コンタクトセンター関連ベンダー動向
〔2025/12/10〕高速・夜行バス予約サイト「高速バスドットコム」、モビルスのAIボイスボット導入24時間365日対応の電話受付を実現
モビルスは、オンライントラベル(本社:大阪市北区、島田篤社長)が運営する、高速・夜行バスの予約ポータルサイト「高速バスドットコム」にAI音声自動応答システム「MOBI VOICE」を導入した。これにより、高速バスドットコムにて電話自動応答サービスが開始された。
本導入により、24時間365日対応の電話受付が可能となり、「キャンセル受付」「予約変更(キャンセル・新規予約)受付」「遺失物の照会」「メールの再送」などの問い合わせをAIボイスボットが自動で対応する。2025年7月の月間の電話問い合わせ件数は前年比約1.3倍の8,185件に増加したが、そのうちの34%(2,768件)をAIボイスボットによる自動応答で完結した。また、有人対応件数は前年同月に比べて約28%減少し、全体の31%となり、稼働人員も約27%削減するなど、大幅な業務効率化と顧客利便性の向上を実現した。
観光需要の高まりを背景に、コンタクトセンター業界では人手不足が深刻化している。一方で主要な問い合わせ手段として電話の利用率は依然高く、モビルスが実施した調査でも「問い合わせフォーム(31.6%)」に次いで、「問い合わせ窓口に電話(28.9%)」が多い結果となった。
また、緊急性や複雑な手続きを伴う問い合わせほど電話に集中する傾向も見られており、深夜や休日でも対応できる体制づくりが求められている。
オンライントラベルが運営する「高速バスドットコム」は、全国の高速・夜行バスを検索、予約、決済できるポータルサイト。これまで、利用者からのキャンセルや予約変更、遺失物の照会などの問い合わせには、電話やチャットボット、有人チャットで対応をしていたが、電話対応はオペレーターが稼働できる営業時間内(月~土曜日の10時から17時)に限られていた。そのため、深夜や営業時間外の急なキャンセル・変更、忘れ物確認など、緊急性の高い問い合わせには対応が難しく、利用者の満足度低下や業務負荷の増大が課題となっていた。
オンライントラベルでは、すでに有人チャットやチャットボットなどのデジタルチャネルを導入していたが、電話での問い合わせも一定数寄せられていた。繁忙期には他部門から人員応援を受けて対応するなど、人手不足がひっ迫する中で、応答率や利便性の向上、オペレーターの業務負担軽減に加え、24時間365日対応できる電話受付の体制構築が求められていた。
こうした背景から、オンライントラベルは利用者の利便性向上と業務負担軽減の両立をめざし、電話対応の効率化が急務となっていた。この課題を解決する取り組みとして、オンライントラベルでは、すでに他のソリューションで導入実績があり信頼性の高いモビルスの「MOBI VOICE」の導入に至った。
オンライントラベルは2025年6月より、AI音声自動応答システム「MOBI VOICE」を、「高速バスドットコム」の電話問い合わせ窓口に導入した。 これにより、従来は電話での問い合わせは営業時間内に限られていた「キャンセル受付」「予約変更(キャンセル・新規予約)受付」「遺失物の照会」「メールの再送」を、AIボイスボットが24時間365日、自動で受け付けできるようになった。
MOBI VOICEは、AIや音声認識・音声合成エンジンを活用し、電話での問い合わせに24時間365日、自動で応答するボイスボットシステム。一般的な自動音声ガイダンスとは異なり、AIボイスボットとデータベースをシステム連携させることで、利用者が話した内容から予約情報や変更内容などの該当する情報を自動で取得し、必要な手続きをそのまま進めたり、オペレーターへの引き継ぎをスムーズに行う。
この仕組みにより、利用者は深夜や早朝の営業時間外や繁忙時などオペレーターが対応できない時間帯でも、電話で予約変更などの手続きを完結できるようになった。オペレーター対応が必要な場合でも、AIによる内容把握とデータ連携により、引き継ぎ後の対応を迅速かつ的確に行うことが可能。
月間の電話問い合わせ件数が前年比で約1.3倍(6,327件から8,185件)に増加したが、そのうち34%(2,768件)をAIボイスボットによる自動応答で完結した。これにより、利用者は深夜や休日も待つことなく手続きを完了できるようになり、利便性が大きく向上した。
自動応答化の結果、コンタクトセンターの有人対応件数の割合は、前年同月の59%(3,708件)から28%削減の31%(2,512件)になった。稼働人員も月間で27%の削減(導入前181名から導入後132名)し、限られた人員でより多くの問い合わせに対応できる効率的な体制を構築した。業務効率化によって生まれた時間で、スタッフが他業務に注力できるようになり、全社的な生産性向上やアルバイトスタッフのスキルアップにも貢献している。
オンライントラベルは、本取り組みを第一歩とし、高速バス予約サービスにおけるデジタルトランスフォーメーション(DX)をさらに推進していく。今後はAIを活用した「MOBI BOT AI Vector Search」の導入を検討しており、利用者がFAQ(よくある質問)サイトで入力した単語とFAQの単語が一致しない場合でも候補回答の提示を可能にし、手続きを自動で完結できる仕組みの実現をめざしている。
また、オンライントラベルでは、利用者が安心してサービスを利用できるよう、利便性と業務効率化を両立する持続可能なオペレーション体制の構築を進めていく方針。高速バス・夜行バスの予約・利用体験をより便利で快適なものにするため、最先端の技術を活用し、人手不足という社会課題を解決しながら、利用者の利便性を追求し続ける持続可能なサービス体制を構築していく。
従来は繁忙期になると、コンタクトセンターのスタッフだけでは対応しきれず、他部門からの応援が必要であった。導入後はAIボイスボットの自動応答により電話応対件数が安定的に抑制され、他部門からの応援が不要になりました。これにより、全社的な業務効率化が進み、オペレーターはメールやチャットなど他のチャネル対応にも注力できるようになった。
〔2025/12/9〕バーチャレクス、京都工場保健会にコンタクトセンター向けCRMサービス「Virtualex iXClouZ」を提供
バーチャレクス・コンサルティング(以下、バーチャレクス)は、都築電気との協働により、クラウドCRMサービス「Virtualex XClouZ、以下、アイエックスクラウズ」を一般財団法人京都工場保健会に提供を開始した。同サービスはコールセンターやカスタマーサポートにおける顧客応対業務を支援するもの。
京都工場保健会は、「人々の健康を通じて、人類の福祉に貢献する」を経営理念とし、「健康で、生き生きと働き続けることができる社会と組織」を目指している。主な活動は、健康診断(巡回健診・施設健診)、外来診療、産業保健、環境測定、公益活動の5分野にわたる活動を通じて、職域や団体における健康管理を多角的にサポートしている。健康経営優良法人の認定を目指す多くの企業を応援し、社会全体の健康づくりに貢献している。
京都工場保健会では、問い合わせや予約に対応する窓口業務において、以下の課題解決に向けシステムの導入を検討していた。
・オペレーターごとの応対件数を均一化し、安定したサポート体制の実現
・顧客応対履歴の蓄積・活用による予約見込み顧客の創出
・通話履歴、録音、メモなどの一元管理による対応経緯の明確化、引き継ぎやエスカレーションが発生した際の混乱解消と、確実なフォロー応対の提供の実現
・入電時のスムーズな顧客特定と、対応の効率化の実現
・電話、メール、チャットなどさまざまなチャネルで対応した履歴の一元管理化 など
今回、音声基盤には、既存の電話機などの設備をそのまま活かしつつ、音声認識や要約など多様なシステムとの連携実績を持つ「CT-e1/SaaS」を採用。構築は都築電気が担当した。
また、顧客・応対履歴管理には、電話・メール・チャットなど複数チャネルでの対応履歴を一元管理でき、CT-e1/SaaSと標準連携が可能な、バーチャレクスが提供するSaaS型CRM「iXClouZ(アイエックスクラウズ)」を採用した。
今後もバーチャレクスは、CRM/コールセンター領域のスペシャリストとして、都築電気とともに、京都工場保健会を、継続的に伴走支援を行っていく。
〔2025/12/9〕RevComm、インドネシア・ジャカルタに開発拠点を設立
RevComm(本社:東京都千代田区、会田武史社長)は、インドネシアにおけるRevComm子会社、PT RevComm APAC Indonesiaに、開発拠点を設立した。設立を機に、インドネシア拠点のエンジニアと協働し、新サービスの開発やより優れたユーザー体験の提供を通してサービスの価値向上を目指す。
RevCommは、インドネシアにおいて音声解析AI「MiiTel」の有償提供を2021年10月に開始し、2023年2月には現地子会社、PT RevComm APAC Indonesia を設立した。政府機関である社会保険庁、労働省で導入されているほか、現地企業において幅広く活用され、現地に根差し、成長している。
これまで、インドネシア現地子会社は、現地マーケットへの「MiiTel」導入のための営業拠点として機能してきたが、このたび、2025年11月から同子会社にソフトウェアエンジニア3名を雇用し、現地子会社に開発拠点としての機能を持たせることとなった。
海外拠点のエンジニアが日本企業で活躍する例としては、インドやベトナムの例があるが、インドネシアに開発拠点を設ける日本のスタートアップはきわめて珍しいと言える。
インドネシアは人口が世界第4位の約2.79億人、全人口の平均年齢が29歳、生産年齢人口が増加し、経済に好影響をもたらす「人口ボーナス期」が続く。教育機関や政府が積極的にエンジニアの育成を進めていること、Gojek、Tokopedia、Travelokaといったスタートアップの成功事例を持つことから、高いポテンシャルを持つ国だと言える。
インドネシア現地子会社では当初、インドネシアで活用が広がっている「ホテル版MiiTel Phone Mobile」(ホテル内の内線機能として主に活用されている電話機能)やMiiTel Synapseに代表されるAI関連機能のインドネシア語やインドネシアの通信方式への最適化、日本でも活用する契約・請求管理機能の開発に取り組むことを想定している。
〔2025/12/9〕JR西日本カスタマーリレーションズ、AI・動画トレーニングプラットフォーム「VideoTouch」を導入
VideoTouch(本社:東京都渋谷区、上坂優太社長)は、同社が提供するAI・動画トレーニングプラットフォーム「VideoTouch」が、JR西日本カスタマーリレーションズ(本社:兵庫県尼崎市、堤恵理子社長)に導入されたことを発表した。
本導入により、座学研修期間を11日間から9日間へ18%短縮し、講師の説明時間を約50%削減。動画による統一された内容提供で研修品質を標準化するとともに、時間に余裕が生まれたことで練習問題に費やす時間が増加し、理解度テストの平均点が前年の92.4点から98.7点へと向上した。
JR西日本グループで非対面の顧客対応を担うJR西日本カスタマーリレーションズでは、オペレーターの育成に多くの時間とリソースを費やしており、教育担当者の負担が大きいことや研修受講者の急な休みなどによる後追い対応にかかるリソース不足が課題であった。
従来の新人研修は約20日間にわたる座学中心の形式で、個々の習熟度に応じた学習支援が難しい状況にあった。さらに、コロナ禍では採用活動を休止していたこともあり、採用ペースの加速に伴う教育体制の再構築も急務となっていた。
これらの課題を解決するため、研修品質を維持しながら効率的な人材育成を実現する手段として、AI・動画トレーニングプラットフォーム「VideoTouch」が導入された。
座学研修の一部を動画学習に置き換えた結果、座学研修期間は11日間から9日間へ短縮(約18%改善)された。講師による説明時間も31時間15分から15時間32分へと約50%削減され、教育担当者の負担を大幅に軽減した。
動画コンテンツによる統一された内容提供により、研修品質の標準化を実現した。また、欠席者は動画で自習できるため、後追い研修にかかる講師手配やシフト調整などの負荷が大幅に軽減された。
時間に余裕が生まれたことで練習問題に費やす時間が増加し、受講者の理解度が向上した。理解度テストの平均点は前年の92.4点から98.7点へと上昇している。また、講師は受講者の動画視聴中に他業務を並行処理できるようになり、業務効率も向上した。
「自分のペースで学べて理解が深まった」「説明が視覚的でわかりやすい」といった受講者の声も寄せられており、効率と理解を両立した新しい研修モデルとして、社内での定着が進んでいる。
〔2025/12/8〕キャメルテクノロジー、AIが24時間365日、自動電話応対システム「Camel AutoCall」 を正式リリース
キャメルテクノロジー(本社:東京都世田谷区、松岡遼馬社長)は、AIが24時間365日、自動で電話問い合わせに応答するシステム「Camel AutoCall(キャメル オートコール)」 を正式リリースした。
音声認識・AI FAQ検索・生成AIによる自然対話を組み合わせることで、夜間・休日の入電対応や一次受電の自動化、オペレーター負荷の削減を実現する。
キャメルテクノロジーは、これまで自治体・BPO事業者向けにFAQ検索システムや申請審査システムを多数提供してきた。現場ヒアリングを進める中で、コールセンターには、以下のような課題があることがわかった。
・夜間・早朝・土日祝など、有人対応ができない時間帯の電話対応
・WebにFAQを掲載しても「電話問い合わせ」が減らない
・IVR(番号プッシュ型)では対応しきれない複雑な質問が多い
・新人研修コストや応対品質のばらつき
・案件ごとのFAQ管理が煩雑で、情報更新が負担になっている
こうした課題に応えるため、Camel AutoCall を開発した。
Camel AutoCall は、「音声認識 × FAQ検索 × 生成AI応答」を組み合わせた AI 電話応答システム。問い合わせ者の意図をAIが理解し、最適なFAQを読み上げるほか、複数FAQの内容を統合した自然な応答生成も可能。
・24時間365日、自動で電話応答:夜間・休日・繁忙時間帯の入電にも無人で対応できる。
・FAQデータをもとに、自動で最適回答を提示:既存FAQの活用はもちろん、FAQが無い場合でも作成をサポートする。
・生成AIによる自然な対話:問い合わせ者の曖昧な表現にも柔軟に対応し、必要に応じて会話を深掘りする。
・CamelシリーズとのFAQデータ連携:他のAI電話サービスと異なり、FAQデータはKintone上で一元管理され、Camel AgentFAQ(内部向け) および Camel PublicFAQ(外部向け)で共通利用できる。これにより、FAQ整備コストの削減・回答品質の統一・複数チャネルの統合管理(公開・非公開設定)が実現する。
〔2025/12/5〕CLINKS、ナレフルチャット、ユーザー単位で利用上限を設定できる機能を追加
AIサービスやシステム開発を手掛けるCLINKS(本社:東京都中央区、河原浩介社長)は、同社が提供する法人向け生成AIチャットサービス「ナレフルチャット」において、2025年12月4日にユーザー単位での利用量の上限を設定できる機能を新たに追加した。本機能により、各企業の組織規模や業務内容に応じた、最適なAI活用環境の構築をより力強くサポートする。
生成AIの企業導入が進む中、「利用コストの予測が難しい」「メンバーによって利用頻度に偏りが生じる」といった運用面での課題も顕在化している。一部のユーザーによる過度な利用でコストがかさんだり、逆に特定のチームでは活用が進まずアカウント料金の無駄遣いになってしまったり、組織全体での公平かつ効率的なAI活用の実現は、多くの企業が想定していたよりも困難なものであった。
このような課題を解決し、企業がより安心して生成AIを全社展開できる環境を提供するため、企業ごとの細かなニーズに合わせられる制限機能の開発に至った。
本機能では、「ユーザー単位」で時間・日・月の3つの時間単位で利用量の上限を設定できる。また、CSVによる一括設定の機能も提供しているので、数百名規模の組織でも手軽に管理が可能。
〔2025/12/4〕CLINKS、ナレフルチャット、ChatGPT・ClaudeでZDR(ゼロデータ保持)を実現
AIサービスやシステム開発を手掛けるCLINKS(本社:東京都中央区、河原浩介社長)は、同社が提供する法人向け生成AIチャットサービス「ナレフルチャット」において、ChatGPT・Claudeにおいて、ZDR(Zero Data Retention/ゼロデータ保持)に対応したことを発表した。これにより、企業が入力した機密情報がAIプロバイダー側に保存されない環境が整い、より安全な生成AI活用が可能となる。
生成AIの企業導入が加速する一方で、「入力データが学習に利用されるのではないか」「機密情報が外部に漏えいするリスクがあるのではないか」といったセキュリティへの懸念が、多くの企業にとって導入の障壁となっていた。特に、顧客データや設計書、経営戦略など、機密性の高い情報を扱う企業にとって、データの取り扱いに関する透明性と安全性の確保は最重要課題だ。
CLINKSは、こうした企業のニーズに応えるため、主要AIモデルプロバイダー各社と契約を締結し、ナレフルチャットにおいてZDR対応を実現した。
ZDRとは、ユーザーが生成AIに入力したデータや生成された応答内容を、AIプロバイダー側に保存しない仕組み。従来のAPI利用においても学習データへの利用は防げたが、今回の契約により、ZDRに対応をすることで入力データがプロバイダー側で保持されることなく処理される。これにより、幅広いデータを取り扱えるようになり、また情報漏えいリスクを最小化する。
■ZDR実現による主なメリット
(1)情報漏えいリスクの最小化
入力データがAIプロバイダー側に保存されないため、万が一のシステム侵害時にも企業の機密情報が外部に流出するリスクを排除できる。
(2)機密情報の安心利用
顧客データ、製品設計書、社内戦略文書など、高度な機密性を持つ情報も、安心してナレフルチャットで活用することが可能。
(3)プライバシー関連法規制への準拠
GDPR(EU一般データ保護規則)や日本の個人情報保護法など、各国のプライバシー関連法規制への準拠が容易になり、コンプライアンス体制の強化にも貢献する。