アウトソーサー・派遣会社動向
〔2026/3/2〕ベルシステム24、AVILENとAIエージェント実装型のBPOモデル構築を目的とした合弁会社設立
ベルシステム24ホールディングスと、約400名のAIエンジニア人材プールと、カスタマイズ型のAI開発力に強みを持つAVILEN(本社:東京都中央区、高橋光太郎社長)は、AIエージェントの実装型BPOモデルの構築を目的とした合弁会社「BA Intelligence」(本社:東京都港区、鈴木靖二社長)の設立に合意した。新会社は、2026年4月の営業開始を予定している。
新会社の設立により、同社はAIエージェントを業務プロセスに組み込んだBPO事業を本格化し、AIと人の融合により企業の業務変革を支援する。
生成AIやAIエージェントの活用が急速に進む一方、多くの企業では「ノウハウ不足でどの業務で活用できるか分からない」「導入しても成果に繋がらない」といった課題が顕在化している。また、実業務での成果を出すためには、業務の理解や個別ニーズに応じた実装支援が求められている。
同社は2025年12月に、AVILENと伊藤忠商事の3社による業務提携を締結し、AIエージェントのカスタマイズ開発から運用まで一気通貫でのサービス提供を進めてきた。
このたび、AVILENの「開発」機能と同社グループの「運用」機能を一体化し、より機動的かつ高いコスト効率で、各企業の実務に適合したAI活用を支援する体制を構築するため、両社の中心となる合弁会社を設立する運びとなった。
今後、新会社と同社、AVILENの強みとノウハウを活用することで、新たなAIエージェントの実装型BPOサービスの開発を早期に進め、企業の競争力強化に貢献する。また、このような新たなAIプロジェクトの推進を通じて、同社内におけるAI実装・運用に関わる専門スキルを持つ人材の育成を図る。新会社は、2030年度末までに200社へのサービス提供を目指し、事業拡大を進めていく。
〔2026/3/2〕博報堂、グループ内のコンタクトセンター支援機能会社3社を統合し、「博報堂コンタクト&ロジスティクス」を設立
博報堂(本社:東京都港区、名倉健司社長)は、グループ成長戦略の一環として、2025年4月に、グループにおけるコンタクトセンター支援機能の事業統括会社として博報堂CSグループ(以下、CSG)を設立し、その傘下に博報堂コネクトと日本トータルテレマーケティング(以下、NTM)を置き、事業再編を進めてきた。この度、事業強化の次なる段階として、2026年4月に3社の合併を行い、新たに「博報堂コンタクト&ロジスティクス」(本社:東京都江東区、林義和社長)を設立した。これにより、コンタクトセンター事業に関わるリソースやナレッジを一社に集約し、ワンストップの事業体制を整え、当該領域における競争力強化と成長の加速を進める。
NTMが全国に有するコンタクトセンターおよび、大規模なロジスティクスセンターを活用したフルフィルメントサービスと、博報堂コネクトが培ってきた高度にカスタマイズされた個別対応サービスとを掛け合わせる。これにより、レスポンス・EC・VOC・配送などの様々な領域のデータを一元化し、ワンストップな運用を行っていくとともに、クライアント企業が得られる生涯顧客価値(LTV・ライフタイムバリュー)向上を実現するカスタマーサクセス提案全般の高度化を実現する。
また、AIおよびデータ解析などのDX領域においても、システム投資やサービス開発に関わる両社のリソースを統合し、最適化を推進する。
加えて、博報堂をはじめとする博報堂DYグループ各社とも連携し、認知から購買、そしてロジスティクスを通じたアフターフォローまで、フルファネルでの一気通貫した独自のマーケティング・ソリューションの開発・提供を目指す。なお、今回のコンタクトセンター支援機能の統合再編は、2026年4月1日をもって 実施の予定。
〔2026/2/27〕トランスコスモス、大和コネクト証券のデジタルチャネル高度化を支援
トランスコスモスは、大和コネクト証券に提供しているカスタマーサポートにおいて、デジタルチャネル高度化を支援した。トランスコスモスの運用知見を活かしてAIチャット・FAQを設計し、有人対応とAIチャットを組み合わせたハイブリッド型サポートにより、顧客の自己解決率向上を実現している。AIチャットシステムは、Proz(本社:東京都世田谷区、網本信幸社長)が提供する「ProzAnswers」を活用し、運用・ツールが一体となった体制で導入を推進した。
大和コネクト証券へのAIチャット導入にあたり、トランスコスモスは有人チャット対応で得られる問い合わせ内容や顧客のつまずきポイントを分析し、その知見をFAQおよびAIチャットへ反映した。あわせてFAQページの表現や導線の見直しを行い分かりやすさを向上したことにより、AIチャットやFAQによる自己解決を促進している。AIチャットで解決できない問い合わせについてはスムーズに有人対応へ切り替えることで、顧客体験を損なわない運用を実現している。
大和コネクト証券では昨今、口座開設やログイン関連の問い合わせが急増し、従来のシナリオ&FAQ型チャットボットでは自己解決に限度がある中で有人チャットオペレーターの負荷を軽減するため、AIチャットの導入に至った。大和コネクト証券、トランスコスモス、Prozが連携して要件整理や運用設計、UI/UX・AI設計を行うことで、約1.5カ月という短期間でのシステム設計を実現した。Proz Answersの導入および運用支援により自動応答からFAQ自動生成まで対応し、顧客からの問い合わせへのサポート品質向上と有人対応件数の削減に貢献している。
トランスコスモスは今後も継続的に運用データや顧客の声をもとにした運用改善を行い、お客様企業のCX向上、業務効率化に貢献していく。
〔2026/2/19〕ベルシステム24とトランザック、新リース会計対応まるごとサポートサービスを提供開始
ベルシステム24は、トランザック(本社:東京都新宿区、土間航輔社長)が提供する新リース会計基準に特化したAI搭載自動仕訳・注記作成ツール「Transリース会計」を活用した、新リース会計対応のまるごとサポートサービスの提供を開始した。
基準改定による追加業務のリソースに課題がある企業に向けて、移行期から運用期の2段階を見据え、トランザックの公認会計士による専門コンサルティングと、ベルシステム24が業務プロセスの整理や初期設定といった「Transリース会計」導入支援から、移行期に一時的に発生する既存リースの契約確認・登録、仕訳データの作成といった実務作業を人手によって支援することで企業の負担軽減を図る。
テクノロジーと会計専門家および経理BPOの知見を一体化することで、新リース会計対応をまるごと支援でき、企業の負担軽減を図る。両社は、2027年4月までに約50社に本サービスの導入を目指す。
〔2026/2/18〕キューアンドエー、コラボスの「UZ」を導入 コンタクトセンターの応対評価業務で管理工数を80%削減
コラボスは、キューアンドエー(本社:宮城県仙台市、野村勇人社長)において、同社の提供するAIマーケティングシステム「UZ(ウズ)」が、導入されたことを発表した。
UZの導入により、通販会社の注文受付業務における応対品質の評価時間を、1通話あたり1時間から約10分へと短縮した。これにより、管理者(SV)の評価業務全体において約80%の工数削減を実現し、現場の業務負荷を劇的に軽減した。この効率化によって、VoC(顧客の声)の活用や応対品質の維持・向上に向けた管理体制の再整備が可能となり、より現場改善やマネジメントに注力できる環境を構築した。
コンタクトセンター運営などのサービスを展開するキューアンドエーでは、日々多くの通話応対が行われており、その品質維持が重要視されている。特に通販受付業務においては、クライアント企業の指定に基づき、入念な応対評価を実施している。
この評価業務では、名乗りから定期購入の案内まで細かく定められた項目を1通話ごとに精査し、評価シートを作成する必要があり、特に複数社の受付を同時に行う「マルチ対応」の現場では、1名のオペレーターにつき5通話分を確認し、細かなミスまでチェックするため、手作業による評価工数は膨大なものとなっていた。
こうした状況下、日々の運営管理や評価業務への対応にリソースの大部分が割かれ、蓄積されたVoCを分析して現場の改善につなげるといった、本来取り組むべき施策に十分な時間を確保できない状況が続いていた。また、既存のテキストマイニングツールは機能が複雑で操作が重く、日常的な分析に活用しにくいことも課題となっていた。
音声データをUZへ取り込み、音声認識によるテキスト化からAI解析による評価レポートの自動生成までを行う一連の仕組みを構築し、管理者(SV)が手作業で行っていた評価業務の負担を大幅に軽減した。
従来、評価業務は通話音声をすべて聞き起こし、細かい評価基準に沿って判断した上で結果をまとめ、オペレーターへフィードバックするという、膨大な時間と手間を要する作業の繰り返しとなっていた。そのため、1通話分の評価を完了させるまでに1時間以上を要することも珍しくなかったが、UZの導入により、最終的な微調整は必要なものの、評価作業の大部分を自動化できた。
その結果、1件あたり約10分程度と、評価業務にかかる工数を約80%削減できた。この大幅な効率化によって、これまで多忙ゆえに後回しとなっていたVoC分析によるクライアント企業への改善提案やDX推進によるセンター運営の最適化などといった、センターの付加価値を高めるための活動に時間を充てられる体制を整えた。
今回の導入にあたっては、UZが持つ「現場が迷わず利用できる操作性と導入・運用を支える伴走型のサポート体制」を評価して、主に以下の2つの理由から導入に至った。
・直感的に操作できるシンプルなUI/UXとコスト感
既存のテキストマイニングツールは、多機能ゆえに操作が複雑で、日常的な活用が難しいという課題があったが、UZは画面構成が非常にシンプルで、特別なレクチャーがなくとも直感的に操作できるため、「今すぐ確認・分析したい」という場面ですぐに応対内容を振り返ることができる軽快な操作性と、気軽に導入できるコスト感によって、現場が手軽に運用を始められる環境を構築した。
・要件整理から実装までを支える「伴走型」のサポート体制
同社の営業担当による迅速な対応に加え、導入後も現場の課題を一緒に考え、「どのようなアウトプットを作りたいか」という相談に対して、要件整理から実際のシステム実装までを共に進め、一歩ずつ形にしていく同社の伴走型サポート体制が、スムーズな運用開始を支える大きな要素となった。
〔2026/2/13〕アイカム、コラボスのAIマーケティングシステム「UZ」を導入オペレーター評価の自動化を実現
コラボスは、保険業務に特化したコンタクトセンターの構築やコンサルティングなどを提供するアイカム(本社:東京都文京区、松永竜生社長)において、同社が提供するAIマーケティングシステム「UZ(ウズ)」が、導入されたことを発表した。
UZ導入により、同社コンタクトセンターにおけるオペレーター評価の自動化を実現し、属人的な評価から脱却するとともに、評価時のフィードバック資料の作成時間が75%短縮された。
保険業務に特化したBPOサービスやコンタクトセンター事業を展開するアイカムでは、200名以上のオペレーターが在籍し、1日あたり500件以上の問い合わせに対応している。従来、このような大規模な運営体制におけるオペレーター評価プロセスは、管理者であるスーパーバイザー(SV)が、1人ひとりのオペレーターの通話録音の聞き起こしと分析を行った上で評価資料を作成するため、膨大な時間が必要となり、管理者が本来注力すべきコーチングや育成に十分な時間を割けない状況が続いていた。また、オペレーターの応対品質評価はSVの経験や印象に依存しており、公平性や客観性が担保されない属人的な評価体制が課題となっていた。
この度の導入においては、以下のような点から応対品質評価だけではなく、アイカムのさまざまなクライアントニーズに対して、付加価値の高いサービス提供につながる将来性を評価したことが導入の決め手となった。
・導入目的であったオペレーターの応対品質評価における、業務効率化が図れること
・通話データをAI解析することで、FAQの自動生成やトークスクリプトの改善によりコスト削減が実現できることに加えて、顧客の興味・関心ポイントが抽出できることで、ニーズを把握し、売上向上へ貢献できること
音声データをUZへ取り込むことで、AIが客観的な評価データを作成。手間のかかる通話録音の聞き起こしや分析作業は不要。1名あたりの評価資料作成時間を大幅に削減した。また、AIが抽出した客観的な評価データ(発話の差異や特徴)を基にフィードバックを行うことで、属人性が排除され、オペレーターの納得感が向上した。削減できた時間を活用し、コンタクトセンターの応対品質向上へつながる、オペレーターへのコーチングや育成に、より注力できる体制が整った。
〔2026/2/12〕ベルシステム24、新免税制度に対応した免税・税還付業務支援を開始
ベルシステム24は、2026年11月に予定されている新免税制度への対応に向けた、免税店向けの免税・リファンド(税還付)業務を支援するBPO体制を構築した。
これは、伊藤忠商事と免税システム国内大手のスマートテクノロジーズ&リソーシーズ(以下、スマートテクノロジーズ)との業務提携*1の取り組みの1つとして、スマートテクノロジーズが開発・提供する免税システムを導入・活用する加盟店の業務支援パートナーを同社が担うもの。これにより、外国人の国内転売といった社会課題の解決に繋げるとともに、拡大する訪日観光客市場への取り組みを強化していく。
同社は、スマートテクノロジーズが提供する税還付・リファンド支援サービス「JPrefund(ジェイピー・リファンド) 」などのシステム加盟店に向けて、新免税制度に合わせた業務フロー設計や顧客データ管理ツールの構築から、免税店舗での対応マニュアル作成、システムの切り換え支援、サポートセンターの運営など、新制度切り換えに伴う導入前から導入後の一連のプロセスを包括的に支援する。
日本のインバウンド市場は急速に拡大しており、2025年には訪日外国人旅行者数が約4,270万人、消費額も約9.5兆円と過去最高を記録した。一方、市場拡大に伴う国内転売などの課題も顕在化しており、2026年11月に免税制度は現行の「購入時免税方式」から、課税で販売し事後に消費税相当額を返金する「リファンド方式」へ移行する。これにより、免税店には返金手続といった新たな業務プロセスの構築や、新制度に準拠したシステムへの切り換えが求められている。
同社はコンタクトセンター・BPOの業務設計・運用を通じた現場起点の知見を基に、業務の可視化・再構築といった業務コンサルティングからソリューション導入、運用・サポートまで包括的に支援している。今回、同社が進めるBPOの新たな市場開拓の1つとして本取り組みを進め、免税制度改正への円滑な対応と、インバウンドビジネスの持続的成長を支える基盤づくりに貢献していく。