CRM関連ベンダー動向

〔2023/7/4〕FLUED 、生成系AIでCRM/MA/SFAの役職・部署仕分けを自動化するツールをリリース

 FLUED (本社:東京都港区、松永創社長)は、OpenAI社のAPIを利用しHubSpot上に登録された役職名や部署名を自動で仕分けするツール「HubSpot役職仕分けツール by GPT」および「HubSpot部署仕分けツール by GPT」をリリースした。名称が多岐にわたる役職名・部署名を区分ごとに仕分けすることでリスト作成やターゲティングメール配信など容易かつ効果的に実行可能。
 昨今、多くの組織でCRMやMAの導入によってデータの一元化や体系化が進む一方で、実際に営業やマーケティングに活用するためのデータ整備が課題となっている。
 特に、部署や役職の情報はターゲティングや分析を行ううえで重要ですが、会社によって様々な名称が存在することから、十分な活用が難しい面も持ち合わせている。
 HubSpot役職仕分けツール by GPTおよびHubSpot部署仕分けツール by GPTは、OpenAIの生成系AIによって部署名・役職名を所定区分ごとに仕分ける。これにより部署・役職で絞ったリスト作成やターゲティングメール配信、ABMへの活用が容易に可能。

〔2023/7/4〕セールスフォース・ジャパン、Consumer Goods Cloudの新機能を国内提供開始

 セールスフォース・ジャパン(本社:東京都千代田区、小出伸一会長兼社長、以下、Salesforce)は、業種特化型クラウドであるSalesforce Industry Cloudの消費財業界向け製品「Consumer Goods Cloud」の新機能、Trade Promotion Managementを日本市場で提供開始すると発表した。これにより、消費財企業はプロモーションと店頭施策の管理を強化することができるようになる。
 Trade Promotion Managementは、販促費を用いたプロモーション業務を合理化し、プロモーションの効果を最大化するために、プロモーション業務全般における信頼できる唯一の情報源(SSOT:Single Source of Truth)を構成することができる。Trade Promotion Management が提供する機能は、以下の通り。
 Key Account and Promotion Planning(キーアカウント管理とプロモーション計画): スプレッドシートに似たグリッド画面で、アカウントマネージャーは顧客のビジネスプランと予算、計画に対する進捗などを予め定めた指標に沿って効的に管理することができる。営業チームは、販売計画を達成するために、いつ・どの商品や店舗に対してプロモーションが必要なのかが明確になり、最適なプロモーションを作成し展開することで、収益の最大化を図ることができる。
 Trade Promotion Analytics(トレードプロモーション分析):販売実績データを連携することで、販促費の効果を計画時と比較可能な指標で簡単に測定できるようになるため、成功したプロモーションや計画を達成したプロモーションをより明確に可視化できるようになる。これにより、チームは最もパフォーマンスの高いプロモーションを繰り返し実行し、損益分岐点に達しないプロモーションは実行を控えるといった判断が可能となり、販促費の効果を最大化できる。
 Funds and Claims Management(資金と請求の管理):目的に応じた販促費の資金枠を設定し管理することで、アカウントマネージャーは年間で割り当てられた資金や利用済みの資金、プロモーション計画に利用可能な資金を明確に把握できるようになる。これにより、自然とROIを意識したプロモーション計画が促され、プロモーション終了後には請求額と支払額を照合することができる。
 Unified Account View(統合アカウントビュー):メディア、マーチャンダイジング、販促にまたがり、いつ、どのようなプログラムが実行されているのかを可視化する統一されたアカウントビューを提供する。これにより、チームは販促活動を全国的なマーケティングキャンペーンや小売店主導の店舗内プログラムと重層的に展開する、類似プロモーションの期間が重複することを避けるといった判断をすることで、プロモーションのROIをさらに高めることができる。
 なお、Trade Promotion Managementが提供するキーアカウント管理機能に限定したソリューションである「Customer Planning and Forecasting」も今回合わせて提供を開始する。これにより、消費財企業はまず顧客毎のビジネスプランや販売計画といったアカウント管理の最適化からスタートし、その後プロモーションの管理や分析、予測といった機能を段階的に活用しながら、プロモーション業務全体の最適化を実現するといったジャーニーを描き、変革に取り組むことも可能となっている。

〔2023/6/27〕インテック、栃木銀行に「F³CRMサービス」と連携した業務のデジタル化ツール「POWER EGG」を導入

 インテックは、栃木銀行に、金融機関向け総合情報系ソリューション「F³(エフキューブ)CRMサービス」と連携した、業務のデジタル化ツール「POWER EGG(パワーエッグ)」をアマゾン ウェブ サービス(以下、AWS)上に構築したことを発表した。
 POWER EGGは、ディサークルが提供する、グループウェア、汎用申請ワークフロー、Webデータベースなどの機能を連携した、プロセスを可視化できる業務のデジタル化ツール。インテックのF³CRMサービスとPOWER EGGを連携することで、情報の一元化による検索性や利便性を向上できる。
 F³CRMサービスとPOWER EGGの双方で登録した行内スケジュールや面談計画を連携することが可能。F³CRMサービスの面談計画表とPOWER EGGのスケジュール一覧を相互共有することで、二重登録の解消や登録誤りを防止し、業務効率化を実現する。
 F³CRMサービスと連携したPOWER EGGの導入では、インテックが提供する「統合型セキュアネットワークサービス」を活用し、F³CRMサービスと連携する既存システム、さらにAWSとの接続を統合した。
 セキュリティの観点からPOWER EGGのシステムを閉域ネットワークで接続でき、かつクラウドサービスの利用検討など今後のDX推進を見据え、AWSを採用した。
 これにより、導入環境の老朽化やリソース不足などのリスクを抑えながら、AWSのメリットである短期間、低コストでの環境構築とシステム負荷やビジネス成長に合わせた柔軟性、外部クラウドサービス連携時の拡張性などを得ることが可能となった。

〔2023/5/18〕TSUIDE、DeNAのクラウド型RPAサービス「Coopel」の販売・導入支援を開始

 複業人材活用による営業DX支援サービスを提供するTSUIDE(本社:東京都中央区、松田輝正社長)は、ディー・エヌ・エーが提供するRPAサービス「Coopel」の販売・導入支援サービスを提供を開始したことを発表した。
 TSUIDEは創業以来、多くの中小企業のSFA、CRM、MAツールの導入支援を行っている。その中で、日々発生する定型業務の改善をできないか多く相談を受けていた。RPAサービス、Coopelの提案により取引先企業のニーズに応えられると判断し、販売・導入支援の取組みを開始することした。
 RPAサービスの費用相場は、クラウド型でも約月額10万~と高額な費用がかかるケースが多い中、Coopelでは月額5940円から利用可能。導入のハードルが低く、クライアント企業の要望に合った価値を提供することができる。

〔2023/5/17〕デジタルシフト、次世代アプリCRMプラットフォームを提供するインサイトコアの株式を取得

 日本全国の企業のデジタルシフトの実現を支援するデジタルシフト(本社:東京都千代田区、吉田康祐社長)は、次世代アプリCRMプラットフォームを提供するインサイトコア(本社:東京都千代田区、竹村義輝社長)の株式を取得し、連結子会社化したことを発表した。
 インサイトコアは、2003年9月に創立し、現在は次世代アプリCRMプラットフォームである「Insight Core」をはじめ、OMO領域のマーケティングに特化したコンサル型の実務サポート「OMO Marketing Studio」や、外食・流通小売り向けサブスクポータルメディア「MONSTAR PASS」などを提供し、過去15年以上にわたり培ってきたデジタルによるCRM推進(戦略立案・システム開発・オペレーション)に強みをもつ企業。
 また、現在デジタルシフトでは、企業のデジタルシフト推進を、個社ごとの状況に応じたDX開発と、CX開発を通じて支援している。そのなかで、顧客企業におけるCX開発においては、日本国内のアカウントが9,300万人以上(2022年9月末時点)にのぼるLINEの運用がさらに活発化しており、提供するサービス「TSUNAGARU」を通じて、企業における顧客1人ひとりの興味・関心に寄り添った顧客体験をサポートしている。
 今回の連結子会社化により、特に昨今注目が集まるLINEミニアプリの開発において、両社が有するCRMサービス構築の実績と、長年のデータ運用知見を掛け合わせた支援体制を強化するとともに、成長志向企業の事業成長につながる、新たなサービス提供を目指す。

〔2023/4/25〕テクマトリックス、タイ王国バンコクに現地法人を設立

 テクマトリックスは、タイ王国バンコクに現地法人、TechMatrix Asia(以下、テクマトリックス アジア)を設立した。
 テクマトリックス アジアは、タイ王国を中心にASEAN地域でコンタクトセンターCRMシステム/FAQナレッジシステム「FastSeries」の販売、マーケティング、および、技術サポートを行う。テクマトリックス アジアの設立によりCRMソリューション事業の事業拡大を加速する。
 テクマトリックスは、日本国内トップクラスの導入実績を誇るコンタクトセンターCRMシステム/FAQナレッジシステム「FastSeries」の開発・販売を行っている。2018年にASEAN地域での販売拡大を目的としてタイ王国バンコクに駐在員事務所を設立し、販売代理店の支援など、同地域での事業拡大を進めてきた。この度、更なる事業拡大を目指しタイ王国に現地法人を設立した。
 ASEAN地域は、経済成長を続けており、タイ王国はその中でも特に注目される国の1つ。企業のデジタルトランスフォーメーションは急速に進んでおり、企業と顧客との関係を強化するコンタクトセンターCRMシステムやFAQナレッジシステムの需要拡大が見込まれる。テクマトリックス アジアの設立により、積極的で機動的な販売・マーケティング活動を行うことで、拡大する需要を取り込む。また、タイ王国での資本業務提携先であるSocial Media分析大手WiseSight社、並びに、Customer Data Platform(CDP)大手Choco Card社との協業を一層深めることで、CRMソリューション事業の拡大を加速する。

〔2023/4/25〕トライコーン、CRMプラットフォーム「クライゼル」をChatGPTと連携

 トライコーン(本社:東京都新宿区、福原雄亮社長)は、CRM プラットフォーム「クライゼル」をOpenAI社が提供するChatGPTと連携することで、アンケートなどで使用するデータベースやフォームの作成を簡単かつ短時間でできる「データベース作成AI支援機能」を5月より提供を開始する。
 クライゼルはWeb上でCRM活動を実施するうえで必要となるさまざまな機能がパッケージされたCRMプラットフォーム(SaaS)。自由にいくつでも作成できる顧客データベース、多目的・多用途で利用できる高機能なWebフォーム、高度なメールマーケティングが実行できるメール配信、顧客エンゲージメントを高める会員サイト等の様々な機能をご利用いただくことができる。
 5月より提供開始する「データベース作成AI支援機能」は、ChatGPTと連携してアンケートなどで使用するデータベースとフォームを簡単かつ短時間(数分)で作成できる機能。これまでアンケートフォームなどを作成する際は、一から質問項目や回答形式を考えデータベースとフォームを手動で設定する必要があり、設問項目数に応じて時間と手間がかかっていた。「データベース作成AI支援機能」を利用することで、アンケートの目的やターゲット層、項目数などをAIに指示すると、それらに適したデータベース項目とフォームを生成するための提案をAIから受け、必要な設定を短時間(数分)で完了させることが可能となる。また、担当者はAIにより提案・生成された項目を手動で調整でき、アンケートフォームなどを短時間で用意することが可能となる。
 トライコーンでは今後も、ChatGPTをはじめとするジェネレ―ティブAIなどの活用を推進し、SaaSサービスの機能拡充を図りながら、企業のDXを総合的に支援していく。


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