インハウスセンター動向

〔2025/1/20〕セールスフォース・ジャパン、富士通のSalesforceサポートデスク対応にAgentforceを採用

 セールスフォース・ジャパン(本社;東京都千代田区、 小出伸一会長兼社長)は、富士通が、「富士通Salesforceサポートデスク」においてAgentforceを採用したことを発表した。これにより、同社はより正確な回答の提供や要求への対応の迅速化を図ることで顧客満足度を向上させ、長期的な関係構築を図るとともに顧客ニーズの変化に迅速かつ柔軟に対応できる組織への進化を目指す。
 富士通Salesforceサポートデスクでは、問い合わせ数の増加や新製品・新技術などサポート対象範囲の拡大に伴い、コンタクトセンターにおけるオペレーターのスキル向上が急務となっている。また、継続的な対応品質の維持や顧客満足度の向上など、限られたリソースで効率的かつ高品質な顧客対応の実現も課題となっている。オペレーターが緊急度や難易度の高い問い合わせに集中できる体制の構築が求められており、AIを活用した解決策を模索していた。
 これまで同社では、SalesforceのService Cloudで顧客からの問い合わせを管理し、その生成AI機能であるEinstein for Serviceを活用しコンタクトセンターの効率化と高度化を図ってきた。また、顧客にはExperience Cloudサイトを通じて問い合わせいただくことで顧客サポートを行ってきた。このたび採用されたAgentforce for Serviceは、24時間365日、信頼できるデータに基づいて自律的に問い合わせを正確かつ迅速に解決するAgentforceのAIエージェント。Agentforce for Serviceは、蓄積された過去のナレッジや今後蓄積される情報をリアルタイムで活用し、これまでオペレーターが対応していた問い合わせに時間を問わず対応可能になる。これにより顧客が求めるタイミングで迅速に回答を提供できるとともに、オペレーターがより緊急度や難易度の高い課題に集中することで顧客満足度のさらなる向上が見込まれる。
 Salesforceのパートナーである同社は、早い段階からAgentforce for Serviceのパイロット検証を実施した。この検証では、これまで利用していたEinstein BotとAgentforce for Serviceで問い合わせの応対を比較し、Agentforce for Serviceではより少ない手順で正確な回答を得られることが確認された。トピックの設計やアクションでのFlowの活用などのチューニング、業務ノウハウによるデータ整備などを実施した結果、Einstein Botでは8回のやり取りが必要だったのに対し、Agentforce for Serviceでは1回で問題が解決した。この検証結果を受け、本番環境での採用を決定した同社は現在、コンタクトセンターにおける月間お問い合わせ数の約15%をAIエージェントが対応できる体制の構築を目指している。これにより、オペレーターはより緊急度や難易度が高いケースに集中でき、サポート業務の効率化やリソースの最適化が可能になる。その結果、より正確な回答の提供や要求への対応の迅速化から顧客満足度の向上が期待されるとともに、顧客との長期的な関係構築を目指している。

〔2025/1/16〕兵庫県トラック協会、DX化に向けてシナジーマーケティングのクラウド型CRMシステム「Synergy!」を導入

 一般社団法人兵庫県トラック協会(以下、兵ト協)とシナジーマーケティング(本社:大阪市北区、奥平博史社長)は、2024年10月1日、シナジーマーケティングが提供するクラウド型CRMシステム「Synergy!」の導入に関する業務提携を行った。これにより、兵ト協は、2,000社以上の正規法人会員との各種連絡業務の効率化を目的として、2025年1月からSynergy!の運用を開始した。
 兵ト協は、2024年12月末現在、2,120社の会員企業を擁し、貨物自動車運送事業や利用運送事業に関する指導、調査、研究などさまざまな事業を行っている。しかし、従来のアナログな業務処理により、書類のやり取りや手作業でのデータ入力に多くの時間と手間がかかっていた。トラック物流業界は日本の社会と経済を支える重要なインフラに位置付けられており、「物流の2024年問題」への対応も迫られる中、IT/DX化による業務効率化が喫緊の課題となっていた。
 シナジーマーケティングは、2000年の創業以来、デジタルマーケティング分野で豊富な実績を築いてきた。その中核となるCRMシステム「Synergy!」は、会員情報を一元管理し、メール配信やアンケートなど、さまざまなコミュニケーションを効率化するソリューション。例えば、新制度の案内を迅速に行ったり、会員へのアンケート調査を効率的に実施できる。
 兵ト協は、この度、Synergy!を導入し、IT/DX化の第一歩を踏み出した。本システムの導入により、会員とのコミュニケーションを円滑化し、人手不足解消や働き方改革に貢献することで、業界全体の競争力強化を目指す。シナジーマーケティングは、Synergy!の運用サポートに加え、デジタルマーケティング領域における20年以上の経験とノウハウを活かし、兵ト協のさらなる発展を支援していく。

〔2025/1/15〕カラクリ、セブン銀行のコンタクトセンターが、AI活用で電話対応比率を半分に減少

 カスタマーサポートDXを推進するカラクリ(本社:東京都中央区、小田志門社長)は、セブン銀行のコンタクトセンターにカスタマーサポート特化型AI「KARAKURI」シリーズを導入して約1年でノンボイス比率が「49.9%⇒71.3%」に向上したことにより、電話対応の比率が「50.1%→28.7%」に減少したことを発表した。セブン銀行の口座は2024年3月期に国内で前年比10.2%増の300万以上が開設されており、飛躍的な成長を遂げる中でノンボイスチャネルによるセルフサービスの向上に成功した。
 2023年10月、セブン銀行は顧客向けUX(ユーザー体験)改善とオペレーターの業務効率化を目指して、「KARAKURI」シリーズにチャットシステムを刷新した。導入前は問い合わせ導線が複雑で、チャットボットや有人チャットなどのノンボイスチャネルの利用拡大が難しいという課題があった。そこでノンボイス比率を70%以上に引き上げるため、「現場主導のスピーディーなカスタマイズ(ノーコード)」「複数チャネルのデータ連携」「顧客負担の軽減」を可能にする「KARAKURI」シリーズの導入を決定した。以降、セブン銀行の問い合わせ対応チャネルを刷新し、AIチャットボット「KARAKURI chatbot」・有人チャット「KARAKURI talk」・Web接客機能「KARAKURI hello」・オペレーター支援ツール「KARAKURI assist」を利用している。
 セブン銀行では口座数が年々増加し、従来は口座数に比例してコンタクトセンターへの入電数も増加する傾向にあった。KARAKURI導入後は、言語選択画面の自動化(UXの改善)やチャットボットの設置場所の拡大、チャットキャラクター「セボン」の設定などノンボイスチャネルの利便性向上を実施。その結果、総問い合わせ数が増加する中でも電話対応の比率は減少し、2024年上期にはノンボイスチャネルの比率が70%以上に上昇している。特にチャットボットの利用率は4倍に向上しており、電話の応答率も安定し、センター運営の向上に寄与している。
 その結果、電話対応率が50.1%→28.7%まで減少し、口座が増加する中で、電話の応答率の安定化。チャットボットの対応件数は、6万件→26万件まで向上した。
 KARAKURIシリーズの導入後、ノンボイス利用向上を目指して、ユーザーのひと手間を省くUX改善を推進している。
 有人チャット利用時に、エンドユーザーの利用端末環境に合わせた9カ国の言語をシームレスで提供している。エンドユーザー側の操作は不要で、有人チャット接続時にユーザーのパソコンやスマホの言語設定を参照して最適な言語が自動選択される。
 チャットボットから有人チャットに切り替わる際、チャットボット上でのテキストコミュニケーションデータが連携される。そのため顧客は重複した質問をされることなく、ストレスフリーな環境でサポートを受けられる。
 サイト上で訪問者が解決したい「困りごと」をチャットボットが提案する仕組みを強化した。この仕組みはFAQや案内ページと連携し、スムーズな問い合わせの動線を実現している。これにより顧客満足度が向上し、特に口座開設やローン関連の問い合わせにおいて効果が見られる。
 

〔2025/1/6〕IDOM、顧客体験向上を目的としたCRMの再構築およびDX投資の加速を発表

 中古車大手の「ガリバー」を運営するIDOMは、戦略子会社「IDOM Digital Drive」の本格稼働、Salesforceの導入、そしてデジタル戦略責任者 野原昌崇の就任を含む、顧客体験向上を目的とした顧客接点システムの再構築およびDX投資の加速について発表した。
 同社は1994年に創業し、中古車業界のリーディングカンパニーとして昨年、30周年を迎えた。この節目を機に発表したミッションステートメント「まちのクルマ屋」の実現に向けて、中古車の買取・販売から整備まで、よりお客様に身近な存在となるため、お客様とのつながりを深める取り組みが必要であると考えている。これまでも、IT投資を積極的に行い、顧客管理システムの構築・運用を進めてきた。一方、中期経営計画に掲げているオウンドメディア(自社サイト)の拡張による新たな顧客体験の創造や最新AIテクノロジー導入による先進的な業務効率化を目指したとき、新しい顧客接点システムの構築とDX投資の加速が必要と判断した。
 DX投資加速に向けて、エンジニア採用を進めるべく、同社は2024年9月にIDOM Digital Driveを設立した。近年、事業会社のシステム内製化がさまざまな小売業リーディングカンパニーにおいて体制構築されているなか、同社も中古車業界のリーディングカンパニーとして、システム内製化を加速していく。
 顧客接点システム(CRM)の再構築にあたり、同社はSalesforceを全面的に導入。従来のビジネスである、顧客の要望ヒアリング、中古車の提案、契約における各種連絡という販売の顧客接点から、購入した中古車の納車からメンテナンスに至るアフターケアの顧客接点まで、SalesforceのService CloudとLightning Platformにて開発を進めている。また、Salesforceがオウンドメディア拡張およびAI活用の基盤となることを期待している。この導入を決めた理由に、Salesforceが提供するプロダクトレベルの高さ、豊富なCRMノウハウ、テクノロジーの先進性が挙げられる。こうした特徴を活かして、同社業務を効率化し、今後もあらゆる顧客のニーズに応える。

〔2024/12/19〕カウネット、コンタクトセンターにおける音声テキスト化ツールの導入により、CX向上施策を推進

 コクヨグループでEコマースサービスを提供するカウネット(本社:東京都港区、宮澤典友社長)は、コンタクトセンターにおけるCXのさらなる向上を目指し、新たに電話通話の音声テキスト化ツールを導入した。
 この音声テキスト化ツールは、NTTテクノクロスが提供するコールセンター向け音声認識AIプロダクト「ForeSight Voice Mining Cloud」を採用している。
 カウネットは、本ツールの導入により、顧客との会話をリアルタイムで自動テキスト化する機能を活用し、コンタクトセンターにおける応対品質や生産性の向上および業務効率化を推進する。また、蓄積された顧客の声(VOC)からより深くニーズを理解し、具体的なインサイトを得ることで、サービスの改善につなげる。
 カウネットでは、テクノロジーとクリエイティビティで、すべての働く人に価値ある体験を生み出す取り組みを推進している。
 全社でCX向上を目指すカウネットでは、コンタクトセンターに寄せられる顧客の声を的確に把握し、サービスの改善に活用していくことを重視している。
 カウネットではこれまでも、コンタクトセンターで蓄積された問い合わせ履歴を活用し、カテゴリ別の件数や傾向を把握してきた。しかし、従来のデータ活用では、顧客1人ひとりの声を漏らすことなく収集・分析し、素早く改善に繋げることが困難な状況にあった。
 今回、コンタクトセンターにおける応対品質や生産性の向上および業務効率化とともに、このような課題解決を実現すべく、新たにForeSight Voice Mining Cloudの導入を決定した。
 ForeSight Voice Mining Cloud導入による具体的な取り組みと今後の展望は以下のとおり。
(1)応対品質と生産性の向上
 1.音声テキスト化により、必要な情報や質問候補を即座に提示し、応答のスピードと正確性を向上させる。
 2.特定ワードの検出機能により、異常のある通話を即座に特定し、迅速なサポートを実現する。
(2)定常業務の効率化
 1.自動的な会話内容の要約や必要な指示の生成により、定常業務時間を大幅に短縮し、より多くの顧客を待たせることなく対応する。
 2.カテゴリ分類やタグ付けの自動化により、担当者の負担軽減を実現する。
(3)VOCデータの活用
 1.蓄積された会話データの分析により、顧客のニーズや期待を深く理解し、具体的なインサイトを得ることで、サービス改善に繋げる。
 2.テキスト化されたデータを活用し、トレーニングや品質管理のためのフィードバックを提供することで、オペレーターのスキル向上と 
  顧客満足度の向上を図る。
 カウネットでは、コンタクトセンターは「問い合わせ対応の場」にとどまらず、「新たな価値を生み出す場」として位置づけている。今回のForeSight Voice Mining Cloud導入により、コンタクトセンター業務の品質改善や効率化、顧客満足度の向上を図るだけでなく、蓄積されたデータを活用し、さらなる付加価値の創出を目指す。

〔2024/12/19〕カラクリ、東京海上日動と生成AIを活用した照会応答領域高度化の実証実験を開始

 カラクリ(本社:東京都中央区、小田志門社長)は、東京海上日動火災保険と協働で、代理店からの照会応答時に発生する「担当振り分け」の自動化や照会応答データを利用した「FAQ作成」などによる照会応答業務の高度化を目指した実証実験を開始した。
 代理店照会応答業務では、1日数千件の問い合わせに対して、目視で内容を確認してコンタクトセンターや営業課支社に割り振ったうえで、回答を実施している。しかし、照会内容の理解や回答準備に時間を要する場合があり、東京海上日動ではこれらのタイムラグを顧客満足度向上における課題と捉えていた。
 同社は照会応答業務に生成AIを活用することで、顧客対応の迅速化を進めているが、顧客満足度を一層向上させるためには、AI活用により適したデータ整備、より効率的な体制構築の検討が必要であると捉えており、顧客対応領域の生成AI活用において豊富な実績を持つカラクリと共に実証実験を行う運びとなった。
 生成AIと独自AIを用いて、代理店からの照会応答に関する「担当振り分け」「FAQ作成」「分析レポート支援」などの業務自動化を目指す。
 生成AIのより効果的な活用に向けて、データを適切な形に整備する「要約」、最適な担当者への「振り分け」、基盤となるデータベース拡充に向けた「FAQ生成」「分析」の4要素について実証実験を行う。これらが連動することで、照会応答業務全般のさらなる効率化が期待される。

1.データの要約
 代理店から寄せられる問い合わせをそのまま利用すると、枕詞や長文が情報のノイズとなり、AIが質問の背景を絞り込むことが困難になる場合がある。照会データを要約することで、AIによるデータ判読性を高め、RAGの検索精度の向上を図る。

2.FAQ生成
 マニュアルや照会応答データを、1.の要約技術ななどを用いて1問1答のQ&A形式のデータに変換する。自動作成したQ&A形式データを基に発生頻度等を踏まえFAQとして抽出することで、従来は人が行っていた業務をAIにより自動化し、業務時間の削減と顧客対応の品質向上を実現する。

3.振り分け
 生成AIと独自AIを活用して、来着した照会を回答難易度等に応じて「コンタクトセンター対応」「営業拠点対応」「FAQによる解決」に自動的に振り分けることで、最適な担当体制を実現し、業務時間の大幅削減と顧客対応の迅速化を目指す。

4.分析
 3.の技術を応用し、AIが代理店ごとの問い合わせ傾向を分析し、東京海上日動の担当者へ支援レポートの提供や勉強会の立案を行う。これにより代理店のお客様対応力向上に資する支援を強化し、顧客満足度の向上につなげる。

〔2024/12/18〕楽天損保、火災保険と傷害保険の事故受付に「AI自動音声システム」を導入

 楽天損害保険は、2024年12月18日より、火災保険と傷害保険の事故受付を対象に、「AI自動音声システム」を利用した新しい事故受付サービスの本格運用を開始したことを発表した。
 本サービス導入により、火災保険と傷害保険の事故受付を「AI自動音声システム」、「オペレーター」、「Web」の3つから選択できるようになった。AI自動音声システムを選択した場合、AIが顧客からの事故の連絡を聞き取り、迅速かつ正確に事故受付を行う。万が一、AIが事故受付を完結できない場合には、オペレーターに自動的に転送され、引き続き事故受付を行うことが可能。
 近年、台風などの大規模な自然災害が増加する中、顧客からの事故連絡が集中し、一時的にコールセンターの事故受付体制がひっ迫することがある。さらに、少子高齢化の進展に伴い、コールセンターでの人材確保も困難となることが予想され、応対の遅延が懸念されている。これらの課題を解消するために、本サービスを導入することで、電話が繋がるまでの顧客の待ち時間を削減するほか、自然災害などの予期せぬ事態でコールセンターが利用できない際にも、持続的に事故受付を行うことが可能となる。
 今後は生成AIとの連携を図り、より自然な対話形式での応対や高度な意図理解を実現することで、自動車事故などの複雑な事故受付におけるAI自動音声の導入を目指す。


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