コンタクトセンター関連ベンダー動向
〔2025/1/29〕AI Shift、キヤノンマーケティングジャパンと販売パートナー契約を締結
サイバーエージェントの100%子会社であるAI Shift(本社:東京都渋谷区、米山結人社長)は、キヤノンマーケティングジャパン(以下、キヤノンMJ)と販売代理店契約を締結したことを発表した。
AI Shiftは最先端の生成AI技術を活用して、チャット応対や電話応対を自動化する「AI Messegner Chatbot」および「AI Messegnet Voicebot」を開発・提供している。
昨今、ECサイトやカスタマーサポートのデジタル化が進み、顧客体験の向上が重要視される中、同社では業務効率化と品質向上を両立するためのソリューション提供に注力している。
今回の契約締結により、キヤノンMJの強力な販売体制と深い顧客基盤を活用し、同社のサービスの販売拡大を目指すとともに、より多くのお客様が抱える課題の解決に貢献していく。
さらに今回の協業を通じて、単なる販売代理店契約を超え、キヤノンMJの多彩なソリューションと同社の先進的な技術を融合させ、従来にはない新しい価値を創出することを目指す。
〔2025/1/27〕コールセンター自動化に取り組む東大発スタートアップのIZAI、サービス累計応対数が50万件を突破
IZAI(本社:東京都文京区、泉恭太社長)は、同社が提供するコールセンター関連サービスにおいて、累計対応件数が50万件を突破したことを発表した。
同社では、コールセンターを中心とした電話応対業務の完全自動化を目指し、AIや自然言語処理(NLP)、音声合成技術などを駆使してサービスを開発している。業種・業態を問わず、多様な問い合わせに対応できる高精度な音声認識と対話システムにより、人手不足が深刻化するコールセンター業界の生産性向上や働き方改革を強力にサポートしている。
同社は、音声AI技術のさらなる高度化とサービスの拡充を通じて、幅広い音声対話型AIサービスの生産性向上とイノベーション創出を目指していく。
独自の自然言語処理技術や音声認識をアップデートし、より柔軟かつ的確な対応が可能なVoicebotエンジンを開発している。企業ごとの業務フローに合わせたカスタマイズをさらに容易かつ迅速にし、導入企業のサービス品質向上・業務効率化に貢献する。
PBXや各種CRM(顧客管理システム)や在庫管理システムとのスムーズな連携を実現し、コールセンターオペレーションを含む総合的なカスタマーサポート環境を構築する。また、運用データをリアルタイムにAIで自動化できるエコシステムを目指す。
国内企業のグローバル市場への展開に向け、英語やアジア言語を含む多言語対応を進めることで、海外需要増への対応も視野に入れたサービス提供を進めていく。
〔2025/1/27〕モビルス、スカイマークの新設チャット窓口に「MOBI AGENT」、「MOBI BOT」を導入
モビルスは、スカイマーク(本社:東京都大田区、本橋学社長)に、有人チャットシステム「MOBI AGENT」とチャットボット「MOBI BOT」を導入、オラクルのカスタマー・サービス向上を支援するクラウドである「Oracle Fusion Cloud Service (Oracle Service)」と連携した、チャットサポートサービス「SKYMARKチャットサポート」を構築し、本格的に稼働開始したこと発表した。
スカイマークでは、これまで電話を中心とした顧客からの問い合わせ対応を行ってきたが、特定の時間帯や悪天候時などの繁忙期において、応答率の向上が課題となっていた。そこで、自動化による自己解決率の向上を図り入電数を削減し、特定の時間や時期における応答率低下の改善を行うため、モビルスが提供する有人チャットシステム「MOBI AGENT」、チャットボット「MOBI BOT」の導入、「Oracle Service」と連携したチャット窓口の構築に至った。
チャット窓口は、FAQと連携したチャットボットによる24時間365日可能な自動応答をはじめ、チャットボットで解決できない場合は、オペレーターがチャットで対応する仕組み。自動化による入電数の削減をはじめ、オペレーターによる有人チャットの開始で、1対1の対応に限定される電話と比べチャットの場合は並行して1対多の効率的な対応が可能になる。有人チャットの効率性で受電人員(1日当たりの配置人数)を減らし、運用コストの削減も目指している。
〔2025/1/24〕リンク、クラウド型コールセンターシステム「BIZTEL」の最新バージョン3.11.0をリリース
リンク(本社:東京都港区、岡田元治社長)は、PBX間を連携する際の内線通信可能な番号帯の拡大を可能にするクラウド型コールセンターシステム「BIZTEL」の最新バージョン「3.11.0」の提供を開始した。
リンクが提供するBIZTELは、さまざまな規模や業界の2,000社以上が利用するクラウド型のコールセンターシステム。クリアな通話、安定したシステム、高水準のセキュリティ、シニア層のオペレーターにも使いやすいユーザインターフェースに加え、AI による通話の評価・要約やボイスボット連携といった多彩な機能を提供しており、メーカー・小売・金融・製薬・IT・インフラ・サービス業などの幅広い業界において、顧客対応やセンター運営の効率化、業務の自動化を支援している。
例えば、社内の一部門でBIZTELを利用し、別の部門ではオンプレミス型のPBXを利用している場合、これまでは3〜6桁または10桁の内線番号であれば、内線での連携を実現できていた。一方で、企業の内線の採番ルールの都合により7〜9桁の電話番号での内線連携を要望する声もあった。
今回リリースしたPBX連携により、運用中の7〜9桁の番号を利用した内線通信も可能になり、導入時の負担を軽減できるようになった。さらに、外線経由で行っていた通信を内線にできるため、通信コストの削減も実現できる。
〔2025/1/23〕大阪ガスマーケティングとNTT Com、生成AIを活用した音声でのコンタクトセンター受付サービスを開始
大阪ガスのコンタクトセンター業務を受託運営する大阪ガスマーケティング(本社:大阪市中央区、森崎健志社長)は、NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)が提供する「生成AIボイスボット」を活用し、顧客からの電話に生成AIが自動で音声応対する受付サービスの試験運用を2025年1月23日より、一部の業務において開始し、2025年4月からの本格運用を目指す。
従来のオペレーターによる応対に加え、NTT Comの独自技術を用いた本ソリューションを導入することで、大阪ガスのコンタクトセンターにおける電話受付の利便性をさらに高め、お客さま満足度の向上を目指す。
大阪ガスマーケティングは、オペレーターによる電話受付に加え、インターネット受付やチャット受付などデジタル化への対応、音声自動応答ソリューションの導入による営業時間外の応対実現など、お客さまサポート窓口の拡充に努めてきた。一方、NTT Comは、生成AIなど先端技術を活用し、新たな顧客接点価値の創出と企業の競争力強化の支援に取り組んできた。
両社は、予め設定したシナリオで応対する音声自動応答ソリューションに加え、シナリオレスで応対が可能な生成AIを使用することで、顧客からの問合せにより幅広く対応することを目指す。問合せ内容の認識精度、回答精度の向上、未解決時のオペレーターへの転送フローの整備などの準備を重ね、この度サービスの試験運用開始に至った。
大阪ガスマーケティングが用意するFAQをもとに学習を行い、顧客からの電話での問い合わせに対して適切な回答を生成し音声で返答する。生成AIを活用することで自動応答での自己解決率を向上させる。混雑時などもお待ちいただくことなく、顧客対応を実現する。
また、本サービスの利用状況の分析、継続的な品質改善に取り組むとともに、NTT Comの独自技術で最適化した音声認識、AIエンジン、音声合成機能と、大阪ガスの業務手配システムなどを連携させることで、将来的には電話応対から受付内容の手配までの全業務プロセスの自動化実現を目指す。
〔2025/1/23〕Gen-AX、コンタクトセンターなどの照会応答業務を支援する生成AI SaaS「X-Boost」を提供開始
ソフトバンクの子会社であるGen-AX(ジェナックス、本社:東京都港区、砂金信一郎社長)は、コンタクトセンターやバックオフィス部門向けに、照会応答業務の効率化を支援する生成AI SaaS「X-Boost(クロスブースト)」の提供を開始した。X-Boostは、導入企業が自社のデータを活用してAIの精度を継続的に高め、自社に合ったAIに“賢く育てる”ことができる点が特長の生成AIサービス。Gen-AXの親会社であるソフトバンクが強固な法人顧客基盤を生かして販売すると同時に、両社が連携して「X-Boost」の導入と運用を強力にサポートし、企業のAX(AIトランスフォーメーション)を支援する。
Gen-AXは、2024年7月に本格的に事業を開始した、ソフトバンクの100%子会社。「自立に自律を融合し、次の“流れ”を生成する」をミッションに掲げ、企業向けの生成AI SaaSとコンサルティングサービスを提供し、企業のAXを支援している。これから本格化する「AIエージェント」時代を見据えて、企業のさまざまな業務の効率化や自動化を実現する、企業向けAIエージェントの展開を目指す。第1弾としてテキストベースの生成AIサービスである「X-Boost」の提供を開始し、2025年度に、音声生成AIを活用した自律思考型AI SaaS の提供を目指す。中長期では、サービス領域をさらに拡大する予定。
X-Boostは、コンタクトセンターやバックオフィスなどにおける問い合わせ対応を担う、さまざまな照会応答業務を支援する生成AIサービス。オペレーターが問い合わせ内容を入力すると、マニュアルや FAQなどの膨大な社内データからナレッジを検索し、最適な回答案を自動生成して、オペレーターの画面にスピーディーに表示する。導入企業は、業務負荷の軽減、対応スピードや品質の向上、対応内容の均一化などを実現できる。
X-Boostの特長は、検索拡張生成(RAG)やエンベディングモデルなどにより、高い回答精度を実現する他、LLMOpsにより、導入企業自身がAIの精度を継続的に向上させ、自社の特性に合ったAIに“賢く育てる”ことができる点。生成AIを導入した企業の中には、自社が保有する社内データを十分に活用できず、AIモデルの回答精度が低いまま、業務現場で利用が広がらないケースが散見される。X-Boostは、導入企業が保有するデータの事前学習に加えて、オペレーターなどの現場担当者が実際の業務で利用したログをフィードバックデータとして活用し、フィードバックと改善のサイクルを繰り返すワークフローにより、継続的にAIモデルの精度の向上を行う。また、AIモデルの学習や検索精度が不十分な場合、画面上でより適切な学習データを選択して追加学習を実行することが可能。その他、回答精度をテスト検証できる機能も備えている。
国内の大企業の約93%との取引実績を有するソフトバンクが、顧客への提案・販売を行う。また、Gen-AXが業務フローの整理(BPR)やデータ収集および作成、導入を強力にサポートする。
今後は機能の拡充などを図り、さらなる利便性の向上を目指す。また、2025年度に、コンタクトセンター業務の自動化を図る自律思考型AI SaaS の提供を目指す。さらに、同じグループ内の企業であるSB Intuitionsと、LLM(大規模言語モデル)に係る実証実験を行い、連携を図る予定。
〔2025/1/23〕RevCommとコムデザインが提供するコンタクトセンター向け通話解析AI、ニトリが導入
RevComm(本社:東京都渋谷区、會田武史社長)が提供する電話解析AI「MiiTel Phone」とコムデザイン(本社:東京都千代田区、寺尾憲二社長)が提供する「CT-e1/SaaS」を組み合わせたコンタクトセンター向け通話解析AIを、ニトリ(本社:北海道札幌市、似鳥昭雄会長兼社長)が導入した。これによりニトリの「コンタクトセンター」プロジェクトを推進する。
電話解析AI「MiiTel Phone」は、レブコムが提供する、コンタクトセンター業務における会話の内容を解析し、高精度のフィードバックを行う日本発の音声解析AI電話サービス。顧客と担当者が「何を」「どのように」話しているかわからない、というブラックボックス化問題を解消し、コンタクトセンターにおける顧客満足度を向上させる。
「CT-e1/SaaS」は、コムデザインが提供するクラウド型CTIサービス。低コスト・専用設備不要といったクラウド型サービスのメリットに加えて、機能の網羅性の高さや、導入企業ごとの柔軟なカスタマイズが可能という特長もあり、累計1,745テナント31,000席以上の企業に採用されている。
ニトリは、“製造物流IT小売業”という独自のビジネスモデルのもと、2032年ビジョン達成に向けてITを重要な要素と位置付けている。コンタクトセンターにおいては顧客の問い合わせに対して、24時間・365日(有人対応できない時間帯でも)解決できることを目指している。また、顧客の「自宅からでも相談したい」という要望に応えするために、家具や家電、インテリアコーディネートなどをオンラインからも相談できるサービスを強化している。
ニトリでは生成AIを活用した「コンタクトセンター」プロジェクトを推進しており、特に電話対応における音声データの活用を強化している。最新技術の活用により、お客様の声や問合せの有効活用およびオペレーターの対応品質を向上させ、お客様の満足度向上を目指している。
電話解析AI「MiiTel Phone」ならびに「CT-e1/SaaS」を利用し、顧客とのコミュニケーションの音声解析及び要約を行いる。まず、クラウド型CTIサービス「CT-e1/SaaS」で録音された音声データを、電話解析AI「MiiTel Phone」のIncoming Webhook*機能を利用して取り込む。「MiiTel Phone」では通話終了後数十秒で文字起こし、生成AIによる要約文が作成され、Outgoing Webhook機能を利用してニトリの顧客管理システム「coNnect」へ転送される。有効なキーワードを事前に登録することで、生成AIが「今後取るべき方針」を表示する。
また、これまでコンタクトセンターで利用してきた機能を継続できることは、今回のプロジェクトにおいて重要なポイントであった。「CT-e1/SaaS」では豊富な運用実績と開発力により、コンタクトセンターの運用に最適化したチャット機能やシートマップを提供し、オペレーター及び管理者の運用をサポートする。
これにより、これまでの運用で培われた高度なコンタクトセンターの機能ニーズを満たしつつ、最新のAI技術を取り入れる形でシステムの進化を図ることができた。