コンタクトセンター関連ベンダー動向
〔2022/3/10〕トランスコスモス、LINE AiCallを標準装備したコンタクトセンターサービスを国内初提供
トランスコスモスは、LINE(本社:東京都新宿区、出澤剛社長)が提供する電話応対AIサービス「LINE AiCall」と、コンタクトセンターに設置されているアバイアPBXをSIP連携(音声をデジタル化して送信)することにより、LINE AiCallで問い合わせが解決できなかった場合に、ユーザーが電話を切ることなくコンタクトセンターのオペレーターに接続できる機能を標準装備した。「LINE AiCall」をコンタクトセンター機能として標準装備し提供可能にしたのはトランスコスモスが日本国内で初となる。
コールセンターへの入電削減施策としては、FAQサイトの運用やAIチャットボット、ノンボイスサポートなどの導入が進んでいるが、音声による電話対応を望むユーザーも依然として多い状況だ。そういったユーザーの要望に応えるために、本サービスでは、電話での問い合わせをLINE AiCallが音声でFAQ回答したり、チャットボットへの誘導を音声対話で行うことを可能とした。また、AIが案内したFAQで問い合わせが解決しない場合、ユーザーはコンタクトセンターに電話をかけ直すことなく、そのままLINE AiCallにコンタクトセンターにつなぐよう音声で指示し、オペレーターと直接会話して問い合わせを解決することも可能。さらに、トランスコスモス独自開発のAPIプラットフォーム「DEC Connect」とも連携することで、ユーザーが普段使い慣れたLINEを使ってチャットサポートを選択することもできるようにする機能を、本サービスのパッケージとして実装した。
本サービスの最大の特長は、ユーザーが問い合わせチャネルにノンボイスを選択するのではなく、電話で問い合わせしてきた場合でも、ノンボイスチャネルへ誘導できることだ。また、時間外の電話問い合わせの自動応答、資料請求申し込みや登録情報の変更などをAI自動受付で対応できるため、電話による問い合わせをオペレーターに依存せず、24時間365日対応することが可能になる。また、DEC Connectを活用することで、さまざまなクライアント企業のデータベースやシステム、各種ツール、サービスとのAPI連携が可能となるので、よりクライアント企業の要望に沿ったコンタクトセンターの構築や、サービス改善・拡大を行うことができる。
〔2022/3/7〕NEC、独自の音声認識技術を活用したDX支援サービスを開発
NECは、独自の音声認識技術を活用したDX支援サービス「NEC Enhanced Speech Analysis – 高性能音声解析 -」を開発した。第1弾として、NECのクラウド基盤上でテキスト化した音声認識結果を返送することでさまざまな現場業務のDX化を支援する「APIサービス」ならびに、Web会議の音声をリアルタイムでテキスト化し出力可能な「Meeting Assistant」の提供を開始する。
本サービスを活用することで、例えば建設現場における点検記録や報告書の自動作成のほか、営業や窓口業務における契約時の重要事項説明の証跡記録、コールセンター業務における対応メモの自動作成などさまざまな業務におけるデジタル化の実現が可能となる。
本サービスは、最新のディープラーニングを活用したNEC独自の音声認識技術を採用しており、自由会話の認識精度の高さ、耐騒音性の高さ、また、複数の人が参加している会話でも発言毎に話者識別できることが特長。2月にNECが実施した社内実証では、自由会話の認識精度が平均94%と従来製品と比較して10%以上高いことを確認した。
また、テキスト分析技術などを組み合わせることで、会話内容の要約やNGワードの自動検出、契約時における証跡作成が可能となる。
〔2022/3/7〕モビルス、千代田区のひきこもりに関するチャット相談受付に、有人チャットシステム「MOBI AGENT」を提供
モビルスは、東京都千代田区のひきこもりに関する相談・支援事業の一環である「千代田区ひきこもり相談受付チャット」に、有人チャットシステム「MOBI AGENT」が採用されたことを発表した。
千代田区ひきこもり相談受付チャットは、ひきこもりの当事者やその家族が相談しやすい環境を検討することを目的として、試行的に2022年3月1日から2022年3月31日までの1カ月間運用される、LINE公式アカウントを入口としたチャット相談窓口。
内閣府が2019年に発表した実態調査では、15~39歳までのひきこもり状態にある人が推計54万1千人、40~64歳では61万人にのぼることが判明した。ひきこもり状態にある人は、高齢者や障害がある人、生活困窮などに対する、従来の福祉サービスの網の目からこぼれる傾向にあり、発見の遅れや相談の受け入れ先がないことが問題視されてきた。こうした背景をもとに、千代田区では、ひきこもりに関する総合的な受付窓口を開設している。
この度、ひきこもり当事者や家族がより相談しやすい環境構築を検討するため、有人チャットシステム「MOBI AGENT」を導入し、LINE公式アカウントを入口にしたチャット相談窓口の試験運用を開始するに至った。
〔2022/3/7〕NTT-AT、コンタクトセンター向けソリューション「MatchContactSolution」画面デザインを刷新した新バージョンを提供開始
NTTアドバンステクノロジ(本社:東京都新宿区、木村丈治社長、以下、NTT-AT)は、現在提供中のコンタクトセンター向けソリューション「MatchContactSolution」のエージェント機能を刷新した新バージョンであるVersion5.2の提供を開始した。
2000年の発売当初から利用している画面を一新し、現在のトレンドを取り入れて見やすい・使いやすい画面へ生まれ変わった。新バージョンの提供により、利用者はより一層ストレスなく目的の情報に辿り着くことができるようになるとともに、コンタクトセンター業務のさらなる効率化を実現する。
MatchContactSolution Version5.2では、直感的で見やすいフラットデザインの採用、フルHD表示への対応、MatchMailとatchPhone CRMの画面デザインの統一などにより、MatchContactSolutionの各機能をより快適に利用できる。また、フルHD対応と合わせて画面デザインの見直しや表示情報の改善を行い、利用ユーザーが確認したい情報へより早くアクセスいただけるようになった。
〔2022/3/5〕三井住友海上、AI音声自動受付サービスによる自動車保険の解約手続き受付を開始
三井住友海上火災保険は、2022年3月10日から、AI音声自動受付サービスによる自動車保険の解約手続きの受付を開始することを発表した。
本サービスは、顧客からの解約の連絡に対して音声による自動応答を行い、手続きの受付を行うサービス。これにより、24時間365日の受付が可能となる。本システムの導入には、BEDORE(本社:東京都文京区、上野山勝也社長)が提供する自動音声対話エンジン「BEDORE Voice Conversation」の技術を活用した。
三井住友海上は、これまで代理店への連絡かコールセンターへの連絡が必要だった自動車保険の解約手続きを、今回、AI自動音声受付サービスを活用することで、営業時間や場所にとらわれることなく、24時間365日受付可能として利便性向上が図れることから、AI自動音声受付サービスを導入した。
三井住友海上が自動音声対話エンジンとして、BEDORE Voice Conversationを選択した理由としては、音声認識精度や補正技術が優れており、対話フロー設計の柔軟性・拡張性が高く評価され、多数の企業への導入実績と安定稼働の実績などを評価したとのことだ。
三井住友海上では今後、2022年度中を目標に、火災・傷害保険の契約内容変更手続きについても、AI自動音声受付サービスを活用していくことを予定している。
〔2022/3/3〕NTTデータ イントラマートとTMJ、アライアンスパートナー契約を締結
NTTデータ イントラマート(本社:東京都港区、中山義人社長)は、TMJ(本社:東京都新宿区、丸山英毅社長)とアライアンスパートナー契約を締結したことを発表した。コールセンターや事務代行などを軸に優れたBPOサービスを展開する同社との協業により、複雑な業務課題を安定的なオペレーションによって最適化し、業務プロセス全体のデジタル化と自動化による素早いDXを実現する。
ウィズコロナ期によって働き方・ライフスタイルの変化が急速に進み、その対応や、先を見据えた備えを実現するためのデジタル活用力が社会や企業経営の中で求められている。
NTTデータ イントラマートは、業務プロセスのデジタル化・自動化を実現するDigital Process Automation Platform「intra-mart」を主軸にDX推進をトータルで支援し、国内のワークフロー市場において14年連続No.1の実績を誇っている。一方、TMJは、多種多様な業種・業態のクライアント企業への事業貢献を誇る「BUSINESS PROCESS Design & Consulting」「CONTACT Design & Outsourcing」「WORK Design & Outsourcing」の3サービスによって圧倒的な運営力・改善力を保有している。両社の強みを組み合わせることで、企業における業務の上流整理から、システム開発までをワンストップで実現することが可能となり、DXとBPOの両側面から業務効率化を推進する。
今後、NTTデータ イントラマートはTMJとともに、最適化されたBPOサービスを含む業務改善ソリューションを共同マーケティング・営業連携を通じて展開することで企業のDX推進を包括的に支援する。
〔2022/3/3〕あいおいニッセイ同和損保とユニフォア、AIを活用した通話分類・自動要約システムの実証実験を開始
あいおいニッセイ同和損害保険(本社:東京都渋谷区、金杉恭三社長)とコンタクトセンター向け会話型サービス自動化プラットフォームのリーディングカンパニーであるユニフォア・テクノロジーズ・ジャパン(本社:東京都千代田区、キャナン・バラット・ラジ社長 、以下、ユニフォア)は、ユニフォアの通話要約システム「U-Assist」を活用したコンタクトセンター業務の自動化に関する実証実験を2022年3月から実施することを発表した。
あいおいニッセイ同和損保のコンタクトセンターでは、顧客からの問い合わせ内容について、応対したコミュニケーターが通話内容を記録して手動で分類・要約した上で、関連する営業店や代理店に連携しているが、その件数は年間約100万件にも及ぶため、通話中や終了後の事務処理に多くの時間を費やしている。
このため、音声データのテキスト化や自動要約システムの検討を進めているが、現状では、日本語独特の同音異義語や似た発音の単語が多いことから、自動化の本格運用には課題があった。こうした課題に対して、世界10カ国100社以上のコンタクトセンターに通話分類・自動要約システムを導入する、ユニフォアのコア技術であるU-Assistを活用した、国内初の実証実験を実施する。
U-Assistは、通話内容全体をベースに分類・要約するのではなく、通話内容を分類するキーワードと、通話データの活用方法に応じた要約項目をあらかじめ設定し、深層学習、機械学習を活用した言語理解モデルを用いることで、リアルタイムの自動分類精度を高められる。また、従来のシステムでは、音声データのテキスト化、分類、要約の各プロセスが別システムとなっていたが、U-Assistは音声データを投入するだけですべての処理を一元的に行うことが可能で、維持・運用がしやすいことも特徴としている。
実証実験では、あいおいニッセイ同和損保の約2000件、延べ80時間分の通話データを、ユニフォアが日本国内に構築した実証実験用のクラウド環境に投入。U-Assistが通話分類と自動要約化を行い、要約精度の向上を図る。精度目標は、ユニフォアの海外実績の指標である85%で、分類・自動要約化の結果は、U-Assistから出力される内容と通話データを照合して精度を検証する。
あいおいニッセイ同和損保は、これまで音声認識技術の活用など業務自動化に向けたデジタル技術の活用を積極的に行ってきたが、実証実験で分類・要約自動化の手法や精度を検証し、顧客対応時間の短縮、精度向上に向けてU-Assistの導入を検討していく。
ユニフォアは、今回の検証を踏まえて、日本国内のコンタクトセンター業務におけるリアルタイムコミュニケーター支援の実用化を目指し、データサイエンス・自然言語理解のスペシャリストを増員し、日本語要約精度の検証、向上を図る。