インハウスセンター動向
〔2024/9/30〕VISTA、全国初のコールセンター機能搭載の介護タクシー・民間救急ポータルサイトをリリース
VISTA(本社:秋田県秋田市、戸井田涼社長)は、全国初のコールセンター機能を搭載した介護タクシー・民間救急のポータルサイト「カイタクネット」(https://kaitakunet.com/)をリリースした。このサイトでは、個人利用者や居宅介護事業所向けに、全国の事業者情報を一元化して提供。さらに、コールセンターに依頼することで、業者選びを完全に任せことができるという便利な機能を提供する。
現在、介護タクシーや民間救急を利用したいと考える個人や事業所は、インターネット検索や地域の口コミを頼りに、適切な業者を探すのが一般的だ。しかし、全国各地に点在する多数の事業者情報を効率的に収集することは容易ではなく、特に急な対応が必要な場合や、初めての利用者にとっては、信頼できる業者を選定するのが大きな課題となっている。また、一部の事業者はホームページを持たず、情報が見つけにくいこともある。
このような状況を改善するために、カイタクネットのようなポータルサイトの存在が重要だ。全国の介護タクシーや民間救急事業者の情報が一元化され、利用者が簡単に必要なサービスを検索できるだけでなく、全国初のコールセンター機能により、業者選びを専門スタッフに丸ごと任せることができるという利便性が提供される。これにより、利用者は探す手間を省き、事業者側も自社サービスの認知度を高め、より多くの顧客を獲得できる環境が整う。
ポータルサイトは、利用者と事業者を効率的に結びつけ、介護や医療の現場での移動をよりスムーズかつ安心して行える社会を実現するために不可欠な存在である。
〔2024/9/18〕4COLORS、ネットセーブがコールセンター研修にアバター動画作成サービス「PIP-Maker」を活用
大企業の自律的なDXを推進するアバター動画作成サービス「PIP-Maker」(ピーアイピーメーカー)を提供する、4COLORS(本社:神奈川県横浜市、加山緑郎社長)は、ネットセーブ(本社:東京都港区、河野晃社長)が、ケーブルテレビ事業特化型コールセンターのオペレーター教育にあたりPIP-Makerを活用し、年間研修時間2,040時間、コスト70%削減の削減を実現したことを発表した。
ネットセーブは、関電工のグループ企業として、ケーブルテレビ事業者をはじめとするネットワーク設備の監視・保守および加入者に対するカスタマーサポートを提供している。同社では2013年にコールセンター機能を赤坂から多摩センターに移転し、オペレーターがほぼ刷新された。この移転に伴い、地方のケーブルテレビ局のコールセンター業務には、一般とは異なる「地域密着型」の対応が求められる、シフトインまでの時間を削減しつつ、対応品質を向上させる教育が必要応募者層が変化し、主に主婦や大学生が週2・3日、数時間勤務を希望の3つの課題に直面した。これらの課題解決に向け、2020年にPIP-Makerの導入を開始した。
PIP-Maker選定のポイントは、低コストで既存資産(パワーポイント)を活用できることや、音声動画をすぐに作成できる簡便性、過剰な機能がなく、コールセンター業務に特化した利用が可能なことだと言う。
ネットセーブでは、PIP-Makerを活用し、基本的な内容を研修動画で視聴させ、途中で質問時間を設けてト
レーナーが補足説明を行う「音声動画+人」のハイブリッド型研修を確立した。各人の理解度チェックも実施することで、オペレーターの対応品質向上と均質化を実現している。
この取り組みにより、研修時間を2時間から20分に短縮し、年間の研修業務時間を2,040時間削減し、さらにコスト面でも70%の削減を達成した。さらに、研修業務の標準化によりトレーナー体制を2名から6名に拡大。この経験を活かし、2015年からはケーブルテレビのコールセンターに特化した研修サービスを開始し、PIP-Makerで作成した動画教材を提供することで、業界全体の対応品質向上にも貢献している。
ネットセーブでは、PIP-Makerを活用した研修システムを継続的に改善し、コールセンター業務の更なる効率化と品質向上を目指している。また、培ったノウハウを活かし、ケーブルテレビ業界全体のサービス品質向上に寄与していく方針。
〔2024/9/17〕イーデザイン損害保険、「VideoTouch」を導入
VideoTouch(本社:東京都渋谷区、上坂優太社長)は、同社が提供する「VideoTouch」が、イーデザイン損害保険(本社:東京都新宿区、桑原茂雄社長)に導入されたことを発表した。
イーデザイン損害保険では、属人化している研修の改善やSVのリソースの最適化が求められていた。特に、研修がオフラインでのOJTに依存していたため、新人がフルスキルを習得するまでの時間が長くなり、細かいフォロー体制の構築が必要とされていた。これらの状況を改善するため、VideoTouchを導入し、自学自習環境を整備することで管理者側の業務負担を軽減した。また、動画作成の効率化を図り、継続的に量産することで、知識の共有化と効率的な研修体制の構築を目指す。
VideoTouchは、AI・動画を活用したトレーニングプラットフォームとAIロープレを提供することでコンタクトセンターの人材育成DXを支援している。VideoTouchを利用することでオンデマンドでのトレーニング環境を構築し、研修時間の短縮や教育コストの削減が可能となる。
〔2024/9/10〕トゥモロー・ネット、「CAT.AI CX-Bot」をMS&ADインシュアランスグループがロードサービスの問い合わせ対応で国内初採用
トゥモロー・ネット(本社:東京都品川区、李昌珍社長)は、MS&ADインシュアランス グループの三井住友海上火災保険(以下、三井住友海上)、あいおいニッセイ同和損害保険(以下、あいおいニッセイ同和損保)、MS&ADグランアシスタンスが、ロードサービス受付の業務効率化と顧客サービス品質向上を目的に、AIを活用した自動化システム「CAT.AI CX-Bot」を、2024年7月より導入したことを発表した。なお、ロードサービス分野での「CAT.AI」の導入は、今回が国内初となる。
近年、酷暑やゲリラ豪雨をはじめとする異常気象による車のトラブルが増加しており、ロードサービスの需要が高まっている。ロードサービスの受付業務は、台風などの突発的な天候不順や気候・気温の変化、お盆や年末年始などの休暇シーズンに受電数が増加する傾向にある。このような受電数の急激な変動に対応するため、オペレーターの確保が急務となっている。十分な対応を実現するためには、AIを活用した自動化が必須と考え、三井住友海上ならびにあいおいニッセイ同和損保は、ロードサービス受付内容でウェイトの大きいバッテリー上がりの受付対応(全体の約17%)の自動化を検討開始した。
ロードサービスは、緊急性が高く迅速な対応が求められることから、一度の受付で氏名やナンバープレートなど多くの情報を正確に聞き出す必要があり、ユーザーにわかりやすく操作しやすいシステムが不可欠。
CX-Botは、チャットボット(テキスト)とボイスボット(音声)が1つのプラットフォームで同時に利用でき、
カメラや位置情報機能を活用してユーザーが直感的に操作できる特徴が導入の決め手となった。また、トゥモ
ロー・ネットのプロフェッショナルチームによる週次レポート、対話ログの解析を元にした定期的な品質向上
サポートにより、運用面においても、継続的にAI対応完了率の向上を期待できる点も高い評価を受けた。
バッテリー上がりの受付では、氏名や連絡先などの基本情報に加えて、車のナンバープレートや位置情報を
入力する必要がある。CX-Botは、チャットボットとボイスボットの併用ができるだけでなく、カメラモードや
GPSモード機能が搭載された独自の「CXマルチモードAI」を活用することで、ナンバープレートを撮影するだけ
で認識可能。また、ロードサービスにおいて必須である位置情報は、マップ上で現在地を特定できるため、入
力の手間を省けるほか、住所のわからない外出先でのトラブルにも柔軟に対応することができる。さらに、CX
とAIの専門知識を有したCXデザイナーによる専用のシナリオデザインを駆使して、ユーザーを緊急時でもわか
りやすくナビゲートする。
今後、MS&ADインシュアランス グループは、今回のロードサービスへのCX-Bot導入の実績をもとに、さらな
るお客さま対応の効率化を目指して、他カテゴリのロードサービスでもCAT.AIプラットフォームサービスの導
入を検討する予定。
〔2024/9/5〕オリックス生命、Genesys Cloudの導入・稼働開始
ジェネシスクラウドサービス(本社:東京都港区、ポール・伊藤・リッチー社長)は、オリックス生命保険(本社:東京都千代田区、片岡一則社長、以下、オリックス生命)のコンタクトセンターにおいてGenesys Cloudの導入・稼働が開始したことを発表した。これにより、オリックス生命は応答性の高いお客さまサポート能力が大幅に向上した。
オリックス生命は、オリックスグループの一員として、生命保険業界で長年にわたり信頼される保険商品とサービスを提供している。個人向け生命保険、医療保険、がん保険など幅広い商品ラインナップを揃え、顧客のニーズに応じた最適な保険ソリューションを提案している。保険商品の性質上、複雑かつ難易度の高い問い合わせも発生するため、顧客ごとに最適な回答を提供する対人チャネルとしてのコンタクトセンターは、重要な顧客接点となっている。オリックス生命では、これまでオンプレミスのコンタクトセンター・システムをサービス事業者経由で長年利用してきたが、サービス提供の終了に伴い、新たなコンタクトセンター・システムの選定を進めることとなった。クラウド移行を前提に各社のコンタクトセンター基盤を比較した結果、同社が業務効率化のために独自開発したコンタクトセンター・アプリケーションとの連携性、国内での導入実績、新機能の追加などの将来性からGenesys Cloudの採用を決定し、その移行プロジェクトはすべて内製で進めた。
同社では従来のコンタクトセンター・システムを導入した際の経験者が不在であったため、プロジェクトにはIT部門だけでなく、コンタクトセンターの業務運用を担当するユーザー部門も加わった。また、同社にGenesys Cloud導入経験者が不在であったため、ジェネシスのプロフェッショナルサービスも加わり、6つのアジャイルチームを構成し、同社初のビジネスアジリティを実現するためのフレームワークSAFe(Scaled Agile Framework)を適用して導入を進めた。2023年1月より3月までMVPの開発を実施し、評価を重ねることで、コンタクトセンター業務に対応したシステムを短期間で構築できると判断。この期間では、従来のシステムと同じ操作性と製品レベルのクオリティを備えたクライアント端末向けのソフトフォンを開発することで、Genesysへの移行にかかる教育期間を短縮できるかと操作性の差異に対応できるかという点を確認。2023年4月から9月まで基盤を含む本開発を行い、12月上旬の先行導入までを11カ月という短期間で完了。この期間では、回線工事、ネットワーク機器、電話機、コールフロー品質に関する課題や同社の別プロジェクト進行によるGenesys適用範囲の拡大など、さまざまな状況の変化に見舞われた。それに対して、ジェネシスのプロフェッショナルサービスによるサポートと6つのアジャイルチームが自律的に2週間ごとのイテレーション(反復)の目標設定と実施項目の優先順位を積極的に組み替えることで柔軟に対応。以降、順次全国5拠点での導入を進め、2024年4月に約400席の大型コンタクトセンターのクラウド移行を完了した。
同プロジェクトでのSAFe導入については、社内SAFe認定トレーナー*3による主要メンバーへの実践的トレーニング、SAFeを参照し使いやすいアジャイルプロジェクト管理ツールの内製開発、そして稼働までのコーチングと外部研修を利用し、ユーザー部門を含めた初のアジャイル開発を実施。それにより、ジェネシスのプロフェッショナルサービスを含めた外部パートナーとのリモートによるアジャイル開発管理とスムーズなコミュニケーションを促進することができた。
稼働後のシステム運用監視は、コンタクトセンター基盤のユーザー視点の監視を同社のクラウド型統合監視に連携し、システムオペレーターは、アラートをメールとSMS/電話通知で受信し、自社開発のITサービスマネジメントシステムを利用し、高品質なサービスを提供するように努めている。さらに、コンタクトセンター業務としては、外部委託先とのセンター間での連携が可能になったほか、分析機能の強化により、入電数や営業活動の可視化が進み、業務効率の向上が図られている。オリックス生命は今後、さらに高度な機能の活用とデジタル連携を目指すほか、CRMアプリケーションとの連携や通話内容の自動化によるオペレーターの後処理の簡易化を進めていく予定。
〔2024/9/3〕バーチャレクス、ピジョンにコールセンター向けCRMソフト「inspirX」を提供
バーチャレクス・コンサルティング(以下、バーチャレクス)は、コールセンターやカスタマーサポートで顧客応対業務支援として活用するCRMソフトウェア「inspirX(インスピーリ)」を、ピジョンに提供したことを発表した。
ピジョンは、「愛」という経営理念のもと世界各国で事業を展開している。育児用品をはじめ、マタニティ用品・介護用品・保育サービスなどを手掛けるブランド。70年以上に亘る研究に基づき、製品やサービスを提供することによって、この世界をもっと赤ちゃんにやさしい場所にしたいと考え、事業活動を展開している。
2023年初旬、コールセンターのCRMをリプレイスするにあたり、バーチャレクスの「インスピーリ」を採用、現在活用している。
インスピーリ導入前の要望は、①コールセンターのみならずグループ全体での利用、情報共有を実現したい、②多様化するチャネルからのコンタクト履歴を一元管理したい、③CTI連携により受電時の顧客情報のポップアップ、CRMからの架電、通話録音再生などを行いたい、④基幹システムなど周辺システムとのデータ連携を行いたい、である。
バーチャレクスでは、自社でのセンター運営経験の知見を活用し、アマゾンウェブサービス(AWS)上にインスピーリをベースとしたCRMシステムを構築した。
今後もCRM/コールセンター領域のスペシャリストとして、ピジョンの“カスタマーサポートとしてあるべき姿”を実現するため、継続的な伴走支援を行っていくと言う。
〔2024/8/28〕チューリッヒ生命とCo-TechLab、「応対記録作成の自動化システム」 を導入開始
チューリッヒ生命保険(本社:東京都中野区、太田健自社長)と、Co-TechLab(本社:東京都千代田区、佐野英文社長)は、コールセンター業務のさらなる効率化と品質向上を実現するため、生成AIを活用した「応対記録作成の自動化システム」を開発し、2024年7月17日より導入開始したことを発表した。
応対記録作成の自動化システムは、生成AIを用いて通話音声データをテキスト化し、さらに要約を行うシステム。チューリッヒ生命では、顧客からコールセンターに問い合わせをいただいた際、業務品質向上のため通話内容を録音し、それをもとにスタッフによる応対記録を作成している。通話時間が長いケースや用件が複数ある場合では、通話内容の要約作成に時間を要していた。このたび開発・導入した 応対記録作成の自動化システムにより通話音声データをテキスト化し、さらに通話内容の要約まで行うことで、要約の自動生成が可能となった。今後も業務工程のさらなる改善を図り、より繋がりやすいコールセンター運営のサポートに注力していく。