コンタクトセンター関連ベンダー動向
〔2024/7/16〕三井住友フィナンシャルグループ、アバター接客サービスのコールセンター業務における実証実験開始
三井住友フィナンシャルグループ(以下、SMBC グループ)は、法人企業向けコールセンター業務の一部で、アバターによる接客サービスの実証実験を開始した。本実証実験を通じ、アバターを活用することにより、お客さま体験の向上と、従業員の働き方改善の両立が図れるかを検証する。
法人企業向けの電話による商品やサービスの説明業務において、同意を頂いた一部の顧客に対し、AVITA (本社:東京都品川区、石黒浩社長)の人の見た目をアバターに変換するオンライン接客サービス「AVACOM」を使用して説明を実施する。親しみやすいアバターでの接客により顧客の被接客体験向上を目指すとともに、多様なバックグラウンドを有する従業員が、場所や他者からの見られ方に捉われることなく能力を発揮できる環境構築を目指す。
SMBCグループは 2023年9月にAVITAとアバターや生成AIなどのAI技術を活用した協業に向けた検討を開始する旨の基本合意書を締結し、さまざまな業務・サービスにおける活用可能性を検討してきた。
今回の実証実験の実施はその一環であり、今後、グループ内の他業務での更なる活用可能性を検討するとともに、一部の外部企業とも共同で実証実験を行っていく。SMBCグループとAVITAの両社は、アバターやAI技術を活用することで人と社会の新たな繋がりが生まれる温かみのある DXを推進し、社会全体の人材の有効活用実現を目指す。
〔2024/7/16〕JAPAN AI、Salesforceと連携開始
JAPAN AI(本社:東京都新宿区、工藤智昭社長)は、展開しているAIサービス「JAPAN AI CHAT」、「JAPAN AI MARKETING」において、SFA/CRMプラットフォーム 「Salesforce」 とのAPI連携を開始したことを発表した。
企業における営業業務の効率化や、マーケティングからバックオフィスまでの顧客情報の一元管理の重要性が高まる中、JAPAN AIは生成AIを活用して営業業務の効率化、営業活動分析、売上分析などの社内情報を活用した分析をAIで推進できる環境を目指す。その一環として、SFA/CRMプラットフォームであるSalesforceとの連携を実現した。
JAPAN AI CHATおよびJAPAN AI MARKETINGは、今回のSalesforceとのAPI連携により、Salesforce内に蓄積された情報を基にAIが検索や回答を行うことが可能になった。これにより、AIでSalesforceに蓄積された情報資源を効率的に利用することができる。
また、Salesforceはアクセス権の設定が可能。JAPAN AI CHAT、JAPAN AI MARKETINGはこのアクセス権設定に対応しており、使用者が権限を持つ情報のみをAIと連携させることができる。
今後は、入力された質問内容に基づき、AIが自動で適切な情報の選択から分析までの工程を実現する機能をリリースする予定。これにより、営業活動分析、ニーズ分析、売上分析など、幅広い自社情報の活用が期待される。
また、JAPAN AIは今回のSalesforceとのAPI連携をはじめとする迅速な機能連携を、技術革新の一環と捉えている。AI技術の最新動向を常にチェックし、可能な限り迅速にアップデートを行うことで、常に最先端のサービスを提供し続けることを目指す。
〔2024/7/16〕コムデザイン、クラウド型CTI「CT-e1/SaaS」が、アイアクトの「Cogmo Enterprise 生成AI」と連携開始
コールセンター向けクラウド型CTI「CT-e1/SaaS」を月額サービスで提供するコムデザイン(本社:東京都千代田区、寺尾憲二社長)は、アイアクト(本社:東京都千代田区、笠井隆義社長)が提供するAI検索にChatGPTを付加した「Cogmo Enterprise 生成AI」と連携を開始した。この連携により、CT-e1/SaaSはテレフォニープラットフォームとしてさらに発展し、コールセンターの業務効率化を可能にする。
コールセンター業界では人材不足等が深刻化しており、業務効率化が大きな課題となっている。特に、問い合わせ対応後に、その対応内容をCRMなどに記録するACW(アフターコールワーク:後処理)に多大な時間を要することから、生成AIを活用した業務効率化に期待が寄せられてきた。
コムデザインの提供するCT-e1/SaaSではOpenAIの音声認識モデル「Whisper」を採用し、精度の高い音声認識を実現している。一方、アイアクトではChatGPTにより、会話内容を的確に要約する機能を実現していることから、双方の機能を連携させることで、認識率が高く的確な要約結果をCRMなどへの自動記録が可能になった。
CT-e1/SaaSとCogmo Enterprise 生成AIの連携により、コールセンターにおける顧客とオペレーターの対話内容を要約、その内容をテキストで保存できる。また、会話終了後に要約した文章を表示したり、直接CRMに書き込んだりという処理も可能となる。
電話応対後に膨大な時間を要していたACWの削減に貢献するとともに、オペレーターのスキルに依存せず応対記録の均一化を図ることが可能となる。
〔2024/7/10〕エーアイスクエア、生成要約サービス「QuickSummary2.0」がAmazon Bedrockに対応
エーアイスクエア(本社:東京都港区、荻野明仁社長)は、コンタクトセンター向け生成要約サービス「QuickSummary2.0」の生成要約機能において、Amazon Bedrockの利用が可能になったことを発表した。
QuickSummary2.0は、同社が独自に開発したAIモデルと生成AIを組み合わせたコンタクトセンター向け生成要約サービス。2023年6月の製品リニューアル以降、LIXIL、auじぶん銀行などの大手企業のコンタクトセンターで採用され、導入企業数が急増している。
QuickSummary2.0の生成要約機能では、これまでAzure OpenAI Serviceで利用可能なGPT-3.5、GPT-4、GPT-4oを標準としていたが、今回のAmazon Bedrock対応により、Anthropic社が開発した最新AIモデル「Claude 3.5 Sonnet」の利用が可能となった。Claude 3.5 Sonnetは、従来のモデルと比較して処理速度が2倍、コストが5分の1という驚異的な性能向上を実現。さらに、強化されたマルチモーダル能力と高度な推論力を備えている。
また、QuickSummary2.0はAWS上に構築がされており、今回のAmazon Bedrock対応によって、AWS PrivateLinkを用い、閉域環境で利用することが可能になった。これにより、高いセキュリティレベルで安心してサービスを導入できる。
〔2024/7/10〕モビルス、生成AI「MooA」とコムデザインCTI「CT-e1/SaaS」との連携を開始
モビルスは、同社が開発したオペレーション支援AI「MooA(ムーア)」とコムデザイン(本社:東京都千代田、寺尾憲二社長)のクラウド型CTI「CT-e1/SaaS」との連携を7月より開始したことを発表した。このたびの連携にて、ストリーミング方式による約30秒での要約・意図抽出とセンテンスごとの音声認識を同時に行うことが可能になった。
MooAとCT-e1/SaaSの連携によるダブルストリーミングは、要約・意図抽出による応対記録業務の効率化や応対記録品質の均一化にて、顧客応対品質の向上を支援することに加え、センテンス音声認識による聞き返し防止やメモ書きの工数削減にて、ATT(平均処理時間)やACW(平均後処理時間)を短縮することになり、コンタクトセンター業務での課題解決に応えるものになるものと考えている。
具体的には、オペレーターのタイピングや文章作成力の影響は小さくなり、心的負担の軽減に寄与する。また企業にとっては、対象枠を広げた採用活動ができると同時にオペレーターの育成に注力することができる。今後もモビルスでは、MOBI AGENTをはじめとするモビシリーズや、生成AIを取り入れた自社独自開発技術のオペレーション支援AI「MooA」などのソリューション開発・運用を通して、コンタクトセンターの業務効率化やCX(顧客体験)などの向上に取り組み、高付加価値サービスの提供を通じて、企業の事業成長に貢献していく。
〔2024/7/9〕トゥモロー・ネット、AIコミュニケーションプラットフォーム「CAT.AI」に生成AIと連携したボットサービスを追加
トゥモロー・ネット(本社:東京都品川区、李昌珍社長)は、チャットボットとボイスボットが1つのプラットフォームで同時に利用できるAIコミュニケーションツール「CAT.AI(キャット エーアイ)」に、生成AIとの連携を中心とした新機能などを搭載し、サービスラインアップを大幅に拡充することを発表した。CAT.AIは、独自のCX理論と高度なAI技術でデザインする包括的なAIコミュニケーションプラットフォームとして生まれ変わり、カスタマーサポートに対するCXの向上ならびに組織のDXを支援する。
トゥモロー・ネットは、2022年3月よりチャットボットとボイスボットが1つのプラットフォームで同時に利用できる「CXマルチモードAI」を搭載した「CAT.AI CX-Bot (旧称:CAT.AI)」を提供しており、大手製造業や、東京ガスなどのエネルギー業界、損害保険業界、横浜市などの地方自治体など、人々の生活に必要不可欠な業界を中心に活用が広がっている。
今回のサービス拡充にあたり、生成AIと連携して社内や各ツールに点在する情報を集約してユーザーに適切な回答を提供する「CAT.AI GEN-Bot」、住所や氏名に特化した専用の音声認識エンジン搭載で認識精度を強化した独自のSTTエンジン「CAT.AI SPeech」、有人チャット機能「CAT.AI OPerator」の3つのサービスを追加した。これらの機能が加わることで、ユーザー対応がよりスムーズになるだけでなく、Webサイトやアプリなど自社で使用しているツールとの連携が可能になり、ユーザーチャネルからバックヤードサポート、社内サポートに至るまで、幅広いシーンでCAT.AIプラットフォームを活用できるようになる。
CAT.AI GEN-Botは、ユーザーが持つ質問やクエリに対して、生成AIと連携して企業が持つあらゆる情報を集約して適切な回答を作成し返信する機能。CAT.AI GEN-Botがユーザーから発話された内容を理解し、回答は高度なデータベースとBot機能でオープンデータの使用を制御し、ハルシネーションの発生を最低限に留め適切な回答を提供する。また、独自開発のNLP(自然言語処理)エンジンを搭載し、データ検索の精度を向上する。企業の公式サイトやアプリ、チャットでの問い合わせ・FAQなどのフロントチャネルとしての活用に加え、社内規定やガイドライン、専門職のナレッジ統合ツールなどの従業員サポート・社内ヘルプデスクとしての利用が可能になる。なお、本機能は、さまざまな生成AIエンジンと連携して使用することができる。
CAT.AI SPeechは、コールセンター対応で欠かせない「氏名」「住所」「英数字」「数字」「一般会話」の聴取に特化した5つの専用音声認識エンジンを独自で開発し、音声認識率を大幅に向上した。SPeechの各種音声認識エンジンは、発話内容に合わせて自動で使い分けができることが特徴。特に、住所認識専用エンジンでは、全国の住所が登録されたデータベースと照合できるため、従来では困難であった建物名を含め、非常に高い住所特定を実現している。この機能はCX-Botと組み合わせてでも、単体でもAPI連携で使用することが可能。
CAT.AI OPeratorは、AIから有人チャットへの連携機能を追加し、AIだけでは対応が難しい問い合わせに対しても、スムーズな対応を促進する。これまでは、AIからオペレーター対応への切り替えは電話応答のみであったが、今後は有人チャットへの接続も可能になる。これにより、オペレーターのリソース確保および業務効率の向上をサポートできるようになる。
CAT.AI GEN-Bot、CAT.AI SPeech、CAT.AI OPeratorは、2024年9月より販売を開始する予定。
〔2024/7/8〕アイティフォー、AIを活用したセキュリティアセスメントサービス「XCockpit Identity」を提供開始
アイティフォーは、CyCraft Japan(本社:東京都千代田区、Benson Wu社長)社製の、AIを活用したセキュリティアセスメントサービス「XCockpit Identity(エックスコックピット・アイデンティティ)」の提供を開始したことを発表した。
XCockpit Identityは、AI技術を駆使してActive Directoryの複雑な設定を自動で調査・分析し、権限昇格などの設定ミスなどセキュリティホールになり得る要素を検知した上で、生成AIによる日本語のレポートを提供する。これにより複雑な設定に労力をかけることなくActive Directoryのセキュリティ態勢状態を改善することが可能となり、ランサムウェアを使った不正アクセス防止につながる。
XCockpit Identityは、Active Directoryに対するセキュリティアセスメントサービスを提供しASM(Attack Surface Management)の一種となる。Active Directory内を探索して情報を収集し、過大な権限が付与されているアカウントや権限昇格等の設定ミスなどを自動的に発見する。調査・分析の結果については生成AIを用いて、日本語でレポートを作成する。また、権限修正のためのスクリプトも自動生成され提供されるため、担当者は効率的に権限設定変更作業を完了できる。
XCockpit Identityが複雑な設定の調査・分析・レポートを担うため、担当者は労力を割くことなくActive Directoryの状態を把握できる。また、生成AIによる自然な日本語での解説が提供されるため、担当者が現状を把握するのが容易になる。さらに、権限修正のためのスクリプトも自動生成され提供されるため、担当者は効率的に権限設定変更作業を完了でき、負担が軽減される。