コンタクトセンター関連ベンダー動向
〔2025/11/12〕コムデザイン、クラウドCTI「CT-e1/SaaS」がAI搭載型チャットボットサービス「Dialog Play」と連携サービス提供開始
コンタクトセンター向けクラウド型CTI「CT-e1/SaaS」を月額サービスで提供するコムデザイン(本社:東京都千代田区、寺尾憲二社長)は、TISが提供するAI搭載型チャットボット作成サービス「Dialog Play」と連携を開始した。
この連携により、CT-e1/SaaSはテレフォニープラットフォームとしてさらに発展し、音声と組み合わせたAIエージェントとしての利用を可能にする。
Dialog Playは他のシステムと柔軟な連携を得意としており、Rest APIを利用してCT-e1/SaaS連携することでAIコンタクトセンターを実現できる。リアルタイムで情報取得や処理結果の反映が可能で、本連携のように動的な応答にもフィットする。また会話ログデータは保存されるため、分析機能でボットの改善や運用に役立てることも可能。
すでにCT-e1/SaaSを利用している企業は、追加の機器やシステム導入の必要はなく、スムーズにDialog Playを導入できる。
またコンタクトセンターソリューションを提供される企業には、ローコストでAI活用をしやすくなり、近年コンタクトセンターにおける大きな課題の1つとなっている労働力不足などの問題解決や業務の効率化に役立つことができるものと考えている。
Dialog Playとの連携により、コムデザインがプラットフォームコンセプトとして掲げるCCP(Converged Communications Platform)はさらに発展していく。
エーアイスクエア、音声認識・AI要約サービス「QuickSummary2.0」がオンプレミスPBXに対応
エーアイスクエア(本社:東京都港区、堀友彦社長)は、コンタクトセンター向け音声認識・AI要約サービス「QuickSummary2.0」において、オンプレミスPBX環境への対応を開始したことを発表した。これにより、クラウドPBX環境のみならず、オンプレミス型システムを利用中の企業でも、QuickSummary2.0の導入が可能となった。
コンタクトセンターのPBX環境は、クラウド型とオンプレミス型に大別される。クラウドPBXは導入の容易さや柔軟な拡張性に特徴があるが、特に金融・公共・製造などの業界では、セキュリティポリシーや通信環境の制御の観点から、オンプレミスPBX環境での運用を継続する企業も多く存在する。
これらの企業のニーズに応えるため、既存のPBX/CTIとQuickSummary2.0を連携可能な構成へと拡張した。エーアイスクエアの提供する音声認識サービスと連携可能なキャプチャサーバを介して、提供する。
現時点で連携可能なオンプレミスPBXは、AVAYA、Genesys Cloud(BYOCP)、SV9500、CT Stage、Cisco CUCM、NEC Aspire。
エーアイスクエアは、今後もQuickSummary2.0の機能強化を継続し、「モニタリング/アラート出力」や「バッチ処理によるレポーティング」など、運用現場の業務効率化に寄与する機能を順次リリース予定。また、AIエージェントの開発も進めており、QuickSummary2.0で出力した要約結果の連携による回答精度や、オ ペレータ向けのナレッジレコメンド機能の実装を検討している。今後もこれらの生成AIを活用したソリューションを通じて、コンタクトセンターのDXを推進していく。
〔2025/11/11〕Standard AI、「CT-e1/SaaS」とコールセンター業務改善AI「オペすいすい」、複数拠点のコンタクトセンターでAI活用を実証
コンタクトセンターのオペレーター業務の効率化と応対品質の均一化を支援するAIソリューション「オペすいすい」を提供するStandard AI(本社:東京都北区、鈴木崇社長)は、コムデザイン(本社:東京都千代田区、寺尾憲二社長)が提供するクラウド型CTIサービス「CT-e1/SaaS」との連携環境を活用し、複数拠点のコンタクトセンター運営企業においてAIによる業務改善の実証を実施した。
本プロジェクトでは、Standard AIが開発した「オペすいすい」が、コムデザインの「CT-e1/SaaS」を通じて取得した通話音声データをリアルタイムに解析。
応対内容の要約や要件抽出、後処理業務(ACW)の効率化などを通じて、現場オペレーションの生産性と応対品質の均一化を両立している。
オペすいすいは、コールセンターで発生する音声データをもとに、会話の内容を自動的に要約・分類・整理するAIソリューション。
本実証では、コムデザインのCT-e1/SaaSが提供するWebSocket機能を活用し、オペレーターと顧客の通話音声をリアルタイムにテキスト化。AIによる解析結果を即時に活用することで、後処理業務の短縮や応対品質の標準化を実現した。
具体的には、以下のような成果が得られている。
・通話内容の自動テキスト化により、後処理作業時間(ACW)を約 54.3%削減
・要約・要件抽出の自動化により、報告業務の効率化と平均処理時間(AHT)を約 27.4%短縮
・応対ログの一元化によるオペレーター教育・品質評価の高度化
これにより、従来手動で行っていた報告・記録業務の一部をAIが代替し、業務効率化と品質向上を両立できる可能性が確認された。
〔2025/11/11〕nocall、AI-BPOで格安テレマーケティング代行事業「nocall BPO」を開始
生成AI電話サービス「nocall.ai」を提供するnocall(本社:東京都品川区、林正悟社長)は、AI音声対話技術を活用した新しいテレマーケティング支援サービス「nocall BPO」をリリースした。同サービスでは、AIによる自動架電と人手による補完対応を組み合わせることで、従来のテレマーケティング業務を約半分のコストで実現する。
同社ではこれまでAI架電サービス「nocall.ai」の提供を通じて、実際にクライアント企業に利用してもらう形でAI架電サービスの提供を行ってきたが、「需要はあるが新規ツール導入のハードルが高く利用できない」「ツールの運用から任せたい」といった声をいただく場面が多くあった。
そこで、より多くのニーズに応えるべく、同社が代わりにnocall.aiを活用して顧客リストに架電し、必要に応じて人が補完対応する“ハイブリッド型テレマーケティング” サービスの提供へと至った。
nocall BPOは、企業が保有する顧客リストに対し、AIが自動で架電・ヒアリングを行い、会話内容をレポートとして納品するサービス。AIとわかり離脱したユーザーについても、手放すことなく人による架電でフォローを加えることで、ヒアリング完了率を落とさずコストを抑えたサービス提供を実現する。
〔2025/11/10〕Gen-AX、先端AIオペレーター「X-Ghost」の正式提供を開始
生成AIを活用したSaaSプロダクトの開発・提供と、企業のAX(AIトランスフォーメーション)を支援するコンサルティングサービスを提供するソフトバンク子会社のGen-AX(本社:東京都港区、砂金信一郎社長)は、コンタクトセンターにおける自律思考型AIの音声応対ソリューション「X-Ghost(クロスゴースト)」の正式提供を開始した。パイロットプロジェクトとしての三井住友カードとの実証を経て、一定規模以上のコンタクトセンターの席数を有するエンタープライズを中心に販売を開始する。
X-Ghostは、AIが自律的に思考し、自然な音声対話で顧客応対を行う「AIオペレーター」として、企業の業務効率化と顧客体験の両立を支援する。
近年、コンタクトセンターとインハウスの合算市場規模は2024年度中に2兆円規模に達すると予測されるなど、「問い合わせ市場」は大きな規模へと成長している。また、音声認識技術の進歩と用途の拡大によって、音声認識市場は中長期的にも高い伸びが期待され、年平均成長率(2023~2028年度)は16.9%、2028年度には300億円を超えると予測されている。市場の成長が著しい一方で、AI導入後に成果を出すための「ユースケース設計」や「データ品質の維持・改善」が難しいという新たな課題が顕在化している。その結果、「AIを導入しても継続的な改善が難しい」「現場運用まで定着しない」といった状況が多くの企業で発生している。さらに、日本の多くのコンタクトセンターでは、依然として深刻な労働力不足と高い離職率が続いており、対応品質の維持や業務知識の継承が困難になっている。
X-Ghostは、こうした課題に対して「自律思考型のAIオペレーター」として顧客とコンタクトセンターの現場に寄り添う仕組みを提供する。
・24時間365日対応を可能にする音声対話AIエンジンを搭載
・モニタリングAIが発話やシステム挙動をリアルタイムで監視し、リスク判定やガードレール制御機能により、安全で信頼性の高い対話を実現
・音声認識・言語処理・音声合成をつなぎ合わせた従来法の課題であった情報欠損やレイテンシー、誤り伝搬を、最先端のSpeech-to-Speechモデルで解消。AIが自律的に思考することで人間らしい自然な対話を実現
・API連携機能により、会話文脈に応じてAIが顧客社内のAPIを呼び出すことが可能
企業がよりスムーズにX-Ghostを導入できるよう、支援体制も同時に提供を開始する。
・数百~数千種類に及ぶコンタクトセンターの対応業務シナリオをデータ化しやすいよう、業界別テンプレートライブラリーを反映したエンタープライズ向け導入支援ツール群を開発して、コンサルティングパートナーへ提供
・JDSCやシグマクシスなど、複数のコンサルティングパートナーとの伴走プログラムを整備し、導入設計から運用・改善までをワンストップで支援
これにより、企業は「早く・確実に・現場に定着するAI導入」を実現し、X-GhostはAIが人と共に働く、「おもてなし」をカタチにする社会基盤となる。
〔2025/11/10〕メディアリンク、社内の“暗黙知”を“形式知”に変換するナレッジ自動生成ツール「Knowledge Link」を提供開始
メディアリンク(本社:東京都港区、松本淳志社長)は、2025年11月より、社内の価値ある知見を自動で抽出・整形・ナレッジ化する次世代データプラットフォーム「Knowledge Link」の提供を開始したことを発表した。
カスタマーサポートや社内ヘルプデスクなどの現場には、日々多くの問い合わせ対応に追われ、ナレッジの作成や更新に十分な時間を割けないという課題がある。
その結果、ベテランスタッフが持つ“暗黙知”が組織の“形式知”として蓄積されず、顧客や従業員の自己解決を促進するための最新情報が各チャネルに行き渡らない状況が生じている。
Knowledge Linkは、コンタクトセンターや社内ヘルプデスクなどで発生する問い合わせや対応内容を自動でナレッジとして整形・蓄積し、チャットボットやFAQなどのフロントチャネルへの自動反映を通じて、自己解決率の向上や問い合わせ対応工数削減を実現する新たなナレッジ生成ツール。
すでにまとめられたマニュアルや説明書のほか、整理されていないコールログやメールログなどの「ストック情報」は、既存ファイルをクラウドストレージにアップロードするだけで自動的にナレッジに変換される。
日々の顧客対応や社内コミュニケーションから生まれる「フロー情報」も自動収集の対象。ビジネスチャットツール(Slack)でのやり取りを自動で取得し、ナレッジ化することができる。
日々の問い合わせや対応ログがそのままQ&Aとして整理され、KCS運用を支援できるナレッジ形式で蓄積される。これにより、FAQ検索やチャットボット、ナレッジベース、分析基盤などへの連携が容易になる。
Knowledge Linkで作成されたナレッジは、現在SlackおよびGoogle Driveと連携して共有が可能。さらに、生成したナレッジはGoogleスプレッドシートへ自動出力され、出力データを活用することで他システムとの連携にも対応できる。今後は、より多様なツールとの接続を視野に開発を進めていく。
〔2025/11/10〕NTTテクノクロス、AIボイスボットの円滑な導入・運用を実現する「CTBASE/SmartCommunicator」を提供開始
NTTテクノクロス(本社:東京都港区、岡敦子社長)は、顧客の話す内容からAIが適切に回答する自動音声応答サービス「CTBASE/SmartCommunicator」の提供を開始した。
人材不足の社会課題を背景に、コンタクトセンター業界では、オペレーターの確保や育成が難しくなっており、生産性向上や応対品質の維持が求められている。そのような中、定型的な問い合わせ対応に多くの人手が割かれているのが現状。この課題解決策としてボイスボットの導入が注目されているが、「ボイスボットの回答精度が思うように上がらない」「ボイスボットの回答に必要なシナリオの設定がとても複雑」「導入時の既存PBX(構内交換機)の改修や追加の機器購入などの負担が重い」などといった課題があった。
このような背景に対して、NTTテクノクロスでは30年以上にわたり培ってきたコンタクトセンター支援のノウハウを活かし、高精度なボイスボットの円滑な導入と運用を実現する「CTBASE/SmartCommunicator」を開発した。なお、今回の製品化に際し、金融業界や通信業界にて評価を行い、オペレーター1人当たりの業務時間が約3割削減できた成果が得られている。
CTBASE/SmartCommunicatorの特長は、以下のとおり。
(1)ボイスボットによる高精度な自動応対を実現
これまで培ってきたノウハウに基づく同社独自技術により、応対AIの使い分けを制御することが可能となった。これにより、AIが想定外の応対を行うことを防ぎ、ボイスボットの回答精度の向上を実現した。
(2)直感的に作成できる「シナリオエディター」機能
わかりやすい操作画面で、ボイスボットのシナリオが直感的に作成できる「シナリオエディター」機能により、シナリオ作成の効率化が図れる。本機能によりシナリオの作成時間を最大5割削減することを実現した。
(3)既存設備を改修せずに発信者番号を取得し、顧客属性に応じて回答が可能
従来、ボイスボットが顧客情報を確認し、顧客属性に応じて適切に回答するためには、発信者番号を取得しなければならず、そのためには既存設備の改修が必要であった。CTBASE/SmartCommunicatorは既存設備を改修することなく、既存のフリーダイヤル回線と組み合わせることで、発信者番号に基づくスムーズな顧客対応を可能とした。
今後もNTTテクノクロスではCXやEXの観点を踏まえたコールセンターの高度化に向け、コールセンターソリューション「CTBASE」シリーズの拡充やバージョンアップに取り組んでいく。