インハウスセンター動向

〔2026/9/14〕ファンケル、約30万件の独自データと3つのAI技術を融合した新基盤「FANCL COE LINK」を9月始動

 ファンケルは2026年9月から、コンタクトセンターに寄せられる顧客の声を、製品やサービスの改善や応対品質の向上に生かす新たなお客様理解基盤「FANCL COE LINK(ファンケル コエ リンク)」を本格始動することを発表した。
 FANCL COE LINKは、音声認識AI、声分析AI、応対品質評価AIの3つのAI技術と、同社が長年蓄積してきた約30万件の独自の顧客データを融合した基盤。顧客の感情変化や潜在ニーズの可視化から、部門横断での活用、応対品質の向上までを一気通貫で実現する点が大きな特長。通話内容を高精度にテキスト化し、属性情報や購買履歴などと組み合わせて分析することで、表面的な問い合わせ内容だけでなく、顧客の期待、不安、不満、さらには言葉になっていない潜在ニーズまで多角的に把握する。コンタクトセンターに寄せられた声を、製品開発、品質、マーケティングなどの各部門が迅速に活用し、企業活動全体の改善へつなげる。
 同社は創業以来、「正義感を持って世の中の『不』を解消しよう」という理念のもと、お客様1人ひとりの声に耳を傾け、その声を製品やサービスづくりに生かしてきた。
 一方、近年は顧客との接点が多様化し、コンタクトセンターに寄せられる声も増加している。カスタマーサービス業界では人材確保も課題となる中、限られた人員で応対品質を高めながら、顧客の声をより深く分析し、迅速に社内活用することが求められている。
 そこで同社は、AIを活用して記録・分析・評価にかかる業務を効率化し、人にしかできない対話や、お客様理解の深化により多くの力を注ぐため、FANCL COE LINKを構築した。
◆音声認識AI:通話を自動で記録し、応対後の業務時間を約46%削減
 モビルスの音声認識を行うAIオペレーション支援「MooA CommNavi」を活用し、顧客との会話を全文テキスト化。通話内容をそのまま分析に活用できるほか、自動要約機能により、応対後の記録業務時間を約46%削減できる見込み。創出した時間は、お客様との対話や応対内容の充実に振り向け、コンタクトセンターの応対品質向上につなげる。
◆声分析AI:期待や不安の変化を捉え、潜在ニーズを可視化
 RightTouchの「QANT VoC」を活用し、通話内容の全文データに、属性情報や購買履歴など独自の約30万件のデータを組み合わせて分析する。製品やサービス別などの切り口から、顧客の前向きな気持ち、不安、不満などを可視化。特定の時期や場面で不安、不満が高まる兆しも捉え、課題の早期発見や製品やサービスの改善、新たな施策の検討に生かす。
◆応対品質評価AI:通話確認にかかる管理者の負担を100%削減
 スタジアムの「Dr.Tel」により、これまで管理者が通話を1件ずつ確認して行っていた評価業務を支援しする。評価のための通話確認を100%削減し、管理者は従業員教育や応対力向上により多くの時間を充てられるようになる。従業員も、AIによる客観的かつ網羅的なフィードバックを受け、応対品質の向上につなげる。

〔2026/9/14〕RightTouch、ファンケルとAIを活用したコンタクトセンター起点の顧客体験向上の取り組みを共同で開始

 エンタープライズ向けにAIコンタクトセンター基盤を提供するRightTouch(本社:東京都品川区、長崎大都社長)は、ファンケルとAIを活用したコンタクトセンター起点の顧客体験向上に関する取り組みを共同で開始したことを発表した。
 ファンケルは、コンタクトセンターに寄せられるお客様の声を製品・サービスの改善や応対品質の向上に生かす新たなお客様理解基盤の構築を進めており、その一翼を担う分析基盤として、RightTouchが提供するVoC分析基盤「QANT VoC」を採用した。
 コンタクトセンターに寄せられる顧客の声(VoC)には、企業がまだ気づいていない潜在的な課題やニーズが含まれており、これを商品・サービスの改善や新たな価値創出に結びつけられるかどうかが、企業の競争力を左右しつつある。
 従来、VoCデータは、応対後の記録としてオペレーターの手入力に依存することが一般的で、記録に時間がかかるうえ、拾える情報の粒度や心情判断も担当者ごとにばらつきがちであった。お客様接点の多様化や人材確保の難しさも重なるなか、限られた人員体制で、大量のVoCを分析し、改善アクションにまで結びつけることは、多くの企業にとって共通の課題。
 ファンケルは、創業以来「正義感を持って世の中の『不』を解消しよう」という理念のもと、お客様1人ひとりの声に耳を傾け、その声を製品やサービスづくりに生かしてきた。コンタクトセンターを起点とした顧客体験(CX)向上に向けて、応対の記録・分析・評価にかかる業務をAIで効率化し、生まれた時間を人にしかできない対話やお客様理解の深化に充てる体制の構築を進めるなか、ファンケルは音声認識AI・声分析AI・応対品質評価AIの3つのAI技術と、長年蓄積してきた約30万件の独自のお客様データを融合した新たなお客様理解基盤「FANCL COE LINK(ファンケル コエ リンク)」を本格始動させた。
 QANT VoCは、ファンケルの新基盤「FANCL COE LINK」の声分析AIとして採用された。通話内容の全文データに、属性情報や購買履歴などの独自データを組み合わせて分析することで、製品やサービス別などの切り口から顧客の前向きな気持ち、不満、不安などを可視化する。特定の時期や場面で不満・不安が高まる兆しも捉えることで、”声を集める”仕組みから一歩進み、”本音を読み解き、動かす”仕組みへの進化を支える一翼を担っている。
 コンタクトセンターに寄せられる声は、顧客体験のどの段階で生まれたのかまで紐づけられないことが多く、個別対応にとどまりがち。QANT VoCは、カスタマージャーニーマップのステータスと連携した自動タグでVoC分析を行い、体験のどの段階でどのような声が上がっているかを可視化。体験フェーズごとの課題を的確に捉え、局所対応ではなく体験設計そのものの改善につなげる。
 応対品質の評価は担当者の主観や抜き取り確認に頼りがちで、基準が属人化しやすいという課題がある。QANT VoCは、応対前後の顧客の心理変化を自動タグで抽出し、コミュニケーションの成功・失敗パターンを構造的に分析。感覚的に語られてきた応対品質に、データに基づく再現性ある育成・改善の基準をもたらす。
 実際の問い合わせには複数の要因が絡むことが多いにもかかわらず、従来の分類は1通話1理由に集約されがちで、背景や予兆が埋もれてしまいう。QANT VoCは、会話の話題からAIが多面的にリーズンを自動抽出し、VoC全体の傾向分析やリスク検知にも生成AIを活用。課題の芽を早期に発見し、商品・サービスの改善や新たな施策の検討につなげる。
 音声データをテキスト化しても、分析可能な状態に整える作業を人手で行っているケースは多く、記録作業が現場の負担になりがち。QANT VoCは、音声テキスト化データをAPI連携で自動的に取り込む仕組みを備え、整理・入力の工数を削減。本来注力すべき分析や改善検討に時間を充てられるようにする。
 コンタクトセンターに集まる声は部署内で完結しがちで、商品開発やマーケティングなど他部門の改善に活かされにくいという課題がある。QANT VoCは、抽出した声をチケット化し関係部署へ展開できる仕組みを備え、コンタクトセンターの改善にとどまらず、品質改善・商品開発・マーケティングなど全社的なサービス改善へと声を還元する。

〔2026/9/11〕ベルク、メディアリンクの自動音声応答システム「DXでんわ」を導入し、取次ぎ業務の80%を自動化

 メディアリンク(本社:東京都港区、松本淳志社長)は、ベルク(本社:埼玉県鶴ヶ島市、原島一誠社長)において、自動音声応答システム「DXでんわ」が導入されたことを発表した。
 ベルクは、埼玉県鶴ヶ島市に本社を置き、関東を中心に140店舗以上を展開する食品スーパーマーケットチェーン。1959年に埼玉県秩父市で創業し、「Better Life with Community(地域社会の人々により充実した生活を)」を経営理念に、地域に根ざしたスーパーマーケット経営を続けている。
 ベルクでは、本社の代表電話に寄せられる問い合わせを総務課で対応しており、1日100~200件ほどの受電のうち半数程度が他部署への取次ぎを要するものであった。担当部署につながる専用番号はもともと用意されていたものの、取次ぎの電話は後を絶たず、負担の増加により総務課が本来注力すべき業務に支障が生じていた。こうした状況を改善するため、取次ぎの負担を軽減できるIVR(自動音声応答システム)の導入を決定した。
 DXでんわの導入により、代表電話の一次対応をシステムに任せ、用件別に担当部署へ自動転送される仕組みを構築した。以前総務課で取り次いでいた電話の80%が自動化され、本来業務に支障を来していた状況が改善された。また、年末の休業案内など各種設定を管理画面から自分たちだけで完結できるように。総務課のスタッフからも取次ぎ業務が減ったことへの好意的な声が寄せられている。
 現在、従業員向けの内部通報用の分岐を設定しており、今後はDXでんわの通話録音機能とAIによる文字起こし機能を活用し、通話内容の記録・共有への活用を検討している。

〔2026/9/9〕キリンビール、プラスアルファ・コンサルティングのCRM/MAツール 「カスタマーリングス」で、CRM変革とCX向上を実現

 プラスアルファ・コンサルティングは、キリンビールの「キリンホームタップ」におけるCRM変革とコミュニケーション品質向上に向けた活動を、CRM/MAツール 「カスタマーリングス」で支援した。
 「つながり」をコンセプトに、自宅でクラフトビールを楽しめるサブスクリプションサービスとして2017年に誕生した「キリンホームタップ」。コロナ禍の需要急増とマスマーケティングにより会員数が大きく伸びた一方で、コロナ収束後には既存会員の満足度低下や顧客1人あたりの稼働単価のさらなる向上、顧客との中長期的な関係構築といった課題に直面していた。
 キリンビールでは、顧客を6セグメントに分ける定義は存在していたものの、それを実際の1to1コミュニケーション施策へとシームレスに展開・高度化するための、デジタル基盤の構築が求められていた。また、LINEやメールの配信を外部代理店に委託していたため、施策実行のスピードにも制約があった。そこで、SQLの知識がなくても操作できる「圧倒的な使いやすさ」と、LINE・メールの一元管理機能を持つ「カスタマーリングス」を導入した。
 本導入で、LINE配信の内製化により運用コストを削減し、カスタマーリングスの分析機能を活用してセグメント別の1to1コミュニケーションを実装した。これにより、サイト訪問率が130%に向上し、1to1メールの反応率も全配信比で117%を達成。さらに、テキストマイニングツール「見える化エンジン」と連携し、ネガティブな顧客の声に先回りして個別アプローチを行う「攻めのCS」を実施することで、解約防止に繋げた。結果として、長期的に下落傾向にあった「稼働単価」が2025年に反転上昇し、事業の黒字化を力強く牽引する基盤となっている。

〔2026/9/8〕RightTouch、AIアシスタント機能「QANT Web AIアシスタント」で三菱UFJ eスマート証券のコンタクトセンター高度化を支援

 エンタープライズ向けにAIコンタクトセンター基盤を提供するRightTouch(本社:東京都品川区、長崎大都社長)は、三菱UFJ eスマート証券のAIを活用したコンタクトセンター高度化を支援するため、QANT Webの高精度な施策を効率的に出すためのAIアシスタント機能「QANT Web AIアシスタント」の提供を開始したことを発表した。
 三菱UFJ eスマート証券は、2025年1月に三菱UFJ銀行の100%子会社となり、同年2月1日付で旧auカブコム証券から現社名へ商号変更。2026年3月には200万口座を突破するなど、顧客の裾野を急速に広げている。今回のQANT Web AIアシスタント活用を通じて、デジタルとリアルの双方で「迷わず快適に利用できる」サービスの実現を目指す。
 本施策の導入効果として、債券商品に関する問い合わせ対応領域では、公開後1週間で年間換算約400件相当の問い合わせ削減効果を確認しており、早期に成果を創出している。
 インターネット証券は、PC・スマートフォンの普及などにより、かつて一部のプロのものであった投資の世界を、誰もが日常的に行える環境へと変化させてきた。さらに、NISAの拡充をはじめとする制度改革により、「資産運用立国」に向けた機運はかつてない高まりを見せている。
 一方で、顧客の大切な資産を預かる金融機関として、フィッシング詐欺などへの対策強化が不可欠であり、多要素認証の導入など、一定の利便性低下が生じている側面もある。こうした中で、インターネット証券には、安全性と利便性を高い次元で両立し、快適な投資環境を提供する役割が求められている。
 三菱UFJ eスマート証券は、毎月数多くの新規口座開設し、2026年3月に200万口座を突破。口座数の伸長にあわせてお客様サポートセンターのオペレーター増員も進めてきた。
 一方で、大きな相場変動時や新たな不正アクセス対策の実装時、システム障害時などには、一時的に入電が増加し、お客様サポートセンターの応答キャパシティを超え、つながりにくさや待ち時間の長さが課題となる場面が生じていた。
 こうした課題に対し、お客様サポートセンターの体制強化に加え、Web上で迷わず取引できる導線の改善や、自己解決を支援するデジタルサポートの拡充が重要であると判断し、RightTouchが提供するQANT Webを活用してきた。
 三菱UFJ eスマート証券は、不正アクセス対策としての二要素認証導入をきっかけに、QANT Webの活用を開始した。当初はログイン・認証手順に関する問い合わせがお客様サポートセンターに集中していたが、その後NISA移管や確定申告など問い合わせの多いテーマにも施策を拡大。
 QANT Web経由のログイン成功数が増加するにつれ、お客様サポートセンターへの入電も徐々に落ち着き、自己解決を着実に支援できているという手応えを得ている。
 一方で、運用上の一番の課題は人的リソースの制約であった。限られた人員・時間の中では、二要素認証やNISA移管といった顕在化済みの課題対応にとどまり、施策は受動的にならざるを得ず、効果検証や改善にまで十分に手が回らない状況にあった。
 潜在的な課題にも先回りしてアプローチするには、施策の質を高めるだけでなく、まず検討できる施策の量そのものを増やし、実行・検証・改善のサイクルを迅速に回せる体制が必要であった。
 こうした課題を背景に、三菱UFJ eスマート証券は「QANT Web」の新機能である、高精度な施策を効率的に出すためのAIアシスタント機能「QANT Web AIアシスタント」の活用を決定した。AIをパートナーとして活用しながら、施策立案・運用の量と質を同時に高めていく。
 これまで人の経験・知見に依存していた課題分析に、AIならではの客観的な視点を掛け合わせる。データに基づく多角的な示唆を得ることで、人の目だけでは見落としていた潜在的な課題の発見や、より精度の高い施策立案につなげる。
 これまで少人数体制では施策数に限界があったが、AIが仮説や改善案の創出を大幅に増やすことで、検証できる打ち手が増加。実行・検証・改善のサイクルを高速で回していく。施策の量とスピードが高まることで、改善の加速にとどまらず、組織内の経験・ノウハウの蓄積も一層進んでいく。
 立案や分析の初動をAIが担うことで、担当者がゼロから考える時間を削減。意思決定や優先順位付けといった、人にしかできない付加価値の高い業務に時間を充てられる体制を実現する。
 こうした施策立案・運用の進化が目指す先は、お客さま体験の向上。インターネット証券では、口座開設やログイン、各種手続き、取引、税金関連など、顧客がWeb上で自己完結したい場面が数多くある。顧客が迷っているタイミングで適切な案内を届けることで、不安やストレスを軽減し、安心してお取引いただける体験につなげる。
 三菱UFJ eスマート証券は、QANT Web/QANT Web AIアシスタントを単なる問い合わせ削減の手段ではなく、サービス全体の価値向上を支える基盤と位置付けており、自己解決率の向上や呼量削減・ノンボイス比率の向上を通じて、最終的にはお客さま満足度の向上を目指す。
 債券の取扱商品拡充に伴い、新たに債券を購入する顧客が増加した。それにより、「購入手順がわからない」「税金関連の手続きが複雑」「専門用語が多く理解しづらい」といった基本的な問い合わせが発生していた。しかし、上述の人的リソースの制約などにより、これまでその実態は可視化されていなかった。
 QANT Web AIアシスタントが、債券関連のページ経由での問い合わせの急増と、「債券TOP」「債券取扱銘柄」「債券銘柄詳細」「債券買注文」の各ページ間を行き来する回遊行動を検知。そこから、新商品追加後に初めて債券を購入するユーザーに、購入手順に関する迷いが生じているという仮説を立て、施策案までAIアシスタントが作成した。
 この施策案をもとに、企画担当者の工数は実質1人日程度で、該当ページにQ&A形式のサポートアクションを設計・公開できた。
 結果として、AIアシスタントが提示した課題仮説と施策案をほぼそのまま活用できたため、担当者の稼働は施策の骨子づくりではなく、専門性の高い債券分野について債券チームへのヒアリングや内容確認・すり合わせに充てられた。
 施策公開から約1週間で、問い合わせ削減効果を7件確認。年間換算では約400件の削減が見込まれる結果となった。
 まだ取扱商品や全体の問い合わせに占める割合が大きくはないため、新商品の拡充などによる影響を捉えることが難しい状況でしたが、AIアシスタントがWeb行動データから変化を検知し施策立案することで、導入前に2~3営業日かかっていた工数が1営業日に短縮し、少ない工数で早期に施策を打つことができた。
 AIアシスタントが債券に関する課題を可視化し、迅速に施策を打てることが実証されたことで、商品部門である債券チームからは、今後の新商品拡充で想定される問い合わせに対し、公開前から先回りで施策を用意したいという相談が寄せられるようになったほか、既存の古いFAQコンテンツについても債券チームが自主的に見直しを進める動きも出てきている。

〔2026/9/8〕ファーマクラウド、Stock Millに「音声AI受注受付機能」を搭載、自然災害時発生時の医薬品卸コールセンターの受電逼迫を支援

 ファーマクラウド(本社:東京都千代田区、清水剛社長)は、アステム(本社:福岡県福岡市、吉村次生社長)、SDCソリューションズ(本社:佐賀県佐賀市、宮地大治社長)、イナホ(本社:東京都千代田区、阿部裕樹社長)、ゲルテック(本社:東京都港区、バトエレデネ ハタンボルド社長)と共に、ファーマクラウドとアステムが共同開発した医薬品の在庫をリアルタイムに可視化し発注可能なサービス「Stock Mill」に「音声AI受注受付機能」を搭載した。
 同社を含めた5社は元来、コールセンター業務の効率化、および受注業務が特定のオペレーターに依存している状況の軽減を目的として、音声AIによる受注システムを検討していた。検討を進める過程で自然災害が幾度か発生したことから、BCP(事業継続計画)の観点からも電話発注に依存しない手段が必要との結論に至り、開発に着手した。
 その後PoCを実施している最中に令和8年熊本地震が発生したことを受け、正式にローンチすることとなった。
 2026年7月28日16:27頃に発生した熊本県熊本地方を震源とする地震(令和8年熊本地震)は、熊本県宇城市および氷川町で震度7を観測したほか、熊本県熊本地方で長周期地震階級4を観測する規模のものであった。
 この地震により、九州新幹線やJR九州鹿児島本線等が運転を見合わせたほか、医薬品卸売販売業者の物流センター(熊本県八代市)では商品が棚から落下し、出荷が滞るなど、甚大な被害が生じた。翌29日以降も地震活動は継続した。
 こうした状況を受け、アステムのコールセンターへの受電数が通常の1.4倍にも増加し、電話がつながりにくい状況が発生した。
 アステムでは1日あたり4,000件以上の電話を受電しており、オペレーター1人あたり150〜200件の対応を行っているものの、対応しきれない電話も発生しており、従前より音声AIの活用を検討していた。
 今回Stock Millに「音声AI受注受付機能」が実装されたことにより、オペレーターの人員数を維持しながら、受電クオリティの改善、オペレーターの負担軽減、そして顧客の利便性向上が図られつつある。
 また、自然災害の発生頻度が高まる中、自然災害発生時はコールセンターの人員が出社困難となることもあり、突発的な受電急増に合わせてコールセンターの人員を即座に増強することは現実的に困難。
 アステムはこの課題を解決する為に、音声AIソリューション「MediVoice」(メディボイス)」を開発したSDCソリューションズに働きかけを行い、イナホおよびゲルテックがAIの会話設計・開発を担当し、Stock Millの共同開発パートナーであるファーマクラウドがStock Millへ実装。5社がそれぞれの得意分野を活かしてタッグを組むことにより、「音声AI受注受付機能」を得意先の発注手段の1つとして早期に活用を開始することができた。
 「音声AI受注受付機能」は災害などによる受電集中時でも24時間安定的に電話を受け付け、得意先情報の確認から発注受付までをAIが自動で対応することにより、有事における事業継続性の向上に寄与する。
 「音声AI受注受付機能」は、電話による利用者からの通話をAIが受け、API連携によりStock Millおよび医薬品卸基幹システムとリアルタイムに情報連携する仕組み。
主な提供機能は、以下の通り。
・電話番号から得意先情報を取得
・前買情報(過去の発注実績)の参照
・在庫状況の確認
・商品の発注受付(下書き伝票の作成・更新・発行)
 医薬品マスタ・代替医薬品マスタ・略語マスタについても随時連携しており、AIが薬品名の略称や代替品の提案にも対応できる仕組みとなっている。
 現在StockMillは9,000店舗を超える調剤薬局をはじめとするアステムの得意先で活用されており、昨年からは医療疾患情報・資材情報の提供もStock Mill上で開始している。今後は返品受付機能をはじめ、Stock Milにさらなる機能拡充を進めていく。
 我々5社は引き続き連携し、自然災害などの非常時においても医薬品の安定供給を支えるインフラとして、「音声AI受注受付機能」およびStock Millの機能拡充に取り組んでいく。

〔2026/9/7〕ピアズ、NTTドコモと連携し、「ドコモ光」のアウトバウンドテレマーケティング施策を開始

 ピアズ(本社:東京都港区、桑野隆司社長)は、NTTドコモと連携し、光ブロードバンドサービス領域におけるアウトバウンドテレマーケティング施策の運営を開始することを発表した。
 ピアズは、これまでドコモショップ・オンライン接客・非店頭チャネルなどで蓄積してきた販売支援ノウハウを活かし、単なる架電業務の受託にとどまらず、スクリプト設計、人材育成、実績管理、運用改善までを一気通貫で担うBPOパートナーとして、本アウトバウンドテレマーケティング施策を推進していく。
 近年、企業の営業・顧客接点においては、顧客ニーズの多様化やコミュニケーション手段の変化を背景に、限られた顧客接点をより効果的な提案機会につなげるための、質の高いコミュニケーションや顧客ごとの利用状況や潜在ニーズに応じた最適な提案が求められている。
 特に、アウトバウンドテレマーケティングにおいては、単に架電数を拡大するだけではなく、限られた接触機会をいかに価値ある対話へ転換し、成約率と顧客体験の双方を同時に向上させる運営体制が求められている。
 ピアズは、年間60万件を超えるサービス提案実績を有するオンラインセンター運営や、光回線・新電力などにおけるコンタクトセンター支援、店頭支援を通じて、提案品質の標準化と継続的な運用改善のノウハウを蓄積してきた。本取り組みでは、これまで培った知見を活かしながら、ドコモ光領域における販売拡大に貢献していく。
 共同推進の内容また、本取り組みを通じて得られる知見やノウハウを蓄積し、今後のアウトバウンドBPO事業の拡大につなげていく。
 本取り組みでは、ドコモ光のアウトバウンドテレマーケティング施策における運用体制を構築し、架電、応対、提案、申込受付、応対ログ作成、再架電管理までを一連の業務プロセスとして設計する。SVによる品質管理および実績管理を通じて、安定的かつ高品質な運用を実現するとともに、ピアズがこれまで通信・店舗・オンライン接客領域で培ってきた販売戦略立案、人材育成、実行支援、運用改善のノウハウを活かし、運営体制構築、スクリプト設計、分析レポート作成、改善提案までを一気通貫で推進する。
 また、ピアズがこれまで光回線などの販売支援を通じて培ってきたノウハウを活用し、顧客の理解度やニーズを踏まえたスクリプト設計や提案品質の向上など、継続的な運用改善に取り組んでいく。
 ピアズの強みである現場に根差したオペレーション設計と伴走型支援を通じて、販売拡大だけでなく顧客体験の向上とLTV向上の両立を実現するとともに、本取り組みを起点としてアウトバウンドBPO領域における知見と実績を蓄積し、今後の事業拡大につなげていく。


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