週刊CCMニュース

〔2025/11/28〕アルティウスリンク、西濃運輸のカスタマーセンターで繁忙期・非常時でも応答率100%を実現

 アルティウスリンク(本社:東京都渋谷区、那谷雅敏社長)は、西濃運輸のカスタマーセンターで、ボイスボット導入により繁忙期や非常時においても応答率100%を維持した好事例を公開した。公開事例:https://www.services.altius-link.com/case/seino/
 配達に関する総合的なお問合せ受付窓口となるカスタマーセンターでは、繁忙期や自然災害など非常時における呼量増加への対応が課題となっていた。オペレーターによる顧客への寄り添いやホスピタリティを重視してきたが、限られた人員だけでは応答率100%の維持が困難であった。そこで、効率化を図るためにIVR(自動音声応答)の導入も検討したが、機械的な対応による顧客体験の低下を懸念され、「人の温かさ」を損なわない仕組みが求められていた。
 ボイスボットシステム「MOBI VOICE」を活用し、一次対応としてAIが顧客からも要件をヒアリングし、その後オペレーターによる折り返し対応を組み合わせたハイブリッド体制を導入した。システム内に「人につなぐ仕組み」を組み込むことで、温かみのある対応を損なうことなく、かつ応答率100%を維持することでCX向上を実現した。
 さらに、西濃運輸との緊密な連携により、オペレーションの迅速な改善と働きやすい環境の整備を推進している。カスタマーセンターの離職率は0.5%以下と高い定着率を維持し、高品質なサービス提供につなげている。

〔2025/11/27〕双日テックイノベーション、「Natic AI-Navi」のラインアップに音声AIエージェント「Terry2」を追加し提供開始

 双日テックイノベーション(本社:東京都千代田区、西原茂社長、以下、STech I)は、AI音声技術のリーディングカンパニーであるHmcomm(本社:東京都港区、三本幸司社長)と、同社が提供するAI音声対話ソリューション「Terry2」の販売に関する代理店契約を締結した。
 本提携により、双日テックイノベーションは「Natic AI-Navi」ラインアップの1つとして、「Terry2」をコンタクトセンターによる顧客接点業務を有する企業向けに提供し、音声AIの活用による業務効率化と顧客体験価値(CX)の向上を推進していく。
 企業の顧客対応業務は、慢性的な人手不足や応対品質の平準化など、多くの課題に直面している。特にコンタクトセンターでは、オペレーターの負荷軽減と顧客満足度の両立が喫緊のテーマとなっている。
 双日テックイノベーションは、AI・クラウド・データ分析などの先進技術を組み合わせ、企業のデジタル変革(DX)を支援してきた。その一環として、「Natic AI-Navi」ブランドのもとで、AI活用による業務最適化ソリューション群を展開している。
 今回新たに取り扱う「Terry2」は、生成AIによる自然な対話を実現する音声AIエージェント。従来のボイスボットとは異なり、スクリプト外の質問にも柔軟に応答でき、顧客との会話体験を大幅に向上させる。これにより、コールセンター業務の効率化と顧客対応品質の向上を同時に実現する。

〔2025/11/27〕フロッグウェル、コールセンター向けAgentforce導入支援サービスを開始

 フロッグウェル(本社:東京都港区、小谷直也社長)は、Salesforceの次世代AI「Agentforce」を活用したコールセンター向け導入支援サービスの提供を開始した。AI技術により問い合わせ対応業務の大幅な効率化と顧客満足度の向上を支援する。
 コールセンター業界では、人材不足と問い合わせ件数の増加により、以下のような課題が深刻化している。
・サポート担当者の業務負荷増大による離職率の上昇
・繰り返される定型的な問い合わせへの対応に時間を消費
・新人オペレーターの教育期間の長期化とコスト増大
・回答品質のばらつきによる顧客満足度の低下
・過去の対応履歴や解決策の検索に時間がかかる
 Agentforceは、SalesforceのService Cloud上で動作する生成AI機能を活用し、問い合わせ対応業務全体を革新的に効率化する。
 同社では、Agentforce導入において以下の専門的な支援を提供する。
導入前コンサルティング
・現状の問い合わせ業務フローの分析と改善ポイントの特定
・FAQ整備とナレッジベース構築の支援
・KPI設定と効果測定指標の策定

システム構築・実装
・Agentforceの初期設定とカスタマイズ
・Chatbotのトレーニングと精度向上のためのチューニング

運用定着支援
・オペレーター向けトレーニングの実施
・AIの継続的な学習と改善のサポート
・運用ルールの策定と定期的な効果検証

 Agentforce導入により、以下の効果が期待される。
・問い合わせ対応の効率化:定型的な問い合わせをAIが自動対応
・対応時間の短縮:平均対応時間を大幅に削減
・顧客満足度の向上:24時間対応と待ち時間削減による満足度向上
・オペレーター負荷の軽減:業務負荷軽減による離職率の改善
・教育コストの削減:AI支援により新人の即戦力化を実現
 フロッグウェは、Salesforce Agentforceを中心としたAI関連ソリューションの提供に力を入れていく。今後も、AI技術を活用した業務効率化ソリューションの提供を通じて、企業の生産性向上と働き方改革を支援していく。

〔2025/11/27〕TOPPANとトレジャーデータ、顧客データを自動連携しデジタル・リアルによるハイブリッドCXを実現するサービスを開発

 TOPPANとトレジャーデータ(本社:東京都港区、三浦喬社長)は、トレジャーデータのCDPとTOPPANが持つDM(ダイレクトメール)・サンプリング・コンタクトセンターなどの各種サービスを自動連携し、デジタルとリアルメディアのハイブリッドで即時性のあるCX向上を実現するサービスを共同開発した。TOPPANより、メーカーや金融・インフラ業界に向けて2025年11月27日より提供を開始した。
 同サービスは、「Treasure Data CDP」で収集・統合された顧客データから「Marketing Super Agent」をはじめとするトレジャーデータのAIで設定された最適なシナリオのもと、専用接続機能によりデジタル/リアルメディアへの施策の出し分けと実行が可能。これまで、デジタルマーケティングにおけるリアルメディアの活用は、制作物の手配や工場・コールセンター側へのデータ連携などが必要なため施策実施に時間を要し、即時性の高い顧客アプローチが難しいという課題があった。同サービスでは、TOPPANが持つDM、サンプリング、物流システム、コンタクトセンターなどのサービスをセキュアな環境下で自動連携することで、パーソナライズされた各種リアルメディア施策を安全に即時性高く実施する。これにより、Web閲覧などの顧客のオンライン行動データと紐づく最適なタイミングでのDM送付などの実施が可能。また、デジタル・リアル双方のメディアにおいて、施策の実施から、結果データの連携、改善まで一貫した自動化が可能なため、企業の顧客データに紐づいたデジタル・リアル施策の統合的な管理を実現する。
 近年、企業のマーケティング施策では、顧客1人ひとりとのエンゲージメントを深めるため個人の嗜好やニーズに合わせてパーソナライズした施策の重要性が増しており、メール配信やターゲティング広告などデジタルを活用した施策が実施されている。一方、デジタル施策だけではアプローチが難しい顧客層や、丁寧なアプローチが有効な優良顧客に対しては、DMやサンプリングなど現物が顧客の手元に直接届くリアルメディアによる施策が、開封率も高く効果的な手段。しかし、顧客リーチまでのリードタイムや、レスポンス情報を取得する方法がデジ
タル施策とは異なることなどから、デジタル/リアルメディアの統合的な施策の実施は難しいという課題があった。
 TOPPANはトレジャーデータのパートナープログラム「Treasure Data Partner Certification Program」の公式パートナーとして、「Treasure Data CDP」の導入コンサルティングから、運用支援、共同マーケティング提案などを行っている。
 これらの背景のもと、この度、CDPから一気通貫でデジタル施策まで行うことのできるトレジャーデータの実施基盤と、TOPPANのリアルメディア領域でのアプローチという両社の強みを掛け合わせることで、顧客のCX向上に寄与する「Treasure Data CDP」との連携サービスを共同開発した。
 顧客のWeb閲覧や、メール開封などオンラインでの行動データを取得している「Treasure Data CDP」から、専用接続機能によりデジタル/リアルメディアへの施策の出し分けと実行を行う。リアルメディア施策の実行については、データがTOPPANグループの「CloudDM」など各種サービスや、物流センター、コンタクトセンターに自動連携され、即時性のある施策の実施が可能。
 例えば、「Webサイトで特定ページを閲覧したタイミングに、その顧客に最適化されたDMの印刷やサンプリングの送付が始まる」といった顧客の興味・関心が最も高いタイミングを捉えてアプローチができる。企業は、顧客データを活用したリアルメディア施策の展開をタイムリーかつパーソナルに実施することが可能。
 同サービスは、「Marketing Super Agent」 に代表される「Treasure Data CDP」のAIが、Webやアプリ上でのオンライン行動データとDMやコールセンター、サンプリングからの購入などリアルメディアの反応データの両方を継続的に学習し、ターゲティングやアプローチコンテンツの精度を向上させる。デジタル/リアルメディア双方からの顧客のフィードバック情報と、AIによるアプローチの高度化によりデータの好循環を生み、CXを自動的・継続的に改善していく。
 またオプション機能として、パーソナライズ動画「livepassCatch」を活用し、DMなどでの通知に留まらず顧客データを踏まえたOne to Oneの「デジタル接客」の実現や、「KAIDEL 顧客行動予測」の連携により、CDPに集約されたデータから購入確率など新たな指標の生成などが可能で、マーケティング効果の更なる向上に寄与する。
 これまでCDPによるシナリオ設定を基にしたリアルメディアの施策では、DMの制作や印字を行う工場などのシステムにおいて人手によるデータ送信やデータ処理が行われており、ミスを防ぐ観点などから高頻度での施策実施が難しい状況にあった。同サービスは、「Treasure Data CDP」からのデータを、TOPPANグループが管理する高セキュリティ環境のもとで、リアルメディアの各種システムへ自動連携する。これにより、セキュリティ管理の負荷低減と、CDPによるシナリオ設定からリアルメディアの施策の実行まで、人手を介さない自動化を実現し、高頻度での施策実施が可能となる。
 価格約200万円から(導入企業への連携機能初期設定および基本DM施策の実施)。

〔2025/11/27〕SGシステム、独自開発のAI音声認識・要約ツールでDXを実現

 SGホールディングスグループでIT統括事業を担うSGシステム(本社:京都市南区、丸山信二社長)は、佐川急便をはじめとするグループ内外のコールセンター業務を長年受託・運営してきた実績を背景に、さらなる業務効率化と品質向上を図るため、独自開発の「AI音声認識・要約ツール」を導入した。2025年11月より、SGシステム関東支店のコールセンター業務で本格運用を開始し、オペレーターの作業時間を約30%削減する見込み。
 また同ツールは、シンプルな操作性と柔軟なカスタマイズ性を兼ね備え、短期間かつ低コストで導入できる点が特長であり、将来的にはグループ内外へのツール提供を計画している。
 SGシステムは、佐川急便の出荷やシステムに関わるコールセンター業務を長年担い、関東支店(東京都品川区)と沖縄コンタクトセンター(宜野湾市)に専用コールセンターを常設している。このノウハウを生かし、保険・通信・地方自治体など幅広い業種のコールセンター業務も受託・運営している。
 しかし、日々多様な電話対応を行う中で、オペレーターが作成する通話記録の品質のばらつきや作業負担が課題であった。既存の要約ツールは大規模センター向けの高額・多機能型が中心で、導入コストや運用の複雑さが障壁となっていた。
 こうした課題を解決するため、SGシステムはAIを活用した音声認識・要約ツールを独自開発した。通話内容のテキスト化と要約作成を自動化し、オペレーター負担の軽減と業務品質の平準化を実現する。
 音声認識・要約ツールの開発にあたり、SGシステムのAIエンジニアがプロンプトエンジニアリングを行い、生成AIが作成する要約文の品質を向上させた。
1. 業務効率化
 通話記録の作成を自動化し、オペレーターの作業時間を大幅削減する。2025年3~4月に実施した実証実験では、保険会社と複合機メーカーのコールセンター業務において、月約180時間の削減効果を確認した。実運用開始後は、作業時間を約30%削減する見込み。
2. 品質向上
 AIによる要約で文章の品質のばらつきを抑え、一定水準の記録が可能になる。現場のノウハウや対応品質の標準化が進む。
3. 多様な人材の活躍促進
 PC操作や文章作成が不得意な人材でも、電話対応スキルを生かして業務に従事できるようになる。労働力不足への対応にも貢献する。 
 現場の声を反映しながらAI音声認識・要約ツールの機能強化と適用範囲の拡大を進め、沖縄コンタクトセンターやグループ会社のコールセンター業務への展開に加え、外部企業へのツール提供も視野に入れている。

〔2025/11/26〕KDDIとKDDI総合研究所、世界初、人間の応対を学習し高精度に再現するAIエージェントを開発

 KDDIとKDDI総合研究所は、チャット上のやり取りにおいて、人間の応対を学習し高精度に再現するAIエージェントを開発した。同AIエージェントには、KDDI総合研究所が世界で初めて開発・特許取得した、ハルシネーション(AIがもっともらしい嘘をついてしまう現象)抑制技術を用いている。本技術では、AIエージェントが過去の適切な応対を参考にして応対の流れを構造化した上で、不足している情報を自律的に収集・ファクトチェックし、応対文を生成することにより、ハルシネーションを抑制し回答精度の向上を実現している。
 両社は、同AIエージェントを、auチャットサポート窓口において顧客応対するスタッフのチャット回答業務支援を目的として、一部の応対拠点に導入した。同AIエージェントの回答精度は約90%で、顧客1人あたりの応対時間を従来よりも約70%削減する見込み。また、スタッフの応対品質のさらなる均一化にも寄与する。
 KDDI総合研究所では、AIの活用においてハルシネーション抑制が肝要であると捉え、早期から研究開発に着手していた。海外大学との共同研究を経て、2023年12月に本技術の基礎となる技術を開発し、2024年7月には国立研究開発法人情報通信研究機構との共同研究にも本技術を活用するなど、ハルシネーション抑制技術の開発に注力してきた。
 auチャットサポート窓口への問い合わせのうち、約80%の簡単な質問に対してはAIチャットボットから自動で回答し、残り約20%のAIチャットボットでは対応しきれない難易度の高い質問については、スタッフにエスカレーションする仕組みになっている。近年、顧客からの問い合わせは多様化・高度化しており、スタッフが応対するケースは月間で約16万件に上っている。一方で、スタッフの経験やスキルにより、応対品質・効率にばらつきが生じることが課題であった。
 AIで応対文を生成する際の一般的な手法として、RAG(Retrieval-Augmented Generation)が知られている。RAGはマニュアルを参照することで回答可能な簡単な質問に対して、定型的に回答する場合などでは高い精度を示す。しかし、同AIエージェントの対象である、AIチャットボットで対応しきれない難易度の高い質問に対して、単純にRAGを適用した場合の回答精度は約20%に留まる。これは、難易度の高い質問に回答するためには、スタッフの暗黙知を考慮した上で自律的に情報収集する必要がある一方で、複数のマニュアルを参照する中で情報が混合し、ハルシネーションが発生するためだ。
 auチャットサポート窓口における過去の応対履歴には、顧客に有効な回答ができた場合など、参考にすべき事例が多く含まれている。これらの応対事例は、顧客1人ひとりのご相談内容や、その時々の状況に合わせて対応したものであり、背景や文脈が非常に多様かつ複雑な一方で、スタッフの暗黙知を抽出できる可能性がある。
 過去の参考にすべき事例を複数組み合わせ、かつハルシネーションを抑制しながら利用することを目指し、同AIエージェントでは、まず顧客の問い合わせの要点を整理した。さらに、過去の参考にすべき事例を基に、「適用条件を確認する」「確認方法を提示する」のような応対パターンを分析し、構造化した。この応対パターンに基づき仮組みした応対文に対し、社内マニュアルから追加情報を収集、ファクトチェックすることでハルシネーションを抑制し、自律的に最適な応対文案を生成する。
 これにより、回答精度約90%を実現した。スタッフは、顧客からの質問に対する回答を調査、回答文を作文する作業をAIエージェントで代替し、提示された回答文案を確認・編集するだけで、迅速に対応可能となった。その結果、顧客1人あたりの応対時間を従来よりも約70%削減できる見込みとなり、スタッフの応対品質のさらなる均一化にも寄与する。
 なお、同AIエージェントは他部署や他業種への展開が容易な汎用パッケージとして開発が完了している。今後、類似の問い合わせ応対への活用を進め、社内でのユースケース拡大とグループ会社への横展開を推進するとともに、商用提供を目指していく。

〔2025/11/26〕メディアリンク、AIボイスボット「AIto Voice」、後払い決済サービスSCOREに導入・実装

 メディアリンク(本社:東京都港区、松本淳志社長)は、SCORE(本社:京都府京都市、北原光社長)において、AI型ボイスボット「AItoVoice」が導入されたことを発表した。
 2018年に設立されたSCOREは、インターネットや通信販売での買い物時に利用できる後払い決済サービス「スコア後払い」を提供している。導入実績3,000社以上を誇り、決済データを活用した各種金融事業も展開。ECやサブスクリプションなど、日々進化するビジネスモデルに適応しながら、顧客と企業の双方にとってスムーズで便利な支払い体験を提供している。
 同社では数十名のオペレーターが在籍するコンタクトセンターを運営しているが、非常に多い呼量を抱えており、オペレーター業務が圧迫されている状況であった。さらにオペレーターの採用難もあり、時間帯によっては人手不足で業務がさらに圧迫される悪循環に陥っていた。また、営業時間外の電話には時間外アナウンスでしか対応できず、顧客満足度の低下が懸念されていた。
 AItoVoiceの導入とその他の業務改善により、前年対比で約20%の呼量削減に成功した。特に大きな成果として、時間外でもリアルタイムに問い合わせ対応ができる体制を実現。また、AIに関する知見がゼロの状態からボイスボットの運用に成功したことで、先進的な取り組みに対するスタッフの自信が芽生え、チーム全体のモチベーション向上にもつながっている。
 同社では現在、入金期限経過後の顧客からの折り返し電話対応にもAItoVoiceの活用を検討・開始しており、オペレーターの人数調整の手間削減と電話件数の削減効果が出始めている。今後は別部署での活用方法も模索していく予定。メディアリンクも引き続き、同社コンタクトセンターにおける電話対応業務の効率化と、AI活用の推進を支援していく。


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