誘導や、有人対応が必要な場合には、適切な接続先への振り分けにつなげる。有人対応へのエスカレーションは、FAQで解決できない場合に加え、AIとの会話の内容から有人対応の要望を検知した場合や、顧客の感情に関する情報(不満など)について、あらかじめ設定した閾値を超えた場合にも可能。「管理の容易性」では、問い合わせ業務の会話フローをパーツに分解し、個々の要件を整理したうえで、回答・質問の制御ルールを柔軟に設定できる。業務ごとの制御ルールを定めることで、ハルシネーションを抑制しやすくなる。
 また、通話ログとして応対要約の自動作成や応対履歴の記録が可能で、AIが回答生成の根拠とした情報も保存できる。これにより、ナレッジ改善、オペレーターの負荷軽減、応対の標準化に活用できる。利用者にとっても、自由に話せることで問い合わせしやすさが向上し、同システムによる一次対応は待ち時間の抑制やカスタマーハラスメント対策にもつながる。
 OKIは今後、これまで培ってきたコンタクトセンター領域の知見と既存アセットを活かし、CTstageシリーズの製品成長を進め、WebRTC対応を含むチャネル拡張や運用管理機能の強化を目指す。さらに、コンタクトセンターの応対データを社内活用へ広げることで、将来的な業務プロセス全体の効率化につなげる。

〔2026/8/20〕テクマトリックス「FastHelp」と丸紅I-DIGIOグループ「MSYS Omnis」が連携を開始

 テクマトリックスと丸紅I-DIGIOグループの丸紅情報システムズ(本社:東京都文京区、佐藤由浩社長、以下、丸紅I-DIGIOグループ)は、テクマトリックスのコンタクトセンター向けCRMシステム「FastHelp」と丸紅I-DIGIOグループの音声認識サービス「MSYS Omnis(以下、Omnis)」との連携サービスの提供を開始した。本連携により、AIによる通話のリアルタイム音声認識と自動要約の結果を、CRMの応対履歴として登録できるようになる。これにより、オペレーターの応対履歴作成工数を削減し、より質の高い応対や顧客フォローに集中できる環境を提供する。さらに、蓄積された均質な応対履歴データの活用を通じて、コンタクトセンターの業務効率化と顧客体験の向上を支援する。
 FastSeries は、生成AIで業務を最適化し、顧客との絆に向き合う時間を生み出す、コンタクトセンター特化ソリューション。国内トップ企業のコンタクトセンター運用ノウハウを集約したコンタクトセンターCRMシステム「FastHelp」、FAQ ナレッジシステム「FastAnswer」をはじめ、ビジュアルIVR「FastNavigation」、ボイスボット「FastVoice」、チャットボット「FastBot」、有人チャットシステム「FastText」などのデジタルコミュニケーションツール、さらに製薬業界のくすり相談室業務に特化したCRMシステム「FastHelp Pe」、市民の声・広聴システム「FastHelp Ce」、製薬企業向けナレッジシステム「FastAnswer Pe」を含む製品群の総称。生成AIによる業務最適化と、各製品が担う高度な顧客対応支援を組み合わせることで、オペレーターが顧客との対話そのものに集中できる環境を実現。高度な顧客体験(CX)の向上と業務効率化を両立させる、次世代コンタクトセンターを支えるソリューション。

〔2026/8/17〕サイバーステップHD、日本市場向けAIコールセンターサービスで中国の信華信技術股份有限公司、DIRECT CHINAと業務提携

 サイバーステップホールディングスは、中国の信華信技術股份有限公司およびDIRECT CHINAとの間で、日本市場向けAIコールセンターサービスの共同開発および商用展開を目的とする戦略的業務提携の基本合意書を締結したと発表した。10月に国内で実証実験を開始し、その結果を踏まえて商用化を検討する。
 サイバーステップホールディングスは、通信関連事業でのコールセンター運用実績と、連結子会社NAXAが持つAI音声・ナレーション技術を強みとする。一方、信華信はAIボイスチャットやAIテレアポシステムといったAIコールセンター基盤を保有し、DIRECT CHINAは日本市場における展開および営業支援を担う。
 今回の業務提携により、各社のリソースを組み合わせ、日本語音声品質の最適化や国内インフラ環境への対応など、日本市場特有の要件を満たすAIコールセンターサービスの実現を目指す。
 本提携は、生成AIの進展により企業における顧客対応業務の効率化ニーズが高まる中、グループのAI・DX領域における重要な施策として位置づけられている。
 今後は、AIによる架電、顧客意向の判定、オペレーター連携機能などの有効性を実証実験で確認し、営業、自治体、金融など幅広い分野への展開を視野に入れる。また、デジタルエンターテインメント事業で培った顧客接点や技術基盤とのシナジー創出も検討する。

〔2026/8/17〕コラボス、AIコールセンターシステム「VLOOM」の「ボイスボット機能」を大型バージョンアップ

 コールセンターシステムやマーケティングシステムを月額制のクラウド型で提供しているコラボスは、AIコールセンターシステム「VLOOM」の「ボイスボット機能」を大型バージョンアップし、新たに「ボイスエージェント機能」として提供を開始した。
 本バージョンアップでは、従来提供しているあらかじめ定めた対話フローに沿って案内する「シナリオ型」に加え、生成AIが顧客の話し言葉や文脈を理解して柔軟に対応する「AIエージェント型」の電話応対機能を新たに搭載した。双方の強みを組み合わせることで、従来のシステムでは対応が困難であった言い間違いや曖昧な表現にもリアルタイムに対応し、ストレスのないスムーズな電話応対を実現する。
 ボイスエージェント機能は、コールセンター市場が直面する慢性的な人手不足の解消に向け、あふれ呼(電話がつながらない状態)の発生防止や24時間対応を可能にするとともに、オペレーターを介さない電話応対による自己完結率の向上、人件費や教育コストの削減、さらにはAI活用による応対品質の均一化を実現する。これらにより、コールセンターの現場を定型業務から解放してより高度で高付加価値な対応へ移行させ、企業全体の生産性と顧客満足度の向上に貢献する。
 現在、コールセンター市場では深刻な人手不足や人件費高騰、定着難が続いており、現場の負担や育成コストの増加が課題となっている。一方で、緊急時の問い合わせや複雑な相談、確実性が求められる本人確認など、「電話」による応対需要は依然として高く、品質維持とコスト削減の両立が求められている。このような課題に対し、これまでもボイスボットやチャットボットなどによる自動化が図られてきたが、あらかじめ決められた対話フローに沿って案内する「シナリオ型」だけでは、言い間違いや曖昧な発言に対応できず、オペレーターへの転送と二重対応が発生するケースが少なくなかった。
 同社は、こうしたマーケットニーズに対し、同年4月にリリースした「VLOOM」の「ボイスボット機能」をバージョンアップし、生成AIが顧客の話し言葉や文脈を自律的に理解してその場で必要な情報を調べて応対を完結させる「ボイスエージェント機能」を実装した。なお、本バージョンアップは、2026年6月に開示した中期経営計画に基づき、顧客の「声」を反映した製品開発の一環として実施したものとなる。
 「VLOOM」の「ボイスエージェント機能」は、正確でスピーディーな音声対応を得意としており、特に「問い合わせの一次受付」や「定型処理の自動化」において高い効果を発揮する。

〔2026/8/13〕チャットプラス、AIエージェントによる業務処理まで自動化する「AI AgentPlus Pro」を提供開始

 チャットプラス(本社:東京都千代田区、大江繭子社長)は、AIエージェントによる業務処理まで自動化する「AI AgentPlus Pro」の提供を開始した。
 同社は、「ChatPlus」および「AI AgentPlus」の提供を通じて、企業の顧客対応業務の効率化・高度化を支援してきた。
 近年、生成AIやAIエージェントの企業における活用が進む一方、AIによる顧客応対の後に発生するデータ入力、社内システムへの転記、担当者への通知などについては、依然として人手による業務が多く残されている。
 このような状況を踏まえ、同社は、AIエージェントの役割を「応対」から「業務実行」へと拡張し、顧客との応対からその後の業務処理までを一気通貫で自動化する「AI AgentPlus Pro」の提供を開始することにした。
 同サービスを通じて、AIエージェントの活用領域を顧客対応から業務プロセス全体へと広げ、企業のさらなる業務効率化・自動化を支援していく。
 AI AgentPlus Proは、AIが顧客からの問い合わせに回答するだけでなく、問い合わせ内容や顧客の意図を理解・判断し、必要な後続業務まで自動的に実行するAIエージェントサービス。
 Salesforce、kintone、Slackなどの外部システムと連携し、顧客とのやり取りの要約、CRMへの情報登録、担当者への通知、メール送信など、これまで人が行っていた一連の業務を自動化する。
 これにより、問い合わせ対応だけでなく、その後に発生するデータ入力、転記、社内共有などの定型業務を削減し、顧客対応を起点とした業務プロセス全体の効率化を実現する。

〔2026/8/10〕VideoTouch、「AIロープレ」にシナリオ編集機能を追加

 VideoTouch(本社:東京都渋谷区、上坂優太社長)は、AIロールプレイングサービス「AIロープレ」において、シナリオの新規作成・編集・改善を一元管理できる新機能「シナリオ編集機能」の提供を2026年8月5日より開始した。
 本機能により、既存のトークスクリプト資料から自社の運用に合わせたシナリオを自動生成できるほか、資料が整備されていない現場でも音声入力だけでシナリオ化が可能になる。既存の「AIロープレ」契約企業様は、追加料金なしで本機能を利用できる。
 エンタープライズ企業のコンタクトセンターにおける新人教育現場では、限られたリソースの中で、適時適切な回数のロープレ機会とフィードバックを提供すること、また個々の習熟度に合わせた対応を行うことが求められ、トレーナーの負担が増大している。
 この課題を解決するのが、VideoTouchの「AIロープレ」だ。これまで対人で実施していたロールプレイングをAIが代替するサービスで、AIが顧客役を担い、実業務に即したコミュニケーションの練習を繰り返し実施することで、オペレーターのスキル定着と対応品質の向上を支援する。また、練習結果に対するAIの自動フィードバックにより、トレーナーの負担を軽減しながら、個々の成長を可視化・加速させる。
 これまで、トレーナー自身が作成したトークスクリプトをもとに、VideoTouch側でAIプロンプトの作成や調整を実施してきた。本新機能により、トレーナー自身がAIロープレ上でシナリオの新規作成・編集・改善を簡単に行えるようになる。従来通りVideoTouchに依頼する運用と、クライアント企業自身で作成・調整する運用の両方から、顧客の状況に応じて選べるようになった。
 シナリオ編集機能は、トークスクリプトなど現場で使用している資料をもとに、AIが顧客役の設定を自動で組み立て、シナリオを構築する。同社独自のノウハウにより、実際の業務評価に対応したロールプレイングを顧客自身で構築できる。
 トークスクリプトが未整備の場合でも、実際のロールプレイングの様子を音声で入力するだけでシナリオを作成できる。ドキュメント化の手間なく、現場のノウハウをそのままAIロープレに反映できる。
 作成したシナリオは、本番運用前に意図した通りの受け答えになっているかを確認できる。運用開始後も、必要に応じて内容を調整しながら、シナリオの精度を継続的に高めていくことが可能。
 複数のシナリオの作成・整理・運用をひとつの画面で行えるため、教育担当者の管理負担を軽減し、組織全体での教育品質の標準化を支援する。


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