コンタクトセンター関連ベンダー動向

〔2026/2/20〕かんぽ生命、次世代コンタクトセンタ―システムを導入

 かんぽ生命保険(以下、かんぽ生命)は、2026年1月より、フルクラウド基盤と生成AIを用いた「次世代コンタクトセンタ―システム」を導入した。
 同社は、コンタクトセンタ―における応対品質と生産性の向上を目的に同システムを導入した。これにより、AI活用を前提とした業務プロセスへの変革を加速させ、顧客体験価値(CX)の向上と業務効率化を実現する。
 既存のオンプレミス環境に代えて「クラウド環境」や「SssS」を活用して構築することで、定期的なシステム更改のコストを削減できるほか、電話やチャットをはじめとする多様なチャネルでのシームレスな顧客対応を実現する。
 また、音声認識技術と生成AIを活用することにより、応対記録の作成を自動化し、応対後の事務処理に要する時間を最大約70%削減するとともに、キーワード検知によりコミュニケーターの支援を強化するなど、経験が浅い社員でも安心して対応できる仕組みを構築する。
 今後は、AIエージェントがコミュニケーターの応対を支援し、顧客1人ひとりに合わせたコミュニケーションを実現することにより、顧客には「ライフステージ・世代を超えた安心感」を、コミュニケーターとして働く社員には「成長」と「働きがい」を提供できる先進的なセンターとして、テクノロジーと人の力を融合した新たな顧客サポートモデルの確立を目指す。また、将来的には、AIエージェンシーの自動応答により、顧客の利便性と生産性のさらなる向上を実現する。
 同システムは、2026年1月より保険業務に関する郵便局などからの問い合わせに対応するヘルプデスクにおいて利用を開始し、同年3月より、顧客からの問い合わせに対応するコールセンターにおいて利用を開始する。

〔2026/2/20〕横浜銀行、Bloom Actのオンライン商談システム「ROOMS」で非対面面談を強化

 Bloom Act(本社:茨城県つくば市、髙野峻社長)は、横浜銀行で、オンライン商談システム「ROOMS」が導入されたことを発表した。
 今回の導入により、本部コンタクトセンターが担う非対面チャネルでの面談や相談業務において、予約から面談、契約締結に至るまでの一連の流れをスムーズに行うことが可能となる。これにより、顧客は来店不要でサービスを利用でき、担当者も業務効率を向上させながら質の高い対応を実現できるようになる。
 ROOMSは、国産のオンライン接客専用システム。ZoomやTeamsといった海外産Web会議ツールとは異なり、日本の接客シーンに特化した機能・おもてなし要素を豊富に搭載している。
 アプリのダウンロードは双方不要。URLを共有する、もしくは接続に必要なルームナンバーを電話で相手に伝えるだけで接続がスタートでき、いつでも、どこでも、さまざまなデバイス(パソコン・スマートフォン・タブレット)にて、ワンクリックで商談を開始することが可能。スタッフの空き状況をカレンダーに公開し、顧客側から予約ができる機能も標準装備。日程調整のやり取りが省けるだけでなく、接続URLの自動送信や担当スタッフの自動アサイン機能もついている。
 導入企業のサービス名やロゴを入れたオリジナルデザインルームを作ることもできるため、展開ブランドの世界観を崩すことなく接客できることも、大きな特長。

〔2026/2/20〕品川区、SHIFTと連携し生成AIを活用した電話応対の実証実験実施

 品川区はSHIFT(本社:東京都港区、丹下大社長)と連携し、2月20日から生成AIを活用した電話対応の実証実験を実施した。
 本事業は、品川区と企業をつなげ、社会課題の解決を目指す官民共創のオープンイノベーションの仕組み「しながわシティラボ」を活用して実施するもので、応募のあった企業の提案を採択し、連携して取り組む。
 人口減少に伴う労働力不足が深刻化する中、行政サービスの質を維持するには業務の根本的な効率化が不可欠。区はこれまで令和5年度から導入した対話型生成AIチャットサービス・音声文字起こしサービスで業務効率化に取り組んできたが、これを進化させ、職員の電話対応による業務負荷の軽減や区民の電話の待ち時間短縮、24時間365日自動対応によるサービス向上を目指す。
 品川区では、大学・研究機関、民間事業者と連携し、SDGsに資する地域課題の解決を図るため、「しながわシティラボ」を運営。民間企業や大学などからの提案により社会課題を解決(課題解決型)し、また、行政が民間企業・大学等へ新サービスの実証実験の場を提供すること(実証実験提案型)により新たなソリューションを創出するといった双方向の連携を推進する。

〔2026/2/18〕キューアンドエー、コラボスの「UZ」を導入 コンタクトセンターの応対評価業務で管理工数を80%削減

 コラボスは、キューアンドエー(本社:宮城県仙台市、野村勇人社長)において、同社の提供するAIマーケティングシステム「UZ(ウズ)」が、導入されたことを発表した。
 UZの導入により、通販会社の注文受付業務における応対品質の評価時間を、1通話あたり1時間から約10分へと短縮した。これにより、管理者(SV)の評価業務全体において約80%の工数削減を実現し、現場の業務負荷を劇的に軽減した。この効率化によって、VoC(顧客の声)の活用や応対品質の維持・向上に向けた管理体制の再整備が可能となり、より現場改善やマネジメントに注力できる環境を構築した。
 コンタクトセンター運営などのサービスを展開するキューアンドエーでは、日々多くの通話応対が行われており、その品質維持が重要視されている。特に通販受付業務においては、クライアント企業の指定に基づき、入念な応対評価を実施している。
 この評価業務では、名乗りから定期購入の案内まで細かく定められた項目を1通話ごとに精査し、評価シートを作成する必要があり、特に複数社の受付を同時に行う「マルチ対応」の現場では、1名のオペレーターにつき5通話分を確認し、細かなミスまでチェックするため、手作業による評価工数は膨大なものとなっていた。
 こうした状況下、日々の運営管理や評価業務への対応にリソースの大部分が割かれ、蓄積されたVoCを分析して現場の改善につなげるといった、本来取り組むべき施策に十分な時間を確保できない状況が続いていた。また、既存のテキストマイニングツールは機能が複雑で操作が重く、日常的な分析に活用しにくいことも課題となっていた。
 音声データをUZへ取り込み、音声認識によるテキスト化からAI解析による評価レポートの自動生成までを行う一連の仕組みを構築し、管理者(SV)が手作業で行っていた評価業務の負担を大幅に軽減した。
 従来、評価業務は通話音声をすべて聞き起こし、細かい評価基準に沿って判断した上で結果をまとめ、オペレーターへフィードバックするという、膨大な時間と手間を要する作業の繰り返しとなっていた。そのため、1通話分の評価を完了させるまでに1時間以上を要することも珍しくなかったが、UZの導入により、最終的な微調整は必要なものの、評価作業の大部分を自動化できた。
 その結果、1件あたり約10分程度と、評価業務にかかる工数を約80%削減できた。この大幅な効率化によって、これまで多忙ゆえに後回しとなっていたVoC分析によるクライアント企業への改善提案やDX推進によるセンター運営の最適化などといった、センターの付加価値を高めるための活動に時間を充てられる体制を整えた。
 今回の導入にあたっては、UZが持つ「現場が迷わず利用できる操作性と導入・運用を支える伴走型のサポート体制」を評価して、主に以下の2つの理由から導入に至った。
・直感的に操作できるシンプルなUI/UXとコスト感
 既存のテキストマイニングツールは、多機能ゆえに操作が複雑で、日常的な活用が難しいという課題があったが、UZは画面構成が非常にシンプルで、特別なレクチャーがなくとも直感的に操作できるため、「今すぐ確認・分析したい」という場面ですぐに応対内容を振り返ることができる軽快な操作性と、気軽に導入できるコスト感によって、現場が手軽に運用を始められる環境を構築した。
・要件整理から実装までを支える「伴走型」のサポート体制
 同社の営業担当による迅速な対応に加え、導入後も現場の課題を一緒に考え、「どのようなアウトプットを作りたいか」という相談に対して、要件整理から実際のシステム実装までを共に進め、一歩ずつ形にしていく同社の伴走型サポート体制が、スムーズな運用開始を支える大きな要素となった。

〔2026/2/17〕東邦ガス、AI音声認識システム「ナミセンス」をコールセンターへ導入

 東邦ガスは、同社のコールセンターである東邦ガスお客さまセンターにおいて、顧客対応の品質向上を目的に、ベトナムのAIスタートアップ企業であるNami Technology Joint-stock Company(以下、ナミテック)が開発したコールセンター向けAI音声認識システム「NamiSense」(以下、ナミセンス)を導入した。
 また、同社は、ナミテックに出資するとともに、同社の子会社である東邦ガス情報システムとナミテックの間で、ナミセンスのライセンス販売契約を締結した。同社で導入した実績と経験を基に、通話内容の高精度なテキスト化などの機能を通じて、コールセンター機能を持つ企業における顧客対応業務の品質向上に貢献する。
 通話内容の高精度なテキスト化、管理者とのリアルタイム連携機能などにより、顧客対応の品質向上を図るとともに、事務処理にかかる時間を短縮し、対応件数の増加・電話応答までの待ち時間削減を目指す。
 AIを用いたナレッジの自動表示、重要確認事項の音声自動チェック機能などによる受付ミスの抑制や、新規採用者および新サービスリリース時などの教育負荷の削減を通じて、コールセンターにおける人手不足などの社会的な課題に取り組む。
 同社は、中期経営計画の達成に向けて、社内DX化を目指す取り組みの1つとしてAI音声認識分野の技術活用を図るとともに、ナミテックと連携して開発したソリューションを通じ、「情報サービス」分野における新たな価値の創造や、業務効率化などの課題解決に貢献していく。

〔2026/2/16〕バーチャレクス、PKSHA Technologyとパートナー契約を締結

 バーチャレクス・コンサルティング(以下、バーチャレクス)は、PKSHA Technology(以下、PKSHA)とパートナー契約を締結したことを発表した。
 両社はこれまで、バーチャレクスが提供するコンタクトセンターCRM「inspirX(以下、インスピーリ)」と、PKSHAが提供する「PKSHA FAQ」のシステム連携を通じ、企業のコンタクトセンター業務に貢献してきた。
 この度のパートナー契約締結により、協力体制を一層強化し、ボイスエージェントや音声認識ソリューションを含むPKSHAの計4製品へ支援範囲を拡大するとともに、バーチャレクスのコンサルティング力を活かした上流工程からのトータルな課題解決を推進していく。
 生成AI技術の発展が進む中、コンタクトセンターにおける深刻なリソース不足を背景に、より高度な自動化・効率化ソリューションへの需要が高まっている。
 CRM/コールセンター領域で培った知見と実績を活かし、戦略立案からシステム構築・運営までをトータルで提供するバーチャレクスと、高度なアルゴリズムを軸としたAI SaaS製品群を提供するPKSHAが連携することで、単なるツールの導入支援にとどまらず、クライアント企業の本質的な課題解決と次世代型コンタクトセンターの実現を目指す。

〔2026/2/16〕ENEOS HD・ENEOS、EVコールセンター業務における音声AIエージェントを用いた実証実験を開始

 ENEOSホールディングス(以下、ENEOS HD)およびENEOSは、EVコールセンター業務における顧客応対品質向上を目指し、音声対話AIスタートアップであるVerbexが開発した音声AIエージェントを活用した実証実験を開始したことを発表した。
 本実証では、ENEOSのEV充電サービス「ENEOS Charge Plus」を利用している顧客からの問い合わせのうち、充電器の利用(故障)に関するものを音声AIエージェントが受けすることで、応対内容の標準化や顧客の待ち時間の短縮を図り、顧客応対品質の向上を目指す。また、音声AIエージェントでは解決に至ることができない場合に、ただちにオペレーターに引き継ぐ仕組みを検証する。
 Verbexの音声AIエージェントは、日本語での自然な対話と高い応対精度を特徴としており、他業界の導入事例では「応対したお問い合わせの80%をオペレーターなしで完結」「お客さまの待ち時間90%削減」などの成果を挙げていることから、本実証に採用した。
 ENEOS HD・ENEOSは、本実証を通じて得たノウハウを、他のコールセンター業務の効率化や応対品質向上にも活用することで、顧客のニーズに合わせたサービスの拡充とその高度化を推進し、長期ビジョンに掲げている「エネルギー・素材の安定供給」と「カーボンニュートラル社会の実現」の両立に向けた挑戦を続けていく。


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