コンタクトセンター関連ベンダー動向

〔2026/4/9〕サーバーワークス、クラウドコンタクトワークスペースの要約機能に「Claude Sonnet 4.5」を採用

 アマゾン ウェブ サービス(以下、AWS)のプレミアティアサービスパートナーであるサーバーワークス(本社:東京都新宿区、大石良社長)は、自社開発したAmazon Connectのカスタムソフトフォン「クラウドコンタクトワークスペース」の会話要約機能において、Anthropic社の生成AIモデル「Claude Sonnet 4.5」に対応するアップデートを実施したことを発表した。
 クラウドコンタクトワークスペースは、サーバーワークスが独自に開発・提供するカスタムソフトフォン。 クラウド型コンタクトセンター向けのサービスであるAmazon Connectの標準機能を拡張し、電話対応の利便性を高めるだけでなく、会話の要約機能や運用状況を可視化するダッシュボードなどを備え、コンタクトセンターの業務効率化と高度化を支援するソリューション。
 同ソリューションには、Amazon Bedrockを基盤とし、生成AIを用いてテキスト化された通話内容を要約する機能が搭載されている。今回、要約機能のAIモデルとして、高度な文脈理解力を持つClaude Sonnet 4.5を新たに採用した。これにより、長時間の通話や複雑な顧客対応においても、文脈を正確に捉えた高精度な要約が可能となる。スーパーバイザーや後任のオペレーターは、通話記録の全文を読み込む必要がなくなり、短時間で会話の概要を把握できる。迅速な意思決定と円滑な引き継ぎが実現し、コンタクトセンターの運用効率を大幅に向上させる。

〔2026/4/8〕エーアイスクエア、「QuickSummary2.0」の導入席数が3,500席を突破

 エーアイスクエア(本社:東京都港区、堀友彦社長)は、音声認識・AI要約サービス「QuickSummary2.0」の導入実績が、金融・通信・製造業を中心に35社・3,500席を突破したことを発表した。
 QuickSummary2.0は、この数カ月で操作性・音声認識スピード・生成要約精度を大幅に向上させた。また、コンタクトセンター管理者によるオペレータの応対のモニタリング機能や、要約パターン追加のためのプロンプト自動生成機能も、2026年5月にリリースを予定している。
 コンタクトセンター業界では、深刻化する人手不足や応対品質の平準化という課題に対し、生成AIを活用した業務効率化の動きが急速に広まっている。特に「音声認識・AI要約」分野はコンタクトセンターの規模に関わらず、最も導入が進んでいる。QuickSummary2.0を利用中の現場からも、機能・性能に関するさまざまな要望があったが、エーアイスクエアはこうした現場の声に真摯に向き合い、今回の大幅な機能強化として結実した。
 以下の7つの機能強化を実現・実装予定している。
➀応対中の利用を前提とした直感的なUIへ全面刷新
 オペレータが通話応対中でも迷わず操作できるよう、画面構成と操作導線を一新した。通話内容・要約結果・必要情報へのアクセスを1画面に集約している。レスポンシブ対応により、複数システムを並行利用するオペレーション環境にも対応している。
➁音声認識スピードが大幅向上
 従来のスピードから2~3倍に大幅に高速化した。発話内容を応対中にテキスト化することで、聞き漏らし防止や確認作業の効率化に貢献できる。長時間・複雑な問い合わせでも会話の流れを的確に把握できる。
➂生成要約スピードが倍速化
 通話終了後の要約生成時間を約半分に短縮し、テキスト化が終了してから5~10秒で結果を表示する。CRM登録や履歴入力を即座に行えるため、後処理業務の待ち時間を最小化し、オペレータの生産性を飛躍的に高める。
➃生成AIモデルの刷新による要約精度の向上
 生成AIモデルへの切り替えにより、要約の正確性・網羅性がさらに向上した。重要事項や顧客要望を的確に抽出し、CRM登録・FAQ作成・VOC分析など実務でそのまま活用できる高品質な要約を安定して生成する。
➄CRM連携APIの機能拡張による後処理の完全自動化
 生成要約結果を直接CRMに投入できるAPIを新たに用意した。これにより、通話終了後、オペレータが作業することなく自動で要約結果をCRMに投入することができ、後処理時間の大幅な削減を実現する。
➅モニタリング機能の追加(2026年5月予定)
 コンタクトセンターの管理者が応対中のオペレータを即時にフォローできるモニタリング機能を新たに追加した。通話が長引いている応対や危険なキーワードが発せられている通話を検出し、通話途中の内容をAIが要約したうえで、管理者が迅速にフォローに入れる体制を整える。現場の品質管理と緊急対応力を大幅に強化する。
➆プロンプト自動生成機能の追加(2026年5月予定)
 オペレータが利用する要約パターンの修正・追加にあたり、管理者が指示文(プロンプト)を設定できる機能に加え、生成AIが指示文自体を自動生成する機能を追加した。プロンプトエンジニアリングの専門知識がなくても、最適な要約パターンを効率よく構築・改善できる。

〔2026/4/7〕アイティフォーとコムデザイン、販売店契約を締結

 アイティフォーは、コンタクトセンター向けクラウド型CTI「CT-e1/SaaS」の提供ベンダーであるコムデザイン(本社:東京都千代田区、寺尾憲二社長)と販売店契約を締結したことを発表した。アイティフィーの顧客基盤である金融機関や自治体を中心としたユーザーに向けて、コンタクトセンターの効率化と高度化を共同で推進していく。
 近年、金融機関や自治体では、場所を問わない働き方への対応や、多様化する顧客ニーズへの迅速な適応が急務となっている。今回の提携は、金融・公共分野のシステム構築に知見を持つアイティフォーと、クラウド型CTIの柔軟性を最大限に活かした「CT-e1/SaaS」を展開するコムデザインが、それぞれの強みを掛け合わせることで、コンタクトセンターに新たな価値を提供することを目的としている。
 アイティフォーは、金融機関および自治体に対し、債権管理システムや電話催告システムを中心にコンタクトセンターの業務効率化を支援してきた。一方、コムデザインが提供するCT-e1/SaaSは、コストパフォーマンスに優れ、柔軟なシステム連携を可能とするテレフォニー・プラットフォームとして、幅広い業種で採用されている。 今回、アイティフォーの提供する業務システムとCT-e1/SaaSが連携することで、コンタクトセンター運営をシームレスに統合できる環境が整う。これにより、業務の管理から顧客対応までのプロセスを効率化し、オペレーターの業務負荷軽減と顧客満足度の向上を同時に実現することが可能となる。
 さらに、CT-e1/SaaSが掲げる“マッシュアップ”のコンセプトに基づき、今後も多様なシステムやAIサービスとの柔軟な組み合わせを視野に、両社は共同で新たなソリューションを創出していく。将来的には、上記システムにとどまらず、アイティフォーが提供するその他のソリューションとの連携開発を進め、より包括的で付加価値の高い提案を実現していくことを目指す。この取り組みは、デジタル変革を加速させる取り組みの一環であり、お客様の経営基盤強化と顧客体験向上に寄与するものと考えている。

〔2026/4/7〕T&Dフィナンシャル生命、RightTouchの「QANT VoC」を導入

 RightTouch(本社:東京都品川区、野村修平社長、長崎大都社長)は、T&Dフィナンシャル生命において、VoC(顧客の声)分析基盤「QANT VoC」が導入されたことを発表した。
 生命保険会社で重要性が高まる苦情対応業務において、VoCを定量的に把握・分析できる基盤を整備し、苦情抽出や社内報告書作成の負荷軽減と、改善施策への迅速な反映を支援する。
 なお、T&Dフィナンシャル生命のさらなるCX向上に向け、QANT VoCと併せて「QANT Web」、「QANT スピーク」も取り組みを開始している。
 生命保険業界では、顧客保護および内部統制の観点から、苦情を含むVoCを正確に把握し、継続的に改善へとつなげる体制の整備が求められている。加えて、問い合わせチャネルの多様化や件数の増加により、顧客の声は電話・Web・チャットなど複数接点に分散して蓄積される状況となっている。
 一方で、VoCの抽出・分類・報告業務は依然として人手に依存する工程が多く、苦情の特定や傾向分析、社内報告資料の作成においては、担当者の経験や判断に依存しやすい構造が課題となっていた。その結果、分析に時間を要し、改善アクションまでのリードタイムが長期化するケースも見受けられる。
 T&Dフィナンシャル生命では、将来的な問い合わせ増加やAI活用の進展を見据え、VoCを単なる報告対象ではなく、顧客接点改善の起点と位置付けている。苦情の抽出から傾向分析、社内共有、改善施策への反映までを一連で標準化し、再現性のある運用体制を構築するため、VoC分析基盤としてQANT VoCを導入した。
 従来、複数工程を要していた苦情抽出業務について、通話ログをもとにVoCを自動分類・構造化する仕組みを導入した。これにより、抽出作業の標準化と作業時間の削減を実現している。
 苦情件数や傾向分析、サマリ作成を自動化することで、報告資料作成にかかる負荷を軽減。属人的な判断に依存しない、再現性のある報告体制を整備している。
 単なる集計にとどまらず、問い合わせ傾向や顧客の困りごとを可視化。Webナレッジ整備や応対改善など、具体的な改善施策へとつなげる運用を構築している。
 T&Dフィナンシャル生命では、VoCを単なる報告対象ではなく、顧客接点改善の起点と位置付け、分析から施策実行までを一連で運用できる体制の構築を進める。
 今後は、電話およびWeb双方で蓄積される顧客データを横断的に分析し、苦情を含む問い合わせ傾向や顧客の困りごとを定量的に把握する。その分析結果をもとにナレッジの整備やFAQの改善、応対設計の見直しへと反映することで、分析と接点運用が循環する仕組みを確立する。
 さらに、QANT Webによる自己解決基盤の強化、QANT スピークによる電話応対のAI活用と連動させることで、Webと電話を横断した一貫性のある顧客対応を実現する。VoCを起点にナレッジを更新し、その成果を各接点に適用・検証するサイクルを回すことで、CX向上に向けた基盤整備を段階的に進めていく。
 RightTouchは、これらの取り組みを通じて、データに基づいた改善を継続できる顧客対応体制の構築を支援していく。

〔2026/4/2〕デフィデ、RAG型AIチャットボット「chai+」にFull Duplex対応AIボイスボット機能を新搭載

 AI/DXコンサルティング企業のデフィデ(本社:東京都港区、山本哲也社長)は、特許取得済みの法人向けRAG・AIエージェント「chai+(チャイプラス)」に、新たに双方向通話に対応したFull Duplex AIボイスボット機能を追加したことを発表した。
 コールセンター・カスタマーサービス業界では、深刻な人手不足とカスタマーハラスメント(カスハラ)の増加が社会課題として顕在化している。本機能は、この2つの課題に正面から向き合うAIソリューションとして開発された。
 chai+に追加されたAIボイスボットは、人間同士の会話と同様に「双方向リアルタイム通話(Full Duplex)」に対応した次世代の音声AI機能。従来の一問一答型(Half Duplex)とは異なり、相手が話している最中でも自然に割り込んだり、文脈を理解しながら継続的な対話を行うことができる。
 導入により実現できること
・コールセンターの一次対応をAIが完全自動化 → オペレーターは高度な案件に集中
・24時間365日無人対応により、採用・人件費コストを大幅削減
・カスハラ電話を「AIが一次受付 → 必要時のみ有人転送」で、オペレーターへの精神的負荷を軽減
・顧客の待ち時間ゼロ → 顧客満足度(CS)とブランドイメージを向上
・通話ログの自動記録・分析 → VOC(顧客の声)活用による継続的なサービス改善
 chai+は、独自の検索インデックスと高度なデータ処理技術を組み合わせた検索・応答精度において96%以上の精度を達成しており(LLMジャッジベース測定)、その技術は特許として認定されている。加えて、100%正解回答するFAQ型チャットボットも構築可能。今回のFull Duplexボイスボット機能は、この特許技術を音声領域に拡張したもの。
 既存のchai+のRAG機能(文書・FAQからの正確な応答)と音声対話を組み合わせることで、「電話でも、チャットでも、同じ精度で答えられる」真のオムニチャネル顧客対応を実現する。

〔2026/4/1〕トゥモロー・ネット、AI事業を分社化し「CAT.AI」を設立

 トゥモロー・ネット(本社:東京都品川区、李昌珍社長)は、AIエージェント市場の急拡大および技術進化に対応するため、自社AIサービス「CAT.AI(キャットエーアイ)」を分社化し、2026年4月1日付で「CAT.AI」を設立した。代表取締役には、トゥモロー・ネット代表取締役社長の李昌珍と、同社取締役副社長兼COOの松浦淳が就任し、共同代表体制のもと、グループ連携を強化しながら事業成長を牽引していく。
 「CAT.AI」は、2022年3月にトゥモロー・ネットのAIサービスとしてローンチしたAIコミュニケーションプラットフォーム。ボイスボットおよびチャットボットを統合したマルチAIエージェント基盤として、企業の顧客対応や業務プロセスの高度化を支援している。4年間にわたり、多くのエンタープライズ企業を中心に業務革新を支え、高度な技術検証と着実な導入実績を積み重ねてきた。
 現在、AI業界はVoiceLLM(音声言語モデル)やマルチAIエージェントの本格普及期に突入している。また、BPOとAIの融合が再定義され、技術トレンドのサイクルも加速している。こうした市場環境の変化に即応するため、CAT.AI事業を分社化し、経営判断の迅速化と事業基盤の強化を図る。
 CAT.AIは、分社化により、以下の取り組みを推進する。
•経営判断の高速化:独立した法人とすることで、変化の激しいAI市場に即応できるスピード感を持った経営体制を構築する。
•投資・アライアンス戦略の柔軟化:投資やパートナーシップの柔軟性を高め、将来的なIPOや資本政策の選択肢を確保することで、事業成長を加速させる。
•専門組織の強化と拡張:営業、カスタマーサクセス、開発、プロダクト企画などの各役割を高度化し、成長フェーズに最適な組織体制を構築する。
•挑戦機会の創出:経営との距離を近くし、成果連動型の評価体制へ進化させることで、プロフェッショナルな人材が最大限に力を発揮できる環境を整える。
 CAT.AIは、以下の3つの成長フェーズを通じて、グローバル展開も視野に入れた持続的な成長を目指す。
 2022年からの4年間を「Phase 1:立ち上げ期」とし、プロダクトの基礎確立とエンタープライズ領域における実績創出、および技術検証に注力してきた。
 今回の設立をもって移行する「Phase 2:スケール期」では、法人化による体制強化を基盤として組織の拡充を進める。自社プロダクトの強化のみならず、パートナーシップを通じたエコシステムの構築を推進し、市場シェアの拡大を目指す。
 「Phase 3:スタンダード化」においては、マルチAIエージェント分野における業界標準となるポジションの確立を目指す。日本国内での成功モデルを軸に、将来的な海外展開を見据えたグローバルな事業成長を推進する。

〔2026/4/1〕ARアドバンストテクノロジ、AI×ロールプレイでオペレーターを育成するコンタクトセンター向けサービスをリリース

 ARアドバンストテクノロジ(以下、ARI)は、コンタクトセンターにおける人材育成・応対品質向上を継続的に支援するサービス「InnovaCall(イノバコール)」をリリースした。InnovaCallは、「Innovation(革新)」と「Call(コール)」を掛け合わせた名称。慢性的な人材不足や高い離職率、応対品質のばらつきといったコンタクトセンター業界が抱える構造的課題に対し、AIやデータを活用し、人材育成と応対品質向上を支援するサービス。InnovaCallは、オペレーターがいつでも・何度でも実践的な応対練習を行える環境を提供する。顧客の感情や背景にある本質的なニーズを読み取り、寄り添った対応によって満足を生み出す、いわゆる「神対応」オペレーターの育成を支援する。
 コンタクトセンターは、定型的な問い合わせ対応という知識労働と、顧客に寄り添う感情労働を同時に求められる高度な現場。一方で、SVの指導工数不足、ロールプレイの機会不足、新人オペレーターの早期離職、評価の属人化といった課題を長年抱えてきた。ARIは、コンタクトセンターシステムの構築・運用、ソリューションの選定から、センターの業務改善まで、長年にわたり携わってきた。その知見をもとに、AIが得意な領域はAIに任せ、人はAIでは代替できない高度なコミュニケーションに集中するという新たな役割分担を提唱している。InnovaCallは、その中でも人材育成と応対品質向上を支援する取り組みとして、現場のニーズを起点に開発された。
 生成AIが顧客役となり、人間と会話するようなスピード・間・声色で対話する。オペレーターの発話内容に応じて会話が柔軟に展開され、実際の応対に近い練習が可能。
 業務マニュアルやスクリプトを読み込ませるだけで、AIがシナリオを自動生成する。一言一句の細かな設定は不要で、教育担当者の負担を大幅に削減する。
 顧客の感情、背景、難易度などを設定でき、クレーム対応や難易度の高いケースも再現可能。現場で求められる実践力を強化する。
 ロールプレイ後には、AIが評価スコアと改善点を即時提示する。会話ログの文字起こしにより、客観的な振り返りを支援する。
 InnovaCall の導入により、以下の効果が期待できる。
・SVの指導工数削減:ロールプレイ相手をAIが担い、マネジメント業務に集中
・練習量の増加と早期戦力化:時間・場所に縛られない練習環境
・応対品質の標準化:評価の属人化を防ぎ、センター全体の品質を底上げ
・離職防止・採用育成コスト削減:十分な練習機会の確保による不安低減・心理的安全性の向上
 PoC(概念実証)では、65名のオペレーターに対し、複数回にわたってInnovaCallを利用して、約3カ月間の検証を実施した。その結果、95%のオペレーターが「応対品質の向上を実感した」と回答している。
 ARIはInnovaCallを、ロールプレイにとどまらず、コンタクトセンターにおける育成・応対品質向上の取り組みを継続的に支援するサービスへと進化させていく予定。今後は、応対品質評価、業務知識トレーニング、モチベーション支援などの機能を順次拡張していく。これにより、コンタクトセンターを単なる問い合わせ対応部門ではなく、顧客満足や体験価値を生み出す重要な役割へと進化させることを目指す。


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