インハウスセンター動向
〔2025/7/28〕千趣会、千葉コールセンターを閉鎖
カタログ通販「ベルメゾン」を手がける千趣会は、子会社の千趣会コールセンターが運営する千葉コールセンター(以下、SCC千葉)を閉鎖すると発表した。SCC千葉の全従業員119人は他の拠点に異動か退職する。
同社は 2022年以降大変厳しい業績が継続する中、業績を回復させ黒字化と持続的な成長フェーズに乗せるため、2025年2月13日に「再生計画(2025 年~2027 年)」を発表した。この中で、通販事業の構造改革の主要施策の1つとして、コールセンターの合理化による費用削減を含むコスト構造の見直しを掲げている。その一環としてSCC千葉の閉鎖と人員削減などの合理化を行い、併せて資産売却を実施するものです。なおSCC千葉の資産売却時期については未定。
SCC千葉で行っていた業務はSCCの福岡コールセンターおよび大阪コールセンターなどへ移管し、事業を継続する。事業所の閉鎖や人員の削減などに伴う損失として、2025年12月期に約4億円の計上を見込む。
〔2025/7/23〕ミロク情報サービス、生成AI活用の問い合わせ対応Webサービスを会計事務所のクライアント企業を対象に無償提供開始
財務・会計システムおよび経営情報サービスを開発・販売するミロク情報サービス(本社:東京都新宿区、是枝周樹社長、以下、MJS)は、生成AI(Azure OpenAI Service)を活用したチャットボット形式での問い合わせ対応Webサービス「MJS AIアシスト」を独自に開発し、MJSの製品・サービスを利用会計事務所のクライアント企業を対象に提供を開始した。MJS AIアシストは無償で利用でき、製品に関する疑問やトラブルを、クライアント企業自身で迅速に自己解決できるよう支援する。
MJS AIアシストは、顧客が入力した質問に対し、RAG技術を用いて、マニュアルやFAQ、過去のお問い合わせデータ(ナレッジ)の一部など、これまでに蓄積された膨大な情報から関連性の高いものを検索し、適切な回答を生成する問い合わせに対応するWebサービス。
会計事務所の顧客向けサポートサイト「TVS」よりMJS AIアシストを起動し、質問をテキストで入力すると、関連性の高い類似FAQ記事が表示される。そこから画像付きの解説記事を確認し、問題解決を図ることが可能。FAQで解決しない場合には、同画面内にある「AIで回答」ボタンをクリックすることで、AIが生成した回答を、引用元のFAQやマニュアルへのリンクと共に得ることができる。また、生成された回答はPDF形式にてダウンロードができ、手元資料として活用できる。なお、リソースの最適化の結果、社内先行利用時(「MJS BOT」)よりも精度は15%向上、生成スピードは3分の1以下に短縮できたことにより、ストレススムーズに疑問を解決できる。
MJS AIアシストは、生成された回答に対し顧客から評価をフィードバックいただく機能を実装しており、MJS社内で結果を分析し対策を実施することで、継続的な精度向上を図る。また、日々更新されるマニュアルやFAQなどの文書は毎日MJS AIアシストへ自動的に取り込む仕組みを実現しているため、人の手を介さずに日に日に回答できる範囲が広がり、回答精度が改善する特徴を持つ。
今後、TVSサイト以外に、会計事務所向けERP製品「ACELINK NX-Pro(エースリンク エヌエックスプロ)」からMJS AIアシストを直接起動し、使い方などの疑問が生じた際によりスピーディーに自己解決できるようにしていく(2025年9月予定)。さらに、今年度中には企業ユーザーに対してもMJS AIアシストを提供することで、より幅広い顧客のスムーズな問題解決と顧客への付加価値向上に向け取り組んでいく。
MJSは、電話サポートを中心に年間44万件(2024年度実績)を超える問い合わせに対応し、顧客がいつでも安心してMJSシステムを利用いただける体制を構築している。また、会計事務所の顧客向けサポートサイト「TVS」にはマニュアルやFAQなどのWebサポートコンテンツを充実させている。製品・サービスの使い方などのサポートを必要とする顧客はFAQを探してから問い合わせをする傾向にあるため、MJS AIアシストの提供により、自然な日本語で質問入力するだけでFAQを探す手間を軽減し、生成AIによる回答提示によりスピーディーな自己解決を支援することで、顧客満足度向上と問い合わせ対応業務の効率化を目指す。
〔2025/7/22〕ネットプロテクションズ、生成AIを活用した自動応答で問い合わせの約70%を即時解決
ネットプロテクションズ(本社:東京都千代田区、柴田紳社長)は、後払い決済サービス「atone(アトネ)」において、生成AIを活用した自動応答機能を導入し、一部の問い合わせにおいて約70%の解決率を実現した。このAI機能には、アマゾン ウェブ サービス(以下、AWS)が提供する「Amazon Bedrock」が使われている。
atoneの利用者が増えるに伴い、問い合わせ件数も前年比で2倍に急増した。特に「不正利用」に関する問い合わせは、顧客の安全を守るためにも、すばやく・正確に対応する必要がある。しかし、限られた人手ではその対応に限界があり、より効率的な仕組みが求められていた。
この課題に対して、同社では以下のようなシステムを構築した
・Amazon Bedrock と AWS Step Functions を使って、問い合わせ対応の流れを自動化。
・Zendesk(CRMシステム) と連携し、顧客からの問い合わせ内容をAIが読み取り、マニュアルやFAQをもとに自動で初回回答を生成。
・生成した回答を、AIが「そのまま送ってよいかどうか」まで判断。
・特に緊急性の高い内容(例:不正利用)に対しては、AIの判断で人手を介さず自動で返信可能に
この取り組みにより、AIが作成した初回回答で解決した問い合わせの割合は約70%に達し、対応スピードも大幅に改善された。顧客が不安を感じる場面でも、より早くサポートできる体制が整った。また、対応スタッフの業務負担も軽減されている。
今後は、過去の対応履歴データも活用してAIの回答精度をさらに高め、自動化の範囲を拡大していく予定。FAQの強化なども進め、より迅速かつ正確な顧客対応を目指す。
〔2025/7/18〕みずほFGとソフトバンク、AGI時代を見据えたAI領域における戦略的包括提携契約を締結
みずほフィナンシャルグループ(以下、みずほFG)とソフトバンクは、来たるAGI(汎用人工知能)時代を見据えた戦略的包括提携契約を2025年7月16日に締結した。本契約に基づいて、みずほFGは、ソフトバンクがOpenAI社と共同開発を進める、個々の企業のシステム・データを統合し企業ごとにカスタマイズされた最先端AI「Cristal intelligence※」を、金融業界で初めて導入する予定。
みずほグループ(以下、みずほ)は、お客さま・社会課題を起点に、最先端AI技術などを最適に活用することで、「最高の顧客体験」「オペレーショナルエクセレンス」の実現を目指す。2030年度までに、2024年度対比で3,000億円程度の効果発現を目指し、以下の取り組みを行う。
・顧客が、24時間365日、最適なサービスを利用できる体験の実現
・AIが膨大な取引データや市場動向等を解析し、法人のお客さまであれば、いつでも、即時に最適な融資や経営アドバイス等を利用可能である体験など
・営業活動の生産性2倍以上向上
・低付加価値業務最大50%削減
・コンタクトセンター関連生産性最大50%向上など
具体的な取り組みとして、みずほは、法人の顧客を中心に、24時間365日、AIが膨大な取引データや市場動向などを解析し、即時に最適な融資や経営アドバイスなどを利用できるサービスと、心情面の寄り添いを必要としている時や重要な判断が必要な時は、顧客の希望に応じて金融のプロフェッショナルである担当者に相談できる体制を構築して、新しいユーザー体験の実現を目指す。みずほとソフトバンクは、みずほが独自に保有するデータやナレッジと、ソフトバンクの最新のAIやデジタル技術、業務プロセス改革に関するノウハウを活用することで、業務の標準化・高度化・自動化の加速による課題解決を推進する。
また、みずほは、最先端AI技術等を最適に活用した「最高の顧客体験」「オペレーショナルエクセレンス」の実現を支える人材に対しては、採用、育成、評価、異動プロセスに対するAI活用により、AIを使いこなす力、創造性、共感力といった、人ならではの付加価値提供力を高めていくことを目指す。
さらに、みずほとソフトバンクは、ソフトバンクの子会社であるSB Intuitionsが開発を進める日本語特化型の大規模言語モデル(LLM)「Sarashina」を基盤に、金融に特化したLLMの研究開発を開始する。
みずほとソフトバンクは、AGI時代に向けて、金融業界における「Cristal intelligence」などの最先端AI技術の活用を加速し、金融業界へ幅広く展開することでユーザー体験の変革と抜本的な生産性の向上とともに、顧客および社会への一層の貢献を目指していく。
〔2025/7/16〕Gen-AX、24時間365日、顧客に寄り添うAIオペレーター「X-Ghost(クロスゴースト)」を開発
生成AIを活用したSaaSプロダクトの開発・提供と、企業のAX(AIトランスフォーメーション)を支援するコンサルティングサービスを提供するGen-AX(本社:東京都港区、砂金信一郎社長)は、コンタクトセンターにおける自律思考型AIの音声応対ソリューション「X-Ghost(クロスゴースト)」を開発した。まずは三井住友カードと先行導入による検証を実施した上で、2025年度中に正式に提供を開始する。
X-Ghostは、コンタクトセンターにおけるさまざまな問い合わせに対し、AIオペレーターとして自律思考型で、かつ人間らしい自然な会話で音声対話を行い、人間のオペレーターと共に企業の価値貢献を担う。
Gen-AXが提供するX-Ghostは、コンタクトセンターが直面する深刻な課題に対し、生成AI技術を活用した革新的な音声対話ソリューション。
・人間らしい自然な音声対話によりスムーズな顧客応対を実現
・深い業務知識を基に業務構造を分析・データ化し、顧客ごとの対話内容を品質評価とともに蓄積
・LLM Opsの仕組みにより、AIが自律的に学習・進化し、常に最適な回答や提案の提供を目指す
これにより、従来のコンタクトセンターが抱えていた高い離職率による応対品質のばらつきや、業務負荷の増大といった課題の解決を支援する。さらに、企業が提供する多様な商材・サービスにリアルタイムで対応し、顧客1人ひとりに寄り添ったコミュニケーションを実現する。
今後は先行導入企業との技術的な検証を経た後に、2025年度中の正式提供を目指す。さらに、グループ企業であるSB Intuitionsとも連携していく予定。
〔2025/7/15〕テレコメディア、りそな銀行の大阪2店舗に映像通訳サービス「ジャパンダイヤル」の導入が決定
多言語コンタクトセンターサービスを運営するテレコメディア(本社:東京都豊島区、橋本力哉社長)は、りそな銀行の大阪2店舗に映像通訳サービス「ジャパンダイヤル」の導入が決定したことを発表した。
大阪府および大阪市は海外からの投資を呼び込み国際的な金融機関や人材が集まる都市を目指す「金融・資産運用特区」に指定されている。特区は、資産運用立国の実現を掲げる政府が設けた制度で、特区に指定された大阪府と大阪市、東京都、北海道と札幌市、福岡県と福岡市の4つの地域では海外から金融機関や資産運用会社を呼び込むための環境整備や規制緩和を進めている。こうした取り組みの一環として、大阪府市と金融機関が連携することで、口座開設手続きの迅速化・円滑化をめざすネットワークが構築されている。
りそな銀行の大阪営業部、梅田支店の窓口業務において、この取り組みにおける外国人顧客への対応をさらに強化するため、ジャパンダイヤルを導入する。本サービスは、映像を通じて通訳者がリアルタイムに多言語対応を行うもので、金融取引における言語の壁を解消し、顧客のご要望を漏らさずに聴き取り、また、金融機関として顧客に伝えなければならないことを間違いなく伝えることで、大阪府と大阪市が推進する「国際金融都市OSAKA」構想および、政府が指定する「金融・資産運用特区」の施策に寄与する。
〔2025/7/14〕カラクリ、三菱UFJアセットマネジメントが「KARAKURI」シリーズを導入
カラクリ(本社:東京都中央区、小田志門社長)は、三菱UFJアセットマネジメントが顧客の自己解決ニーズに応えるため、AI搭載FAQ「KARAKURI smartFAQ」および高機能AIチャットボット「KARAKURI chatbot」を導入したことを発表した。
2024年1月に新NISA制度が開始され資産運用業界への注目度が高まりつつあるが、三菱UFJアセットマネジメントでは、以前から将来的な顧客からの問い合わせ増加に備えた体制強化を検討してきた。投資信託の保有者が増加し資金流入や資産残高が拡大することで、商品の仕組みや運用状況などに関する問い合わせが段階的に増加していくことが想定されたためだ。
同社のコンタクトセンターは2023年度から「コールセンター」から「コンタクトセンター」に名称変更し、電話問い合わせだけでなく、より広範囲の顧客対応をめざす「お客さま接点の総合窓口」としてのミッションを掲げている。既存のFAQページはあったものの、AI機能による検索性および顧客の自己解決力向上とVOC(Voice of Customer)収集強化を目的として、計画的にKARAKURI導入を進めた。
三菱UFJアセットマネジメントでは、同社のWebサイト上にKARAKURI smartFAQを設置し、投資信託に関する一般的な質問から自社ファンドに関する内容まで、幅広い顧客の疑問に対応している。さらに、各ファンドの個別ページにKARAKURI chatbotを設置することで、どのような「困りごと」が発生しているのかを可視化し、よりきめ細かなサポートの実現をめざしている。
・KARAKURI smartFAQ:既存FAQを整備し、AIによるキーワードサジェスト機能を追加
・KARAKURI chatbot:各ファンドページでのお客さま行動をより詳細に把握し、会話ベースでのVOC収集を実現導入効果
・FAQ閲覧数が導入前比で1.5倍に増加
・自然検索からの流入増加により顧客の自己解決を促進
・管理画面の使いやすさによる運営負担軽減
・チャットボットの回答を自動で診断し改善提案するAI機能を活かして運用効率が向上