コンタクトセンター関連ベンダー動向

〔2025/10/29〕東邦ガスコミュニケーションズ、「VideoTouch」を導入

 VideoTouch(本社:東京都渋谷区、上坂優太社長)は、同社が提供する「VideoTouch」が、東邦ガスコミュニケーションズ (本社:愛知県名古屋市熱田区、永田和之社長)に導入されたことを発表した。
 東邦ガスコミュニケーションズでは、お客さまセンターにおいて、ガスの契約・料金対応、保守・点検、開閉栓、保安に関する問い合わせ対応など、幅広い業務を担っている。社員・派遣スタッフを合わせた約160名体制で運営しており、研修期間は3~4カ月に及ぶ。その中で、教育の属人化や研修中の離脱といった課題が長年の悩みとなっていた。
 特に、講師によって説明内容や指導の深さに差が生じやすく、新入社員と派遣スタッフの間で学習スピードに開きが見られることも、研修品質のばらつきにつながっていた。こうした状況を受け、教育の標準化と自律的に学べる環境の構築が急務となっていた。
 この課題を解決するため、AI・動画トレーニングプラットフォーム「VideoTouch」を導入し、誰もが同じ品質で学べる仕組みを整備した。研修の効率化とオペレーターの早期戦力化を実現することで、持続的な人材育成体制の確立を目指す。

〔2025/10/27〕神奈川県、救急電話相談のコンタクトセンター基盤にSalesforceの「Agentforce Public Sector」を導入

 セールスフォース・ジャパン(本社:東京都千代田区、小出伸一会長兼社長、以下、Salesforce)は、神奈川県に救急電話相談「#7119」のコンタクトセンター基盤として、Salesforceの公共機関向けプラットフォーム「Agentforce Public Sector」が導入されたことを発表した。
 新システムにより、オペレーターによる救急緊急度判定の標準化と相談内容のデータ化を実現し、行政救急「119」への不要不急の入電抑制を目標に、年間約42万件以上の問い合わせに対応可能な体制を構築した。今後、オペレーターが使用する救急緊急度判定画面や医療機関案内などの機能を県民が直接使えるようにWeb化し、このWeb画面とLINEを連携させることで、「誰にでも使いやすいシステム」を実現する計画(2025年11月7日にリリース予定)。
 神奈川県は人口約920万人の日本有数の大規模自治体で、DXの推進により医療サービスの質と持続可能性の両立を目指している。しかし近年、軽症での救急医療機関の受診や「119」への緊急性の低い入電が増加し、医療現場の負担が深刻化していた。こうした状況を受け、神奈川県は、看護師などが24時間365日体制で相談を受ける救急電話相談「#7119」を全県で展開することとし、2024年11月より運用を開始した。
 今回のシステムでは、Salesforce上でオペレーターが迷わず操作できる画面を実装している。これにより、質問に沿って入力するだけで救急緊急度が表示され、オペレーターによる迅速な救急緊急度判定をサポートする。これに加えて、ベテランが実施した適切な判定やアドバイスなどをナレッジとしてデータ化、蓄積することにより、ベテランの持つノウハウを要因分析して客観的に見える化した上で、経験の浅いオペレーターと共有することも可能となった。
 また、厚生労働省が公開する医療機関の基礎データ(ナビイ:医療機能情報提供制度)と県が有するデータ(当番輪番情報など)を組み合わせることで、病院受け入れ状況をよりきめ細かく案内することが可能になった。
 Salesforceでは、電話、LINE、Webをひとつの基盤で扱えるため、通話やチャットなどすべての相談データを統合データプラットフォーム「Data 360」に集約し、分析プラットフォーム「Tableau」で活用できる。将来的には、会話内容や判定結果を分析することで、自律型AIエージェント「Agentforce」がオペレーターに「次に確認する事項」や「適切な案内のしかた」などを提案することも可能となる。状況が目まぐるしく変わる現場でも、Salesforceは画面や判定フローをノーコード/ローコードで迅速に更新できるため、運用を止めることなく最新の状況に合わせることが可能。

〔2025/10/23〕AIVy、アバター付きAIチャット「ピタリー」がFAQ自動生成機能とボイスモードを提供開始

 Web対話接客AIアバター「ピタリー」を提供するAIVy(東京都港区、村上卓斗社長)は、2025年9月に「FAQ自動生成機能」、10月に「ボイスモード」をそれぞれ搭載した。本機能は、顧客からの要望を受けて開発されたもので、コールセンターの夜間対応や長時間待機、さらに近年増加している「カスタマーハラスメント(カスハラ)」対応といった社会的課題の解決を支援する。
 通信、通販、保険、旅行といったBtoC事業を展開する企業は、数万人規模の問い合わせを抱える大規模コンタクトセンターを自社で運営しているケースが多く、次のような課題を抱えている。
・長時間待ち・夜間非対応:「電話がつながらない」「1時間以上待つ」といった顧客からの不満
・簡易な問い合わせの集中:FAQで解決可能な質問の対応にオペレーターが追われ、本来対応すべき複雑案件への時間が不足
・チャットツールへの音声ニーズの高さ:特に30代以上の顧客から「声で話したい」「入力は面倒」といった要望
・カスハラの増加:理不尽な要求や過剰なクレームが現場負担を増大
 こうした背景から、AIによる自動対応とナレッジ蓄積を同時に実現する「FAQ自動生成機能」と、音声で自然に問い合わせができる「ボイスモード」を新たに搭載した。
 FAQ自動生成機能(9月リリース)は、ユーザーとの対話を自動的に蓄積・整理しFAQを生成。問い合わせ対応の効率化とナレッジ共有を実現する。さらに、コールセンタースタッフは管理画面から過去の回答や関連情報を瞬時に検索・入力でき、即答が難しい質問もその場で解決可能。
 ボイスモード(10月リリース)は、音声での対話に対応し、夜間や混雑時でもAIが一次対応することで、待ち時間削減と顧客体験の向上を実現する。また、スタッフが対応に迷う場面ではAIがナレッジベースを横断検索し、“わからない”をなくす支援を行う。
想定される利用シーンとして、ヘルプページや社内FAQをもとに、契約・手続き・注文・配送・予約などに関するよくある質問に自動で回答する。商品やサービスの詳細説明や案内業務の対応はピタリーで完結、人の判断やシステム操作を伴う対応は担当者へスムーズに引き継ぎぐ一次対応を担う。ピタリーが顧客のコンシェルジュとなり“聞き役”としてお客様の要件を整理し、担当者が本来の対応に集中できる環境を実現する。

〔2025/10/21〕京葉銀行、最新AIを搭載したコンタクトセンターシステム「Genesys Cloud CX」を導入

 京葉銀行は、最新AIを搭載したコンタクトセンターシステム「Genesys Cloud CX」を導入したことを発表した。
 同行では、2033年3月の創立90周年に目指す姿として長期ビジョンを策定し、経営資源の次世代化に取り組んでいる。その1つに「オムニチャネルの進化」を掲げ、AIなどを活用し、対面と非対面チャネルを連携させ、利便性とUI・UX向上を推進している。
 同システムは、最新AI機能により、問い合わせに対する応対品質を高め、コンサル ティング機能を強化することで、最適なサービスを最適なタイミングでご案内できる体制の構築に向けた重要なインフラ基盤と位置づけている。
 顧客の問い合わせに対し、オペレーターは、AIアシスト機能により最適な 回答候補の提示を受けることで、迅速かつ正確なご案内が可能となる。これにより、オペレーターのスキルに依存しない、高品質かつ均一な応対を実現する。
 IVR(自動音声応答)により、問い合わせ内容に応じて適切な担当者へスムーズにつなぐ。また、AIが顧客との通話内容を自動で要約・記録することで、オペレーターの事務作業負荷を大幅に軽減し、これにより創出された時間を新たな提案など、より付加価値の高い業務へシフトすることが可能となる。
 応対記録の自動化や、コンタクトセンター全体の稼働状況をリアルタイムで可視化する機能により、効率的なセンター運営を実現し、従業員の働きやすい環境を整備する。オペレーターが顧客1人ひとりの対応に集中できる体制を整えることで、応対のスピードと質が向上し、顧客満足度および従業員満足度の向上につなげる。
 顧客からの問い合わせ内容をAIが分析し、有益な情報(ナレッジ)として蓄積することで、24時間365日、顧客がいつでも質問できる自動応答サービスの構築を目指す。
 Genesys Cloud CXの導入は、コンタクトセンターシステムの構築に おいて高い実績を持つ都築電気が担当した。 また、問い合わせ内容の分析やナレッジ蓄積におけるAI活用については、2025年5月から9月にかけて日立製作所のAI専門チームと独自技術を活用した生成AIの技術検証を実施した。両社とは引き続き、質の高いサポート体制の構築に向けた検討を共に進めていく。

〔2025/10/21〕CAC identity、コンタクトセンター向け自動品質評価サービス「mimiro」を提供開始

 CAC identity(本社:東京都中央区、中西英介社長)は、感情解析AI「Empath」と大規模言語モデル(LLM)を組み合わせ、“人が聞いたように”話し方や印象まで評価できるコンタクトセンター向け自動品質評価サービス「mimiro」の提供を開始した。
 コンタクトセンターでは、オペレーターの応対品質を維持・向上させるために、日々の通話を聴きながら内容や話し方を評価する「品質モニタリング」が欠かせない。しかし実際には、SVが1件ずつ通話を聴き、評価・フィードバックするには多くの時間と人手が必要だ。
 通話本数が増える一方で、評価対象の選定から統一基準での採点、結果のフィードバックまでに膨大な工数がかかり、“人の耳”に依存した属人的な評価体制が大きな負担となっている。
 こうした中、近年のLLM(大規模言語モデル)の進化により、自動で応対を評価する仕組みへの期待が高まっている。しかし、テキストのみの解析では、耳で聞いたときに感じる「声のトーン」「話し方の印象」など、人間の“ニュアンス”を再現できないという課題があった。
 そこで同社は、日本で開発された数少ない音声感情解析AI「Empath」のデータを、独自の知見で統合し、LLMに“印象”と“内容”を判断させることで(特許出願済)、従来の自動評価の壁を超える新サービス 「mimiro」 を開発した。
 Empathは世界50カ国、約4,600社に導入され、コンタクトセンターだけでも約3,100席で活用されている実績を持つ技術。mimiroでは、その中でも特にコンタクトセンター向けに最適化された感情分析モデルを採用している。
 同サービスは、テキストと音響特徴の両面を解析し、応対内容だけでなくソフトスキルまで評価できる自動品質評価ソリューション。感情解析技術を日本で研究開発してきた同社だからこそできる、LLM×感情解析の独自プロンプト(特許出願済)で人の感覚に近い評価を実現。
 各通話を項目ごとにスコアリングし、根拠や改善アドバイスを含むレポートが自動生成される。さらに、オペレーターごとの成績を一覧表示するダッシュボード機能も搭載。忙しい管理者でも、「誰が要指導か」「どの点を改善すべきか」を一目で把握できる。 AIによる客観的な評価とわかりやすいレポートにより、品質向上サイクルを効率化する。
 テキスト内容だけではわからない、声の印象・抑揚・不自然な間などソフトスキルまで評価することができるようになり、人の感覚に近い自然な評価が可能になった。
 オペレーターをチームに紐づけることで、チームごとの成績を一目で把握できる。複数チームを兼務するオペレーターも、業務やチームごとに個別評価が可能。組織全体の品質管理をより柔軟かつ効率的に行える。
 既存評価ルールに合わせたチューニングも可能(オプション)。各社独自の評価ルールに合わせて、AIの評価基準をカスタマイズすることが可能。既存の評価項目に近い形での運用ができるため、導入時の負担を最小限に抑える。

〔2025/10/21〕コラボス、統合CRMマーケティングシステム「GROWCE」とAI CROSSが提供する「SMS 一斉配信機能」との連携を開始

 コラボスは、同社の統合CRMマーケティングシステム「GROWCE(グロウス)」とAI CROSS(本社:東京都港区、原田典子社長)が提供する「絶対リーチ!RCS」の「SMS(ショートメッセージサービス)一斉配信機能」との連携を開始した。あわせて、AI CROSSと販売協力に関する契約も締結した。
 多くの企業において、自社商品のサービス案内やキャンペーン情報をユーザーに届けるため、アウトバウンドコールを実施しているが、時間が合わず電話に出てもらえなかったり、知らない番号からの着信は敬遠される傾向があり、例え顧客にとって有益な情報であっても、届けたい相手に必要な情報が届きにくいという現状がある。
 このような課題を解消するため、ユーザーの見たいタイミングで確認してもらえるSMSを活用したいという要望があるものの、多くの企業では、顧客管理はCRMで行い、連絡は電話や郵送、メール、SMS、といったように複数のツールを併用している。そのため、SMSを配信する際は、CRMから顧客リストを手動で抽出し、別のSMS配信ツールへ登録するという作業が必要であり、担当者の負担となっている。
 また、同様に郵送やメールによる連絡手段においても、誰からのメールかわからないので見てもらえない、郵送だとコストがかかりすぎるなどの課題があり、特にメールアドレスを保有していない顧客へ連絡する場合は、接続率が低い電話かコストと手間のかかる郵送に頼らざるを得ない状況があり、SMS配信の要望が多くある。
 これまでGROWCEを利用する顧客がSMS配信をしたい場合、CRMから顧客リストを手動で抽出し、別のSMS配信ツールへ登録するという作業が必要であったが、これらのデータ取り込み作業は一切不要となり、GROWCE上で管理している顧客情報を用いて、簡単にSMSの一斉配信が可能となる。これにより、1リストあたり30分~1時間程度発生していた担当者の作業時間をゼロにすることができ、業務効率化に貢献する。
 企業が販促を目的として、個人や法人に商品・サービス案内、キャンペーン情報などを送付するダイレクトメールは、到達率やレスポンス率が比較的高く、ターゲットに合わせてデザインを変更できるなど、実施する企業は多いものの、郵送の場合は、郵送費(1件あたり110円)および印刷、封入、宛名書きなどの作業工数等の手間がかかるという課題があった。そのような場合においてSMSを利用することで、到達率は維持しながら、郵送コストや作業工数を大幅に削減し、スピーディかつエコな情報配信を可能にする。
 SMSは、一般的に開封率が80%〜90%と非常に高いため、重要情報を確実に届け、マーケティング効果の最大化に貢献できる。例えば、キャンペーンやイベント開催についてSMSを一斉配信したい場合は、それらのお知らせを送りたい人だけに選択して送付が可能。また、配信した後に不達であるか否かは、GROWCE上で確認できるため、不達でない人にのみ、電話をすることも可能になり、顧客の状況に合わせてセグメント配信することで、マーケティング効果の最大化に貢献する。
 AI CROSSとは、2023年7月に同社のクラウド型CTIコールセンターシステム「COLLABOS PHONE」とAI CROSSのSMSサービス「絶対リーチ!SMS」との連携も開始している。
 同社は、今後もシステム連携等の協業を通じて、コールセンターにおけるあらゆるコミュニケーションを最適化し、世の中を「より豊かに」「より便利に」するための事業推進により一層力を入れていく。

〔2025/10/20〕DID-GLOBAL、外国人向け賃貸サイト「Apartment Japan」通訳機能付きコールセンターサービスを正式提供開始

 DID-GLOBAL(本社:大阪市中央区、近藤暁子社長)は、同社が運営する、外国人向け賃貸募集・契約サイト「Apartment Japan(アパートメントジャパン、以下、APJ)」が、Renxa(本社:東京都豊島区、坂本幸司社長)との提携により、「通訳機能付きコールセンターサービス(APJサポートサービス)」の提供を2025年10月1日より正式に開始したことを発表した。
 同サービスにより、Apartment Japan検索サイトでの物件選択およびApartment Japan契約システムを用いた物件契約前後の問い合わせや手続きに関するサポートを英語で受けられる体制を整え、外国人入居希望者が母国にいながら安心して日本の賃貸借契約を完結できる環境を提供する。さらに、入居時のライフライン契約を母国語で支援するRenxaの「Lifestyle Advisor Global」との連携により、入居後の生活サポートも一体的に行うことが可能となった。
 Apartment Japanは、日本で1カ月以上滞在・居住を希望する外国人が、検索から見積取得~申込~電子契約~クレジット決済までを英語対応でワンストップ完結できる日本初のDX賃貸プラットフォーム。しかし、Apartment Japanを利用または検討する多くの不動産会社では、「契約前や入居後の英語対応に不安がある」という声が多く、外国人への賃貸をためらう要因となっていた。
 今回のAPJサポートサービスは、そのような課題を解消し、外国人受け入れをよりスムーズにするために開発された仕組み。
 APJサイト上の物件詳細画面に専用アイコンを設置。サイトユーザーは、電話またはWhatsAppから直接コールセンターにアクセス可能。コールセンターは、英語による一次対応を行い、必要に応じて加盟店に確認・翻訳のうえでコールバック。契約前後の質問対応から、成約案内、入居中の一次対応までを包括的にサポート。 ライフライン契約支援サービス「Lifestyle Advisor Global」とも連携し、電気・ガス・インターネット開通なども多言語で支援。
 Apartment Japanは、Renxaが提供するLifestyle Advisor Globalとの連携により、外国人入居者がよりスムーズに日本での生活をスタートできる仕組みを整備する。今後は全国の管理会社・オーナーへの導入を拡大し、地方の空室対策や外国人定住促進、地域活性化への貢献を目指す。


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