週刊CCMニュース

〔2026/5/27〕アドバンスト・メディア、「AmiVoice Communication Suite」に複数のAIエージェントがオペレーターをリアルタイムに支援する新機能を追加

 アドバンスト・メディアは、コンタクトセンター向けAI音声認識ソリューション「AmiVoice Communication Suite4.6」をリリースし、「AIアシスタント機能」を新たに追加した。
 AIアシスタント機能は、複数のAIエージェントが通話内容に合わせた最適な推論を行い、必要に応じてアプリケーションの立ち上げなどのタスクを実行しながらリアルタイムでオペレーターを支援する業界初の機能。
 コンタクトセンター業界においては、生成AIの活用が進む一方、新たなシステムへの対応や業務フローの多様化・高度化に伴い、オペレーターの負担増加が課題となっている。また、生成AIの活用範囲が通話後の要約などに限定されるケースも多く、通話中の業務支援や後続業務を含めた業務プロセス全体の最適化には十分に活用されていない状況。
 そのような中、通話中の会話の内容に合わせて、オペレーターが特別な操作を行うことなく、AIエージェントによるリアルタイム支援を受けられるAIアシスタント機能をAmiVoice Communication Suiteに追加した。複数のAIエージェントが、応対に必要な情報やサポート内容を最適なタイミングで提示、状況に応じてアプリケーションの立上げなどのタスクを実行しながら業務を支援することが可能なため、オペレーターは生成AIの存在を強く意識することなく、本来業務である顧客との対話に集中することができる。
 AIアシスタント機能の特長は、以下のとおり。
1.AIエージェントによるリアルタイム支援で、本来業務である顧客応対に注力できる環境を実現
 通話中の最適なタイミングで、顧客とオペレーターとの会話がAIエージェントに連携される。会話内容に応じて、要約・FAQ検索・情報抽出など、必要な処理をAIエージェントが提案・実行するため、オペレーターはAIの存在を強く意識せず、本来業務である電話応対に集中することが可能なうえ、迅速かつ正確な応対が実現可能になる。
2.AIエージェントが支援を開始するタイミングは柔軟に設定可能
 「通話開始」「通話終了」「通話相手終了」「保留開始」「キーワード」の5つの条件をトリガーとして、AIエージェントが支援を提案するタイミングを柔軟に設定することが可能。例えば「お調べします」など、事前に登録したキーワードを発話すると、PC上のポップアップ画面に[回答候補を生成しました]、「FAQを表示します」などの通知が表示される。通知の表示時間の調整や、AIエージェントによる処理の実行を手動/自動に切り替えることも可能。
3.「AI多段階推論機能」を活用し、複雑な処理にも対応
 2025年11月に提供を開始した「AI多段階推論機能」と組合せ、複数の生成AIを活用した複雑な処理を行うことも可能。顧客の要件に合わせて、さまざまなリアルタイム支援を実現する。
4.外部システム連携により、後続業務を効率化
 生成AIが通話中に抽出した情報を、CRM(顧客管理システム)などの外部システムに連携することが可能。データ登録や更新処理を自動化し、通話中だけでなく後続業務の正確性向上・効率化も実現する。
 AIアシスタント機能の活用例は、以下のとおり。
1.会話内容から最適なナレッジ提供を行うためのキーワードをFAQシステムへ連携
 オペレーターの任意のタイミングで、それまでの会話内容をAIエージェントに連携し、必要なナレッジを検索るために最適なキーワードを自動抽出、FAQシステムに連携することにより、スムーズな情報提供を実現することが可能。
2.コールリーズンを判定し、必要な確認項目を整理・最適化
 「AI多段階推論機能」との連携により、コールリーズンごとに必要な確認項目を提示することが可能。オペレーターによる「確認させていただきます」などの特定のキーワードの発話を契機に、その時点までの通話内容を生成AIに連携し、1段階目の生成AIが通話内容を分析、「残高証明書発行」などの要件を特定する。特定された要件をもとに、2段階目の生成AIが取得済み情報の整理や、不足している項目の提示を行うことが可能。
3.通話中に抽出した情報を連携し、CRMへの入力作業を削減
 生成AIが通話内容から抽出した住所や契約情報などの情報を、RPAの活用によりCRMなどの外部システムへ自動反映することが可能。通話後に発生する入力業務や後処理時間を削減する。

〔2026/5/26〕RightTouch、QANTのAIオペレーターにAIがナレッジとプロンプトを自己改善する「Conversation Harness」機能を提供開始

 RightTouch(本社:東京都品川区、野村修平社長、長崎大都社長)は、QANTのAIオペレーターに運用品質を自己改善し、安全性を担保する新機能「Conversation Harness(カンバセーション ハーネス)」の提供を開始した。
 Conversation Harnessは、AIオペレーターの運用品質を、人手に頼らず継続的に高めていくための土台となる仕組み。AIが応対ログを自動で解析し、課題の発見から改善案の作成・検証・反映までを一気通貫で自動化することで、ナレッジの自己改善サイクルを高速に回します。改善反映の最終判断のみを人が担う設計とすることで、運用負荷の削減と品質保証を両立する。
 また、ハルシネーションなどによる応対中の致命的な事故に備える最終リスクヘッジとして、多層的なガードレール機能を搭載している。
 「自己改善サイクル」と「多層ガードレール」のそれぞれが機能することで、AIオペレーターを運用すればするほど品質が向上し、致命的な事故は遮断される。エンタープライズのAIオペレーター運用に求められる、攻めの側面(品質向上)と守りの側面(安全性担保)を両立する基盤として成立する。
 さらには、有人と同様の応対品質評価やベテランオペレーターの暗黙知のAIへの取り込みなどを進めることで、顧客1人ひとりへパーソナライズされた気配りや一歩進んだ提案でCXを高める、“人に近い”AIオペレーターの実現を目指していく。
 コンタクトセンターにおける生成AIの活用が急速に広がる一方で、課題となっているのが運用品質の維持。AIオペレーターの応対ログの目視チェック、プロンプトの継続的な調整、ナレッジの更新といった膨大な作業が日々発生し、自社の運用チームによる内製はもちろん、外部ベンダーへの委託であっても、応対の範囲や規模が拡大するほど人手だけでは、追従し続けることは構造的に困難。
 さらに、生成AI特有のリスクとして、事実と異なる情報を生成してしまうハルシネーションが挙げられる。誤案内が金銭的損失や顧客信頼の毀損につながりかねない領域であるからこそ、こうしたリスクを継続的に検知・是正する仕組みが求められている。
 Conversation Harnessはこの課題に対し、「AIで自動化し、人が最終判断を担う」自己改善サイクルと、「AIが応対をリアルタイムで監視し、誤案内を未然に防ぐ」多層ガードレールを組み合わせることで、エンタープライズのAIオペレーター運用に求められる品質・透明性・安全性を実現する。
 Conversation Harnessは、AIオペレーターの運用品質を継続的に高めると同時に、応対中のハルシネーションによる致命的リスクを抑制する仕組み。

〔2026/5/26〕三菱総研DCSとバーチャレクス・ホールディングス、業務提携で顧客接点領域を強化

 三菱総研DCS(本社:東京都港区、亀田浩樹社長、以下、DCS)とバーチャレクス・ホールディングス(以下、バーチャレクスHD)は、顧客接点領域の高度化を目的とし、2026年5月に業務提携を締結した。
 DCSが有するシステム構築力およびAI・データ活用技術と、バーチャレクスHDが25年以上にわたり培ってきたCRM構築やコンタクトセンター運営の知見を融合し、両社は、AI・DXを活用した次世代型の顧客接点ソリューションを共同で展開していく。
 近年、非対面チャネルの拡大や人手不足の深刻化を背景に、コールセンターやCRMに代表される顧客接点領域は、業界を問わず経営上の重要テーマとなっている。特に、オペレーター対応品質の向上や業務効率化、AI・DXを活用した顧客対応へのニーズが高まっている。
 DCSは、基幹系システムをはじめとするIT構築力やデータ・AI活用技術に強みを有している。一方、バーチャレクスHDはCRM構築やコンタクトセンター運営において、業務設計から構築、運用までをワンストップで支援してきた豊富な実績とノウハウを有している。本業務提携は、両社の強みを相互に補完・融合することで、顧客接点領域における課題解決力を高める。
 本提携では、以下の取り組みを主要な柱として進めていく。
1.顧客接点分野における提案力の強化
 DCSのIT企画・システム構想力とバーチャレクスHDが培ってきた業務設計、チャネル最適化、VoC活用の知見を掛け合わせることで、顧客接点領域における提案力の強化と課題解決力の向上を図る。
2.AI活用による先進ソリューションの共同開発
 DCSのAIおよびデータ活用技術とバーチャレクスHDのCRM構築に関する知見や運用ノウハウを組み合わせ、「AIエージェント」をはじめとする新しい顧客接点ソリューションを共同開発する。
3.中小企業向けサービスの共同展開
 DCSのAI技術とバーチャレクスHDの提供サービスを組み合わせ、DCSが有する金融機関ネットワークを含む多様な販売チャネルを通じて中小企業向けの新たなサービス提供を目指す。
4.人材交流による専門性と組織力の向上
 両社間で人材交流や知見の共有を進め、顧客接点・コンタクトセンター領域やAI活用分野に関する専門性を高め、提案力およびプロジェクト遂行力の強化を図る。
 DCSとバーチャレクスHDは、本業務提携を通じて、企業の顧客体験の向上に貢献していく。両社の技術力・業務ノウハウを結集し、金融業界をはじめとするさまざまな業種・規模の企業に対し、AI・DXを活用した顧客接点ソリューションを提供する。また、中小企業市場への展開も進め、企業のCX向上と事業成長に貢献することを目指す。
 なお、本提携はオープンなパートナーシップの考え方に基づくものであり、顧客接点分野における多様なパートナーを含めたソリューション提供力の向上を図ると共に、両社は引き続きさまざまな企業との連携を通じて価
値提供の拡大を図っていく。

〔2026/5/26〕アルティウスリンク、東京都板橋区のマイナンバーコールセンターにおいて、AIオペレーターを活用した試行実施

 アルティウスリンク(本社:東京都渋谷区、那谷雅敏社長)は、同社が受託している東京都板橋区のマイナンバーコールセンターにおいて、AIオペレーターを活用した試行実施(PoC)を開始した。本試行実施は、同社の新ビジョン「Total CX² Design Company」のもと、自治体における住民体験価値の向上と行政業務の変革を実現する取り組み。本試行実施を通じ、区民サービスの向上と職員負荷軽減を両立する新たな電話対応モデルの確立を目指す。
 少子高齢化による人口減少を背景に、全国の自治体では職員の確保が年々困難になっており、電話対応や窓口業務といった住民対応業務について、安定的な運用の維持が課題となっている。総務省が推進する「自治体DX推進計画」や「自治体フロントヤード改革」においても、デジタル技術を活用した業務効率化と住民サービスの維持・向上は、全国共通の優先課題として位置づけられている。自治体コールセンターにおいても、繁忙時間帯の「つながりにくさ」や時間外対応の限界など構造的な課題が顕在化しており、こうした状況を背景に、職員の業務負荷の軽減と住民対応におけるサービス品質の維持・向上が求められている。
 これらの課題解決への寄与を目指し、同社は自治体コールセンターにおけるAIオペレーターを活用した住民対応の運用に関する試行実施を行う。
 本試行実施では、板橋区マイナンバーコールセンターを対象に、AIオペレーターと有人オペレーターを組み合わせたハイブリッド運用モデルを構築し、定型的な問合せへのAI対応の有効性や、運用上の課題について検証する。
・実施期間:2026年5月26日~2026年6月26日
・対象:板橋区マイナンバーコールセンター
・運用形態:AIオペレーターと有人オペレーターによるハイブリッド運用
 本試行実施においてAIオペレーターは、住民から寄せられる頻度の高い一般的な問合せに対し、事前に登録したQ&Aをもとに文脈を踏まえた自然な音声で回答すう。主な対応内容は以下のとおり。
・マイナンバーカードの申請・更新方法
・電子証明書の更新・ロック解除・再設定
・マイナンバーカードの特急発行に関する案内
・顔認証マイナンバーカードの説明・利用方法
・マイナ保険証の利用方法・医療機関での使い方
・転出・転居時のマイナンバーカードに関する手続き案内
・窓口の開庁時間・所在地・最寄り駅などの基本情報
 受取予約・予約変更・キャンセル、申請中のカードの進捗確認、代理人対応など、個別性の高い対応が必要な問合せについては有人オペレーターへ適切に転送する。
<検証のポイント>
・繁忙時間帯における応答率の改善効果
・職員の業務負荷の変化
・AIと有人対応を組み合わせたハイブリッド運用モデルの実効性および課題
・閉庁時間帯を含む対応時間拡大の実現可能性
<検証する導入効果>
住民:
・よくある問合せについて、電話で速やかに回答を得られることによる利便性向上
・問合せが集中する時間帯におけるつながりやすさの改善
自治体:
・定型的な問合せをAIオペレーターが担い、個別性の高い対応を有人オペレーターが対応することによる自治体コールセンターのサービス品質の向上
 本試行実施では、グラファー(本社:東京都渋谷区、石井大地社長)が提供する「Graffer AIオペレーター」を活用する。Graffer AIオペレーターは、AIエージェントの高度な会話能力を活用した電話応答サービス。市民の発話内容をAIが認識し、事前登録されたナレッジベースに基づいて応答する音声対話型の仕組みを備えており、従来のシナリオ固定型IVRとは異なる運用が可能。本試行実施では、こうした仕組みを活用し、定型的な問合せへのAI対応の有効性や運用上の課題について検証する。
 本試行実施ではAIオペレーターの運用設計から実施期間中の精度調整・改善までをアルティウスリンクが一体的に担う。また、本人確認の要否や代理人対応の判断など、自治体窓口業務特有の業務要件を踏まえ、AIが対応可能な領域と人が対応すべき領域を明確に切り分けた運用設計を行う。
 こうした設計のもとで試行実施を行うことで、実運用を見据えた課題や改善点を整理・検証し、BPO事業者として運用・改善まで含めた実装ノウハウの蓄積を目指す。
 本試行実施を通じて得られる知見をもとに、AIと有人対応を組み合わせた住民対応において、対応領域の拡大や運用モデルの高度化を検討するとともに、板橋区コールセンターでのサービス品質向上はもちろんのこと、他の自治体や公共サービス分野における活用可能性も視野に入れ、取り組みを進めていく。

〔2026/5/25〕VideoTouch、コンプライアンス違反の検出から教育まで完結する「AIモニタリング 金融コンプライアンスパッケージ」を提供開始

 VideoTouch(本社:東京都渋谷区、上坂優太社長)は、金融業界のコンプライアンス管理に特化した「AIモニタリング 金融コンプライアンスパッケージ」を、2026年5月26日より提供を開始する。
 生命保険・損害保険・証券・銀行の業態別評価テンプレートを標準搭載し、コンタクトセンターの全通話をAIが自動評価する。
 検出した違反は、オンデマンド学習サービス「VideoTouch」とAIロールプレイングサービス「AIロープレ」による実践練習に自動でつなげ、品質改善から再評価まで一気通貫で完結する。
 金融業界では、コンプライアンス対応への要求水準が年々高まっている。2025年8月公表の「2025年度事務年度 金融行政方針」では、不祥事の再発防止とモニタリングの高度化が重要課題として明記された。
 行政処分の判断においては、規定の整備にとどまらず「チェック体制が実際に機能していたか」「社内教育が継続的に実施されていたか」という運用の実行性が問われている。
 一方、コンタクトセンターの現場では、人手によるモニタリングは全通話のごく一部(一般的に数%程度)のサンプリングにとどまるケースが多く、残りの90%超は構造的に「見えていない」状態。体制の不備が金融庁の指摘対象となりうる現在、全件モニタリングは「あれば便利」ではなく「なければ経営リスク」となっている。
 同パッケージは、規制環境の変化と人手によるモニタリングの限界という2つの課題に対し、違反検出から社内教育までを自動化することで、コンプライアンス管理の工数削減と体制強化を同時に実現する、金融庁規制対応に特化した一気通貫ソリューション。
 生命保険・損害保険・証券・銀行の4業態に対応した評価テンプレートを標準搭載し、コンタクトセンターの全通話をAIが自動評価する、金融機関向けのコンプライアンス管理パッケージ。
 さらに、オンデマンド学習サービス「VideoTouch」およびAIロールプレイングサービス「AIロープレ」を連携することで、違反検出から教育・再評価までの改善サイクルを一気通貫で実現する。

〔2026/5/25〕野村総合研究所が「BIZTELコールセンター」を採用

 クラウド型 CTI /コールセンターシステム「 BIZTEL(ビズテル) 」を展開するリンク(本社:東京都港区、岡田元治社長)は、野村総合研究所(本社:東京都千代田区、柳澤花芽社長、以下、NRI)に採用された事例を公開した。
 リンクが提供する「BIZTEL」は、1 席の手軽な運用から数百席以上の大規模な利用にまで対応できるクラウド型のコールセンターシステム。メーカー・金融・製薬・IT・サービス業といったさまざまな業界の 2,000 社以上で利用されている。クリアな通話品質、安定したシステム、高水準のセキュリティに加え、生成 AI による通話の要約・カスハラの自動判定、ボイスボット連携などの多彩な機能を提供しており、企業の電話業務の効率化・自動化を支援している。
 NRIは既存システムの保守期限を機に、将来を見据えたコールセンターシステムのクラウド化に向けて検討を開始。同社が運用するサービスデスクは証券会社や流通会社のシステムを24時間365日支えており、厳しい安全基準を満たしつつ継続的な安定稼働を維持できる「可用性」の高い基盤が不可欠であった。また、人手不足のなかで業務を拡大するための徹底した生産性向上も求められており、特に顧客応対後の事務作業の負担軽減と、AI活用による自動化が大きな課題となっていた。
 約180項目に及ぶ詳細な評価の結果、BIZTELの強固なセキュリティと可用性の高さが要件を満たし、採用に至った。クラウド化により自社での保守・運用の負担が大幅に軽減されたことに加え、自社開発のサービスデスクツール「Senju Service Manager」とBIZTELおよびAIを連携させることで、通話のテキスト化から要約、対応履歴への書き込みのすべてを自動化。オペレーターは通話中にメモを取る必要がなくなり、顧客との応対に集中できるようになったことで応対品質が向上したほか、これまで5分の通話に対して15分ほどかかっていた後処理時間が「ほぼゼロ」になるなど、大幅な工数削減と業務効率化を実現した。

〔2026/5/25〕ベルシステム24、AIチャットナビゲーター「Sherpy(仮称)」を提供開始

 ベルシステム24は、複雑な問い合わせにも的確に回答するAIチャットナビゲーター「Sherpy(シェルピー)(仮称)」の提供を開始した。
 Sherpy(仮称)は、回答精度を向上させる技術である「Hybrid RAG」を活用し、AIが利用者にチャット形式で自律的に意図を診断し、蓄積されたナレッジから的確な回答を導き出す。コールセンターでの応対を通じてAIが強化され、複雑な問い合わせに対しても応対できるようになり、AI単独では到達できなかった回答精度へと進化する。
 同社は、オペレーターの応対を支援する「Sherpy for Operator(シェルピー・フォー・オペレーター)(仮称)」と、顧客の自己解決を支援する「Sherpy for Customer(シェルピー・フォー・カスタマー)(仮称)」の2モデルを展開し、コンタクトセンターにおけるオペレーターの業務の効率化と顧客のCX(顧客体験)向上を同時に実現する。
 同ソリューションは、コンタクトセンター生成AI自動化ソリューション「Hybrid Operation Loop」の第2弾として提供するもの。現在、大手生命保険会社・大手エネルギー会社などの複数社で実証実験を進めており、順次実装を開始する。
 同社が運営するAIとヒトのハイブリッド型コンタクトセンターの構築を目指し、参画企業間での事例共有などを行うユーザー企業参画型プログラム「生成AI Co-Creation Lab.」の活動を通じて、クライアント企業から「AIチャットボットを導入しても期待した精度が出ず、難しい問い合わせは結局人に頼ってしまう」などの声を数多くいただいてきた。
 生成AIで高精度な回答を自動化するには、FAQやマニュアル、オペレーターの暗黙知といったコンタクトセンター内に散在するナレッジの集約が不可欠。しかし、その集約には膨大なコストと時間がかかり、多くの企業で着手が進んでいないのが実情。加えて、回答精度向上のためにRAG(検索拡張生成)を導入しても、質問と回答の類似性に基づく検索では、複雑な意図を持つ問い合わせに対応しきれないという課題があった。
 こうした課題を解決するため、同社は「Hybrid Operation Loop」の第1弾ソリューションとして、「Knowledge Generator(ナレッジ・ジェネレーター)」を開発した。これは、通話音声データからKCS準拠の高品質なナレッジを自動生成し、生成AIが参照するナレッジベースの構築を実現するもの。続く第2弾ソリューションである「Sherpy(仮称)」は、このナレッジベースから複数の情報の関連性まで踏まえて回答を導き出す検索技術「Hybrid RAG」の活用により、複雑な問い合わせの自動化を実現する。
 「Sherpy(仮称)」という名称は、険しい山でも登山者を頂上まで安全に導く経験豊富なガイド「シェルパ」に由来する。複雑な問い合わせに対しても、高品質なナレッジベースをもとに、的確な回答という「頂上」へと確実に導くAIチャットナビゲーター。
 オペレーターが業務開始するまでに、教育担当者がオペレーターを研修やOJTを通じて育成するように、Hybrid Operation Loopも「Human-in-the-Loop(人間参加型の機械学習)」の概念のもと、ヒトが協働しAIを育成することで、回答精度の高いAIへ成長する。「Sherpy(仮称)」の開発にあたっては、同社が保険・エネルギー・通信・金融など多岐にわたる業界のコンタクトセンター運用を通じて蓄積した業務知見を活用されている。例えば、「どのような問い合わせが高難度か」「現場のオペレーターがどの場面で判断に迷うか」という実務を熟知しているからこそ、AIの育成ができ、現場で使えるAIチャットナビゲーターを提供できる。今回、以下の2つのモデルを開発した。
・Sherpy for Operator(仮称)(オペレーター応対支援モデル)
 応対中のオペレーターがテキストで質問すると、「Sherpy(仮称)」が Hybrid RAGを活用して質問の意図を診断し、ナレッジベースから的確な回答候補・関連情報を迅速に提示する。高難度な問い合わせへの対応力を高めることで、応対品質の向上や処理時間の短縮につなげる。さらに、新人オペレーターの研修期間の短縮や離職率の低下にも貢献する。
・Sherpy for Customer(仮称)(顧客自己解決支援モデル)
 企業のWebサイトにAIチャットナビゲーターを設置する。顧客からの問い合わせに対し、ナレッジベースをもとに「Sherpy(仮称)」が応答する。従来のFAQやシナリオ型チャットボットでは、「結局オペレーターにつないでください」となりがちだった複雑な問い合わせも「Sherpy(仮称)」なら24時間365日対応可能。顧客が問題を自己解決できるようになることで、顧客満足度の向上とコンタクトセンターへの入電削減による業務効率化を実現する。
 同社は、「Sherpy(仮称)」の機能拡充を通じて回答精度をさらに高めるとともに、大手企業様との導入実績を重ね、2028年までに50社が実運用の予定。さらに、第3弾ソリューションとして、音声によるAIの自動応答支援について開発に着手している。顧客応対の完全自動化を見据えた「次世代コンタクトセンター」の実現を目指していく。


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