インハウスセンター動向
〔2026/4/16〕都築電気、やずやのコンタクトセンター基盤を刷新
都築電気は、やずや(本社:福岡県福岡市、矢頭徹社長)のコンタクトセンター基盤において、電話交換機(PBX)の更改を含むコンタクトセンター環境の刷新を行った。
やずやは、「お客様の豊かで楽しい人生を応援したい」という想いから、健康補助食品を中心に化粧品や雑貨の販売を行っている。同社では通信販売を主軸に事業展開をしており、当時利用していたPBXのメーカーサポート終了を契機に、コンタクトセンター基盤刷新を検討していた。
やずやにおいてコンタクトセンターは、顧客のニーズを汲み取り心を通わせる“通心販売”を体現するための重要な顧客接点。同社独自の運用に対応できる柔軟性に加え、今後の事業成長を見据えた拡張性/機能性に合致するベンダーおよびメーカーが見つからず、選定が長期化していた。PBXのメーカーサポート終了が迫るなか、ハードウェアをはじめとしたサービス開発元である日本アバイア(本社:東京都港区、内山知之社長)と同社の共同提案がやずやの要件に合致し、本導入に至っている。
導入ソリューションは、「AVAYA CONTACT CENTER SOLUTION」で、オンプレミス、プライベートクラウド、パブリッククラウドに加え、それらを組み合わせたハイブリッドクラウドも利用できつ。なお、今回やずやはオンプレミスのPBXを導入している。
〔2026/4/15〕JALカード、自律型AIオペレーター「X-Ghost」を導入
日本航空(以下、JAL)、ジャルカード(以下、JALカード)、Gen-AX(本社:東京都港区、砂金信一郎社長)の3社は、JALカードのコンタクトセンターにGen-AXが開発した自律型AIオペレーター「X-Ghost(クロスゴースト)」を導入した。導入前の検証では、AI完結の正答率が9割超を達成しており、本格導入により顧客体験の向上と業務効率化の両立を実現する。
JALは「JALグループ経営ビジョン2035」において、社員体験価値(EX)の向上を掲げている。AIをパートナーにすることでさらに働きがいのある環境づくりを促進し、業務効率化により生まれた時間を「人ならではの価値創造業務」に集中させることで、さらなる顧客体験価値(CX)の向上も併せて実現する。
近年、JALカードのコンタクトセンターでは、カードの利用に関するお問い合わせが多様化・高度化し、対応件数の増加に伴いオペレーター業務負荷の増大が課題であった。特に従来のIVRでは、目的の窓口にたどり着くまでに時間がかかることや、一度で適切な窓口へつなげられず不要な転送が発生するなどの課題があり、顧客体験の向上と業務効率化の両立が求められていた。
こうした課題を解決するため、対話型の自律型AIオペレーター「X-Ghost」を導入し、的確なヒアリングと振り分けにより、問い合わせ先を誤った入電の抑止を実現する。
X-Ghostは、Speech-to-Speechモデル(音声を一度テキストに変換することなく、音声のまま理解・生成を行うAI技術)の活用により、従来方式の課題であった情報欠損やレイテンシー(応答遅延)を抑え、人間らしい自然な対話を実現する。モニタリングAIによるリスク判定やガードレール制御(不適切回答の抑制)で安全性を担保し、会話文脈に応じた社内のAPI連携(社内システムやデータベースと接続し、情報の参照や更新を行う仕組み)に対応する。
JALカードでの本格導入に先立った検証では、
・AI完結の正答率:9割以上
・コミュニケーター接続の成功率:9割以上
・コンプライアンスの遵守率:基準をクリア
という高い評価を得て一部回線での導入を開始した。
AIと人の最適な役割分担により、継続的な品質向上を目指す。
・適切な一次振り分けにより、紛れ込み入電の抑止
・従来のメニュー操作型IVRに代わって対話によるスムーズな動線を提供し、顧客体験を向上
・自律型AIオペレーターが対応できる範囲は回答し、より高度な対応が求められる内容に人的リソースを集中
JALグループは、デジタルで世界をつなぎ新たな価値創造を実現することで、あらゆるシーン・サービスで一貫した顧客体験の提供を目指していく。Gen-AXは高精度なAI技術力や安定したシステム基盤、継続的な運用支援体制が評価されており、単なるツール導入にとどまらず運用改善まで伴走するパートナーとして、今後もさらなる高度化を推進していく。
〔2026/4/15〕ネットスターズ、次世代型AIコールソリューションをイオンディライトコネクトのコールセンターで利用開始
イオングループ関連企業であるイオンディライトコネクト(本社:東京都新宿区、金谷暢晃社長)は、ネットスターズ(本社:東京都中央区、李剛社長)が提供する電話業務支援ソリューション「VoxAI Agent」を、同社のコールセンターに導入したことを発表した。本取り組みにより、施設管理に関する問い合わせ対応の効率化を実現する。
VoxAI Agentは、AIを活用した次世代型の電話業務支援ソリューション。同ソリューションは、ネットスターズがVoxAI Japan(本社:東京都港区、高潜社長、Daisybell Japanへ社名変更予定)と協業して展開するサービスで、両社は今後の展開拡大に向けた取り組みを行っている。
コールセンターの現場では、慢性的な人手不足、人材育成コストの増大など、多くの課題が顕著になっている。ネットスターズでは、2025年より自社ヘルプデスクの夜間対応でVoxAI Agentを先行導入し、運用コスト94%削減を含む明確な成果を確認した。この運用実績とノウハウを基に、企業向けへの提供を開始し、その第1弾として、イオングループにおいて業界問わず幅広く施設管理を担当しているイオンディライトコネクトが自社コールセンターへの導入を決定した。
本導入では、AIエージェントを活用し、顧客からの電話問い合わせをAIが一次受電することで、人的対応工数の削減と応答率の向上を図っている。これにより、安定した応答体制の確保と業務効率化を推進する。
また、将来的な問い合わせ件数の増加や事業拡大を見据え、新たな人材採用に依存せず、AIエージェントの追加導入により柔軟に受電体制を拡張できる仕組みを構築している。
さらに、機器トラブルに関する問い合わせへのAI対応や、ロールプレイング機能を活用した人材育成を通じて、迅速な課題解決と応対品質の継続的な向上を図る。これらの取り組みにより、変化する顧客ニーズに柔軟に対応できるサービス提供体制の構築と、コールセンター業務の高度化を実現していく。
〔2026/4/14〕テクマトリックス、千葉県企業局のコールセンター業務システムとして「FastSeries」が採用
テクマトリックスは、日立製作所(以下、日立)が千葉県企業局向けに構築し、2026年1月より稼働を開始した新たな水道使用ポータルサービスにおいて、コールセンターサービス運営者向けのシステムとして、同社のCRM・FAQソリューション「FastSeries」が採用されたことを発表した。
千葉県企業局は、水道を使用する住民向けのサービス向上を図るため、支払方法の多様化や手続きなどのオンライン化への取り組みをまとめた「千葉県営水道ICT等を活用したお客様サービス業務改善方針」を2022年3月に策定した。本方針に基づき、日立は住民向けにWeb上で水道の使用量・料金の確認や支払方法の変更・登録、使用開始・中止手続きなどを行える「マイポータル」サービスや、AIが24時間応答する「チャットボット」などを構築した。
テクマトリックスのFastSeriesは、この新しいサービスの一環である、コールセンターサービス運営者向けのシステムに採用された。住民からの問い合わせ受付履歴を一元管理するCRM機能と、FAQ(よくある質問)管理機能を提供することで、以下のような効果により、コールセンターの業務効率化に大きく貢献する。
・問い合わせ対応の迅速化:住民からの問い合わせ履歴や回答履歴を素早く参照し、的確な情報提供を可能にする。
・応対品質の向上:一貫性のある情報に基づいた対応により、サービス品質を均一化する。
・オペレーター負荷の軽減:FAQを活用することで、簡易な問い合わせは自己解決を促し、オペレーターはより複雑な案件に注力できるようになる。
・情報共有の促進:問い合わせ内容や回答ナレッジを組織内で共有し、業務の属人化を防ぐ。
テクマトリックスは、これからもFastSeriesを通じて、自治体および企業におけるコールセンター・カスタマーサービスのDX(デジタルトランスフォーメーション)を積極的に支援し、住民・顧客サービスの質の向上と、業務効率化に貢献していく。
〔2026/4/11〕近畿日本ツーリスト、教育旅行オンラインコンタクトセンターを新設
近畿日本ツーリスト(本社:東京都新宿区、永﨑安基社長)は、全国の学校への教育旅行支援における地域差の解消および提供サービスの質の向上、ならびに同社社員の多様な働き方の実現を目的として、「教育旅行オンラインコンタクトセンター」を2026年4月に新設した。
修学旅行をはじめとする教育旅行の現場では、地域によって旅行会社の拠点が近隣に存在しないケースもあり、営業担当者による訪問対応が難しく、十分な提案機会の確保や効率的な企画・準備が困難となる課題が顕在化している。同社はこれらの課題に対応するため、創業以来培ってきた教育旅行支援のノウハウを活用し、オンライン上での相談・提案機能を担うコンタクトセンターを設立した。同センターは、教育旅行業務に従事してきた経験豊富な人材を中心に構成しており、拠点のないエリアを含め、全国の学校に対して均質かつ高品質なサービスを均一に提供することが可能。
一方で、同社には豊富な経験がありながらも、育児や介護などで、働く時間や場所に制限がある人材も多く存在している。オンライン環境を活用した本センターは、このような人材の活躍により、高い品質のサービス提供を維持しながら、多様な人材が継続的に活躍できる組織の実現が期待される。
〔2026/4/8〕トランスコスモスとtranscosmos online communications、熊本県熊本市LINE公式アカウントの多言語化をサポート
トランスコスモスとtranscosmos online communicationsは、2026年3月30日より熊本県熊本市に対して、LINEを活用した行政のDXツール「KANAMETO」の「配信メッセージの自動翻訳機能」を追加提供し、同市LINE公式アカウントにおける多言語対応を支援した。
熊本市では、2018年からLINE公式アカウントの運用を開始し、イベント・子育て・健康・くらしの安全など多岐にわたる情報を配信してきた。
2026年3月30日、KANAMETOの「配信メッセージの自動翻訳機能」の導入によって、熊本市LINE公式アカウントが多言語化された。日本語のほか、英語、中国語(簡体/繁体)、韓国語、インドネシア語、ネパール語、ベトナム語によるメッセージ配信に対応している。
熊本市LINE公式アカウントを友だち追加すると、各言語で受信設定の回答を促すメッセージが表示される。利用者は、情報を受け取りたい言語を登録すると、希望の言語に翻訳されたメッセージを受信できる。併せて、日本語原文の配信を希望すると、翻訳済みメッセージと日本語のメッセージのどちらも受け取ることが可能。
また、KANAMETOのリッチメニュー切替機能と組み合わせることで、日本語以外の言語での情報配信を希望した利用者に対して、該当言語に翻訳したリッチメニューを表示できる。
〔2026/4/7〕T&Dフィナンシャル生命、RightTouchの「QANT VoC」を導入
RightTouch(本社:東京都品川区、野村修平社長、長崎大都社長)は、T&Dフィナンシャル生命において、VoC(顧客の声)分析基盤「QANT VoC」が導入されたことを発表した。
生命保険会社で重要性が高まる苦情対応業務において、VoCを定量的に把握・分析できる基盤を整備し、苦情抽出や社内報告書作成の負荷軽減と、改善施策への迅速な反映を支援する。
なお、T&Dフィナンシャル生命のさらなるCX向上に向け、QANT VoCと併せて「QANT Web」、「QANT スピーク」も取り組みを開始している。
生命保険業界では、顧客保護および内部統制の観点から、苦情を含むVoCを正確に把握し、継続的に改善へとつなげる体制の整備が求められている。加えて、問い合わせチャネルの多様化や件数の増加により、顧客の声は電話・Web・チャットなど複数接点に分散して蓄積される状況となっている。
一方で、VoCの抽出・分類・報告業務は依然として人手に依存する工程が多く、苦情の特定や傾向分析、社内報告資料の作成においては、担当者の経験や判断に依存しやすい構造が課題となっていた。その結果、分析に時間を要し、改善アクションまでのリードタイムが長期化するケースも見受けられる。
T&Dフィナンシャル生命では、将来的な問い合わせ増加やAI活用の進展を見据え、VoCを単なる報告対象ではなく、顧客接点改善の起点と位置付けている。苦情の抽出から傾向分析、社内共有、改善施策への反映までを一連で標準化し、再現性のある運用体制を構築するため、VoC分析基盤としてQANT VoCを導入した。
従来、複数工程を要していた苦情抽出業務について、通話ログをもとにVoCを自動分類・構造化する仕組みを導入した。これにより、抽出作業の標準化と作業時間の削減を実現している。
苦情件数や傾向分析、サマリ作成を自動化することで、報告資料作成にかかる負荷を軽減。属人的な判断に依存しない、再現性のある報告体制を整備している。
単なる集計にとどまらず、問い合わせ傾向や顧客の困りごとを可視化。Webナレッジ整備や応対改善など、具体的な改善施策へとつなげる運用を構築している。
T&Dフィナンシャル生命では、VoCを単なる報告対象ではなく、顧客接点改善の起点と位置付け、分析から施策実行までを一連で運用できる体制の構築を進める。
今後は、電話およびWeb双方で蓄積される顧客データを横断的に分析し、苦情を含む問い合わせ傾向や顧客の困りごとを定量的に把握する。その分析結果をもとにナレッジの整備やFAQの改善、応対設計の見直しへと反映することで、分析と接点運用が循環する仕組みを確立する。
さらに、QANT Webによる自己解決基盤の強化、QANT スピークによる電話応対のAI活用と連動させることで、Webと電話を横断した一貫性のある顧客対応を実現する。VoCを起点にナレッジを更新し、その成果を各接点に適用・検証するサイクルを回すことで、CX向上に向けた基盤整備を段階的に進めていく。
RightTouchは、これらの取り組みを通じて、データに基づいた改善を継続できる顧客対応体制の構築を支援していく。