インハウスセンター動向

〔2026/5/14〕アルティウスリンク、阪急電鉄のコンタクトセンターに「Altius ONE」を導入

 アルティウスリンク(本社:東京都渋谷区、那谷雅敏社長)は、阪急電鉄のコンタクトセンター業務において、同社のデジタルコンタクトセンターサービス「Altius ONE for Support」を導入した事例を公開した。オンプレミス環境からクラウドへの移行と生成AI活用により、応対履歴の可視化や自動要約を実現。1件あたりの平均処理時間が約30秒短縮され、応答率の向上と案内品質の平準化につながっている。
 本事例は、同社の新ビジョン「Total CX² Design Company」が掲げる顧客体験価値の向上を、具体的な成果として体現したもの。
 阪急電鉄様が運営する交通ご案内センターは、公共性の高い窓口として、正確性と迅速性、そして顧客に寄り添う応対の両立に取り組んでいる。一方で、以下のような課題が顕在化していた。
・定期券やICカードの利用方法、お忘れ物、運行状況の確認など、問合せ内容の多様化
・紙のダイヤ表を参照した対応やFAX送受信などのアナログ運用
・オンプレミス環境のもとで各システムが分断され、情報を一元的に管理できない状況
 これらの要因から対応難易度が高まり、オペレーター間のスキル差が拡大した。案内品質の平準化や迅速な対応を安定的に実現することが難しい状況にあった。
 取り組みの成果・ポイントーオンプレミス環境からクラウド移行でシステム刷新、コンタクトセンターを高度化
・生成AI活用による応対業務の効率化と案内品質の平準化
 基盤となるシステムインフラを刷新し、通話内容を音声認識ツールにより自動テキスト化、生成AIによって対話履歴を要約する仕組みを導入した。これにより、オペレーターの負荷軽減のみならず、管理者が自席から複数の通話をリアルタイムに把握できる環境が整い、オペレーターへの支援や判断の迅速化にもつながっている。
・紙資料やFAXによる情報共有から、情報の一元管理・リアルタイム共有への転換
 応対履歴の蓄積・共有・活用を円滑にするため、クラウドCRMを導入した。他部署への効率的な連携のほか、分析・集計に適した形で、応対履歴の蓄積ができる基盤を整備した。
・業務の平準化・効率化により処理時間短縮・応答率も高水準を維持
 システム移行により、1件あたりの平均処理時間(AHT)が約30秒短縮された。また、コンタクトセンターの応答率は平均して84%以上と、過去数年と比較しても高い水準を維持している。

〔2026/5/12〕RevComm、電話解析AI「MiiTel Phone」、AIビジネスアシスタント「MiiTel Synapse」が広島銀行に導入

 RevComm(本社:東京都千代田区、会田武史社長)は、同社が提供する電話解析AI「MiiTel Phone」ならびにAIビジネスアシスタント「MiiTel Synapse」が、広島銀行 営業企画部個人企画室に導入されたことを発表した。業務効率化や顧客対応の品質向上に貢献し、契約件数・金額が約2倍になるなど大きな成果を挙げている。
 電話解析AI「MiiTel Phone」ならびにAIビジネスアシスタント「MiiTel Synapse」は、営業企画部個人企画室ダイレクトコンサルティング窓口のコンサルティングアドバイザー(以下、リモートCA)による資産運用提案に活用されている。MiiTelのAI自動要約機能により面談記録の入力時間短縮を、集計機能により通話回数・通話時間、提案内容の可視化を、それぞれ実現した。さらに、その数値をもとに担当責任者がリモートCAにフィードバックできる環境を整えたことにより、大きな成果を挙げている。面談記録の入力にかかる時間は1件あたり20分から5分に短縮され、リモートCAの行動量は1.3倍に増加した。また、他の施策による相乗効果やリモートCAの面談スキル向上もあり、前年同期比で金融商品の獲得額が2.6倍に向上、NISA口座の獲得件数が2倍に向上という大きな成果を実現した。

〔2026/5/11〕ビジョナリーエンジン、ブラザー販売の「次世代型コンタクトセンタープロジェクト」戦略策定を支援

 ビジョナリーエンジン(本社:東京都港区、小栗伸社長)は、NTTマーケティングアクトProCX(本社:大阪市都島区、長徳慎二郎社長)とともに、ブラザー販売の中期コンタクトセンター戦略の策定および実行支援パートナーとして、同社の中期コンタクトセンター戦略とNTTマーケティングアクトProCXが掲げる「次世代型コンタクトセンター構想」を掛け合わせたプロジェクトを2024年5月より始動し、生成AI導入によるコンタクトセンター業務の改革に取り組んできた。このたび、本プロジェクトにおいて一定の成果が得られたため、その内容を発表した。
 ブラザー販売は “At your side.” の精神のもと、きめ細かいマーケティング活動とカスタマーサポートを通じて、顧客の声を製品やサービスに反映し、ブラザーグループの国内マーケティングを担っている。
 一方で、労働人口減少による人材確保の難化や人件費の高騰、顧客のデジタルシフト、テクノロジーの進化などを背景に、ブラザーグループの中期戦略に貢献する持続可能なコンタクトセンター像(中期コンタクトセンター戦略)の策定が求められていた。
 そこで、従来よりビジネスパートナーであり、生成AIを活用した「次世代型コンタクトセンター構想」を掲げるNTTマーケティングアクトProCXが、2024年5月より戦略策定および実行支援を開始した。
 本プロジェクトでは、生成AI導入を単なる業務効率化ではなく、コンタクトセンターの役割や顧客接点のあり方を見直す中期戦略として位置づけている。ビジョナリーエンジンは、生成AI時代を見据えたコンタクトセンター戦略の設計を担い、将来像の整理からAI活用領域の特定、導入ロードマップの策定までを支援した。
 本プロジェクトは、ブラザー販売とNTTマーケティングアクトProCXが協働し、生成AIを活用したコンタクトセンターの高度化を段階的に推進するもの。プロジェクトはPhase1:戦略・計画策定、Phase2:実行支援(PoC検証)、Phase3:導入定着支援、Phase4:更なる拡張のフェーズで進行しており、ビジョナリーエンジンはPhase1に参画した。
 ビジョナリーエンジンは「AIでデザインし、企業の未来を変える」をビジョンに掲げ、本プロジェクトにおいて以下の領域を担当した。
・生成AIを前提としたコンタクトセンター戦略の設計
・将来のコンタクトセンター像の定義
・AI活用ユースケースの整理
・投資対効果の検証
・AI導入ロードマップの策定
 企業のAI活用を単なる業務効率化にとどめず、事業価値の向上につなげる戦略設計を支援している。今後、生成AIを活用したコンタクトセンターへの関心はさらに高まり、顧客体験の高度化や業務変革が加速すると見込まれる。
 ビジョナリーエンジンは今後も、事業戦略に基づくAI活用設計、顧客接点の高度化、AIと人が協働する業務設計を通じて、企業のAI活用による事業変革を支援していく。

〔2026/4/22〕カウネット、更なるCX向上を目指し、コンタクトセンターの「全通話」をAIで解析・スコアリングする仕組みを構築

 コクヨグループでEコマースサービスを提供するカウネット(本社:東京都港区、宮澤典友社長)は、さらなるCX向上を目指し、現在運用中の施策提案・実行まで代替する顧客分析AIエージェント「Flyle(フライル)」の機能を大幅に拡張した。
 本取り組みにより、コンタクトセンターにおける月間約1万件に及ぶ全通話をAIが自動で解析・スコアリングする仕組みを構築した。従来の一部抽出によるモニタリングから、すべての通話データを客観的に資産化する「全件品質管理」へと進化させることで、顧客1人ひとりに寄り添う応対品質の実現を加速させる。
 カウネットでは、2025年12月よりFlyleを導入し、VOC(お客様の声)を網羅的に分析・可視化することで「プロミスブレイク(お客様のお困りごと)」の改善を推進してきた。
 従来のコンタクトセンターにおける品質管理では、専門の評価担当者が通話録音の中から数%を抽出し、手作業でモニタリングを行う手法が一般的であった。しかし、この手法では確認しきれない残りの膨大な通話の中に、「お客様のお困りごと」や「コンタクトセンタースタッフの優れた応対」が埋もれてしまう可能性があるという課題があった。
 そこで、Flyleの最新機能を活用し、月間約1万件に及ぶすべての顧客との通話をAIが自動で解析・スコアリングする仕組みを構築した。本取り組みの真の目的は、単なる業務効率化ではない。すべての通話を可視化することで応対のバラつきをなくし、より温かみのある誠実なカスタマーサービスを提供する、すなわちテクノロジーによる「CXの最大化」だ。
 カウネットは、「テクノロジーとクリエイティビティで、すべての働く人に価値ある体験を生み出す」というミッションを掲げている。本取り組みは、このミッションをコンタクトセンターにおいて具現化するもの。AIによる客観的なフィードバックがスタッフ1人ひとりのプロフェッショナリズムを支えることで応対品質を底上げし、顧客へさらなる安心感と満足を提供できる体制を整え、顧客とスタッフ双方の体験価値を高めていくことを目指す。
 新機能の導入によるCX革新のポイント
1.月間約1万件の全通話解析による「応対品質の多角的な可視化と均一化」
 全通話を対象に、言葉遣い、課題解決のスピード、顧客の感情変化などを多角的に解析する。「共感表明」「丁寧さ」「傾聴姿勢」といった定性的な応対スキルも客観的にスコアリングし、スタッフごとの強みや改善点を明確化する。
 また、問合せカテゴリー別(注文、登録、返品、決済など)や商品カテゴリー別での分析も可能なため、データに基づいた精密なフィードバックを実現し、すべての顧客に一貫した高品質な応対を提供する。
2.新人研修のDX化:AIによる「即時ロープレ・フィードバック」
 新人スタッフの模擬応対(ロールプレイング)をAIが即座に解析し、その場で「良かった点」「改善点」を具体的にフィードバックする。教育担当者の負担を軽減しながら、新人は待ち時間なく繰り返し学習できる環境を実現し、早期の戦力化につなげる。
3.「サイレントクレーム」や「潜在的要望」の全件抽出
 月間約1万件の通話データから、これまで見逃されていた顧客のわずかな違和感や潜在ニーズをAIが自動抽出する。VOCを起点とした改善活動をマーケティングや商品開発部門と連携しながら推進することで、サービス全体の価値向上に取り組む。
 AIが全通話のモニタリングや定型的な分析を担うことで、スタッフは顧客の背景を深く汲み取ることや、心に寄り添うコミュニケーションなど、人ならではの価値提供により専念できるようになる。
 

〔2026/4/16〕都築電気、やずやのコンタクトセンター基盤を刷新

 都築電気は、やずや(本社:福岡県福岡市、矢頭徹社長)のコンタクトセンター基盤において、電話交換機(PBX)の更改を含むコンタクトセンター環境の刷新を行った。
 やずやは、「お客様の豊かで楽しい人生を応援したい」という想いから、健康補助食品を中心に化粧品や雑貨の販売を行っている。同社では通信販売を主軸に事業展開をしており、当時利用していたPBXのメーカーサポート終了を契機に、コンタクトセンター基盤刷新を検討していた。
 やずやにおいてコンタクトセンターは、顧客のニーズを汲み取り心を通わせる“通心販売”を体現するための重要な顧客接点。同社独自の運用に対応できる柔軟性に加え、今後の事業成長を見据えた拡張性/機能性に合致するベンダーおよびメーカーが見つからず、選定が長期化していた。PBXのメーカーサポート終了が迫るなか、ハードウェアをはじめとしたサービス開発元である日本アバイア(本社:東京都港区、内山知之社長)と同社の共同提案がやずやの要件に合致し、本導入に至っている。
 導入ソリューションは、「AVAYA CONTACT CENTER SOLUTION」で、オンプレミス、プライベートクラウド、パブリッククラウドに加え、それらを組み合わせたハイブリッドクラウドも利用できつ。なお、今回やずやはオンプレミスのPBXを導入している。

〔2026/4/15〕JALカード、自律型AIオペレーター「X-Ghost」を導入

 日本航空(以下、JAL)、ジャルカード(以下、JALカード)、Gen-AX(本社:東京都港区、砂金信一郎社長)の3社は、JALカードのコンタクトセンターにGen-AXが開発した自律型AIオペレーター「X-Ghost(クロスゴースト)」を導入した。導入前の検証では、AI完結の正答率が9割超を達成しており、本格導入により顧客体験の向上と業務効率化の両立を実現する。
 JALは「JALグループ経営ビジョン2035」において、社員体験価値(EX)の向上を掲げている。AIをパートナーにすることでさらに働きがいのある環境づくりを促進し、業務効率化により生まれた時間を「人ならではの価値創造業務」に集中させることで、さらなる顧客体験価値(CX)の向上も併せて実現する。
 近年、JALカードのコンタクトセンターでは、カードの利用に関するお問い合わせが多様化・高度化し、対応件数の増加に伴いオペレーター業務負荷の増大が課題であった。特に従来のIVRでは、目的の窓口にたどり着くまでに時間がかかることや、一度で適切な窓口へつなげられず不要な転送が発生するなどの課題があり、顧客体験の向上と業務効率化の両立が求められていた。
 こうした課題を解決するため、対話型の自律型AIオペレーター「X-Ghost」を導入し、的確なヒアリングと振り分けにより、問い合わせ先を誤った入電の抑止を実現する。
 X-Ghostは、Speech-to-Speechモデル(音声を一度テキストに変換することなく、音声のまま理解・生成を行うAI技術)の活用により、従来方式の課題であった情報欠損やレイテンシー(応答遅延)を抑え、人間らしい自然な対話を実現する。モニタリングAIによるリスク判定やガードレール制御(不適切回答の抑制)で安全性を担保し、会話文脈に応じた社内のAPI連携(社内システムやデータベースと接続し、情報の参照や更新を行う仕組み)に対応する。
JALカードでの本格導入に先立った検証では、
・AI完結の正答率:9割以上
・コミュニケーター接続の成功率:9割以上
・コンプライアンスの遵守率:基準をクリア
という高い評価を得て一部回線での導入を開始した。
 AIと人の最適な役割分担により、継続的な品質向上を目指す。
 ・適切な一次振り分けにより、紛れ込み入電の抑止
 ・従来のメニュー操作型IVRに代わって対話によるスムーズな動線を提供し、顧客体験を向上
 ・自律型AIオペレーターが対応できる範囲は回答し、より高度な対応が求められる内容に人的リソースを集中
 JALグループは、デジタルで世界をつなぎ新たな価値創造を実現することで、あらゆるシーン・サービスで一貫した顧客体験の提供を目指していく。Gen-AXは高精度なAI技術力や安定したシステム基盤、継続的な運用支援体制が評価されており、単なるツール導入にとどまらず運用改善まで伴走するパートナーとして、今後もさらなる高度化を推進していく。

〔2026/4/15〕ネットスターズ、次世代型AIコールソリューションをイオンディライトコネクトのコールセンターで利用開始

 イオングループ関連企業であるイオンディライトコネクト(本社:東京都新宿区、金谷暢晃社長)は、ネットスターズ(本社:東京都中央区、李剛社長)が提供する電話業務支援ソリューション「VoxAI Agent」を、同社のコールセンターに導入したことを発表した。本取り組みにより、施設管理に関する問い合わせ対応の効率化を実現する。
 VoxAI Agentは、AIを活用した次世代型の電話業務支援ソリューション。同ソリューションは、ネットスターズがVoxAI Japan(本社:東京都港区、高潜社長、Daisybell Japanへ社名変更予定)と協業して展開するサービスで、両社は今後の展開拡大に向けた取り組みを行っている。
 コールセンターの現場では、慢性的な人手不足、人材育成コストの増大など、多くの課題が顕著になっている。ネットスターズでは、2025年より自社ヘルプデスクの夜間対応でVoxAI Agentを先行導入し、運用コスト94%削減を含む明確な成果を確認した。この運用実績とノウハウを基に、企業向けへの提供を開始し、その第1弾として、イオングループにおいて業界問わず幅広く施設管理を担当しているイオンディライトコネクトが自社コールセンターへの導入を決定した。
 本導入では、AIエージェントを活用し、顧客からの電話問い合わせをAIが一次受電することで、人的対応工数の削減と応答率の向上を図っている。これにより、安定した応答体制の確保と業務効率化を推進する。
 また、将来的な問い合わせ件数の増加や事業拡大を見据え、新たな人材採用に依存せず、AIエージェントの追加導入により柔軟に受電体制を拡張できる仕組みを構築している。
 さらに、機器トラブルに関する問い合わせへのAI対応や、ロールプレイング機能を活用した人材育成を通じて、迅速な課題解決と応対品質の継続的な向上を図る。これらの取り組みにより、変化する顧客ニーズに柔軟に対応できるサービス提供体制の構築と、コールセンター業務の高度化を実現していく。


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